Archive of ‘精読’ category

エッセイ練習にもつかえる大学入試用無料講座 【教育ワンダーランド@よみうり】

読売新聞といえば…英語学習者の方の中にもThe Daily Yomiuriを利用されている方が多くいらっしゃると思います。
かくいう私も1級受験前の半年間購読していました。

この読売新聞のウェブサイトの中に「教育ワンダーランド」というコーナーがあります。
このコーナーは一見子供向けに見えるのでスルーしがちなのですが、ここに「よみうり入試必勝講座 with 代々木ゼミナール」というコーナーがあります。今回はそのコーナーのご紹介をしたいと思います。

小論文コーナーを英検1級対策に利用してみる

一番上に「入試情報」と大学入試の情報が出てくるので、自分には関係無いと一瞬思ってしまうのですが、下の方にスクロールしていくと、「よみトク 小論文講座」「よみトク 英語講座」というコーナーが出てきます。
この「よみトク 小論文講座」は読売新聞の記事の一部を読んで指示された小論文を書いていくというコーナーです。(大学入試の際に日本語で書く小論文のためのものです。)

取り上げられているトピックをいくつか見てみましょう。

2012年9月号 着床前診断について
2012年6月号 待機児童と保育士不足
2012年3月号 少子高齢化について
2011年11月号 自然保護か地元民の生活か
2011年3月号 難病患者の高額な医療費
2010年9月号 「ペットの殺処分」
2010年4月号 死刑制度の是非
2009年10月号 核廃絶について
2009年5月号 「臓器移植」というテーマ
2009年4月号 地球環境問題について

「これは!」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私はこれを初めて見た時に「ん?ここでは日本語だけど、これは英検1級のエッセイやスピーチのトピックの練習にならないかしら…」と思い、これらのトピックを使って原稿を書いてみました。

ここのコーナーでは実際の新聞記事が引用されています。
そして、下の方にある「解答作成のヒント」というところにとても丁寧に論理の組み立て方やどういうデータを利用するかなどが書かれています。ここを読むだけでも背景知識など勉強になるはずです。

解答例もありますが、もちろん日本語です。ですから英語のエッセイ、スピーチ原稿を書いても解答があるわけではありません。
組み立て方、データの引用方法などを参考にして自分で英文を書き、添削に出すという方法で私は利用しました。

エッセイやスピーチの原稿を書きたいけれど、ネタやデータに困っているという方はぜひ一度ご覧になってください。

大学入試レベルの問題にチャレンジ

小論文講座の横には「よみトク 英語講座」というコーナーがあり、The Daily Yomiuriの実際の記事から大学入試レベルの英語長文問題が出題されています。

解答がポンと書いてあるだけでなく、解説も付けられています。
語句の解説や全訳もきちんと掲載されているので、全訳にチャレンジしてみてもしっかり確認することができます。わざわざ問題集を買ってまで長文問題なんて解かないわ〜という方も、ちょっとした英文の理解度チェックとして試してみても懐かしい気分になれるかもしれません。

更新終了?!

この小論文講座と英語講座ですが、それぞれ毎月◯日ごろ更新と書いてあるものの、「※9月号が最後の更新になります。」と書いてあります。
最初は、今のところ9月が最後に更新したもの、つまり最新ということかと思っていたのですが、11月になった現在でも9月分までしか更新されていないので、9月で終わってしまったようです…。
とても残念ですが、今までの数年間のものだけでもチャレンジしてみる価値はあると思います。

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誤訳から学ぶ 「誤訳の構造」

先週の記事で中原道喜先生の英文読解の教材をご紹介しましたが、今週も引き続き私のお気に入りの中原先生の書籍のご紹介をしたいと思います。


誤訳の構造

この書籍はタイトル通り数々の誤訳を取り上げています。
まえがきにもあるのですが、決して意地悪で誤訳をとりあげているのではなく、誤訳から学んで誤訳を防ぐために書かれたものです。

内容

名詞、前置詞といった項目別に誤訳例が取り上げられています。
英文と訳が書かれていて、誤訳の部分に下線が引かれています。
そして、文法的な説明とどのように訳すべきかが丁寧に説明されていて、読んでいてなるほど!と思います。この解説がとても丁寧で、誤訳された語の詳しい説明とともに注意すべき点が例文とともに示されています。どうしてこれは誤訳なのかがとても論理的に説明されています。

He’s unselfish— and very considerate for a man, (以下略)
「身勝手な所がなくてーー人には思いやりがあって(略)」

このような例文がありました。
実はこのforの使い方は私もスクールでよく指摘されたのでよく覚えていたのですが、forには「〜の割に、〜としては」という意味があり、ここでは「男性の割には思いやりがあって」と訳さねばなりません。

本書ではしっかりforの使い方の例文も書かれており、それで頭に入ります。もちろんきちんと considerate のあとには of ではないとこの意味にならないということも書かれています。(名詞のconsideration の後ろには for であるとも書いてあるきめ細やかさ)

そしてこのように前置詞によって訳し方が違うものが色々例示されているので、これも参考になります。

例)
He paid the money to me. (彼は私に金を支払った。)
He paid the money for me. (彼は私の代わりに金を払ってくれた。)

いかがでしょう。全然違いますよね。

こうやって例がたくさんあげられているととてもわかり易いです。前置詞にもしっかり気を配りたいな〜と思えてきますよね。

一見問題集のような感じもしますが、読んでいると色々な発見があり、丁寧な説明と適度な長さのいくつかの例文で理解を深めていけます。

読み物のような気分でも読んでいただけるかと思います。しかし奥が深い本なのでぜひじっくりと楽しんでください。

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続編も出ています!


誤訳の典型

長文読解問題集の使い方について

先週は英検一次試験でしたね。受験された方、お疲れ様でした。英検準一級と一級は、問題を解くテクニックだけではなく、英語力そのものを上げないとなかなか合格しにくい試験だと思います。TOEICのように50点上がったことで進歩を感じられる、というような試験ではなく合否で結果が出ますので、何度受けてもなかなか合格出来ない場合、なおさら進歩を感じにくいのではないでしょうか。問題集を解くことを中心に英検対策をされている方で、まじめに時間をかけて何度も何冊も問題集をこなしているにもかかわらず、なかなか合格出来ないと悩んでいらっしゃる方の話を伺いました。独学で英検に挑戦されている方で、同じような悩みを抱える方も多いと思いますので、その方の問題点について一緒に考えたこと、私が進歩を感じられた学習法について書きたいと思います。

 

うまくいかなかった時の勉強法

英検対策本は、過去問、読解問題集、リスニング対策本、単語集などがあります。まずは単語集を何度も回して単語を覚えつつ、読解問題を何度も解くやり方で学習されている方が多いように見受けられます。問題集を何冊も何十回もやったにもかかわらず合格出来ないのであれば、さらに回数をこなそう!という結論に至る前に、問題集の使い方について考えたほうがよいと思います。

私も、英語学習が軌道に乗る前は、英検準一級対策本を使って勉強をしていました。その時の勉強法は、

読解問題を1問解く

答え合わせをする

日本語解説を読んで”フ~ン”と納得する。

分からなかった単語に目を通す

もう一度本文を読んだら次の問題にうつる

 といった感じでした。ところが、しばらくして過去に解いた問題をやり直しても、読解力自体が上がった実感は得られませんでした。もともと英語力があるならば、試験前に問題集をサラっとやるくらいで合格出来ると思いますが、英語力自体がないのに問題集を通りいっぺん解くのを繰り返しても、英語力は上がらないだろうと思います。自分のやり方を振り返って、特に良くなかったと思うのは、日本語解説を読んで分かったような気になることでした。自分にとっては難しめの長文でも、一度日本語で解説を読んで意味が分かってしまうと読めた気になってしまいます。そしていつまでたっても初めての長文に対する理解度は上がらないままでした。

 

効果を感じられた勉強法

逆に、効果を感じられた勉強法は、音源つきの長文を何度も読み、聞き、シャドーイングして、日本語解説を読まずに理解できるところまで自分でやったことでした。素材はなんでもいいと思いますが、必ず音源があるものを選びました。そして、

英文を何回か読んで意味の把握につとめる

新出単語をピックアップして意味を調べる

意味が分かるまで英文を読み込む

音源を聞き、文字と音が一致するまで聞く。だいたい30回くらい。

音源と一緒にシャドーイングする。よどみなくスラスラ言葉が出るまでを目安に。

音源なしで音読してスラスラ言葉が出るようになるまで練習する。

  時間がかかるので、1ヶ月で10個ほどの長文しか扱えませんでしたが、文字と音声を一致させること、出てきた新出単語は完全に覚えること、日本語解説に頼らず英文を読めることを目標にすることで、時間の経過とともに英文が格段に読みやすくなりました。どうしても分からない文章などは、オンライン英会話の先生に聞き、分かりやすい表現で言い換えてもらいました。この時も、この記事自体が分からないので説明して、と他力本願にならないよう、本当に分からないセンテンスのみを質問するよう心がけました。

 

うまくいかなかった時との違い

問題集が軌道にのらなかった時の学習方法は、”受け身”の学習法でした。解説に頼ってわかったような気になり、二回目、三回目も同じように問題を解き、解説を読むだけで終わってしまうことを繰り返していました。根気がある方であればなおさら繰り返してしまうのではないかと思います。市販の問題集を使おうが、ネットで自分で素材を見つけようが方法は問いませんが、読んで意味が分かるだけでなく、聞いてもわかる、スラスラ読めるようになるまで消化することが大事だったのではないかと思います。

 

もし今までの勉強法で長文読解力がなかなか上がらないと悩んでいらっしゃるのであれば、日本語解説を読んで表面的に分かったつもりになっていないか考えてみるとよいかもしれません。

 

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学習スタイルに合わせて英文読解演習 【新英文読解法】

手取り足取りの解説は必要なく、一通りの文法や構文などを網羅したものである程度の量の英文を読むことができる本をご紹介します。

新英文読解法

この新英文読解法は中原道喜先生の著書です。中原先生といえば旺文社の精講シリーズで受験生時代にお世話になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こちらの書籍は受験生用に特化して書かれたものではなく、帯にもしっかりと「学生・受験生・社会人用」と表記されています。

内容

まず初めに読解力基礎テストから始まります。
テストといってもスコアを出すようなものではなく、日本語訳(二通りに解釈できる文章を訳したり、文型を答えるような問題)をしたり、小話のオチを説明したりしながら間違いやすいポイントに引っかかっていないかを確認するようなものです。

そしてそのテストの後はいよいよ読解問題です。
こちらは3パートに分かれています。

パート1はBasic Pattern として、20〜30ワード前後の短文が100題、「無生物主語」「強調構文」のように文法によってまとめられたものが用意されています。
基本的には見開きの左側に英文、右側に日本語訳が書かれており、文法ごとにまとめて語句、文法の説明などがされています。問題文の下に語句の解説が付いているのが邪魔だと思う方には良い構成ですね。

パート2は Selected Passagesとなり、少しだけ文章が長くなります。とは言っても長くても100ワード程度です。ここでは70題用意されています。パート1と同じく見開きの左側に英文、右側に日本語訳、数題まとめて語句の説明という構成です。

パート3は Extensive Readingということで英文は200〜300ワード前後のものになります。ここでは30題ありますが、パート1,2と同様に左側に英文、右側に日本語訳、10題ずつまとめて語句の解説になっています。

いずれのパートも注意すべき点は書かれていますが、入試用問題集のように細かい説明はされていません。基礎的なものは一応理解しているという前提なのでしょう。一部の語法、構文については問題とは別に取り上げて説明があります。

文中に使用されている単語は英検準1級や1級を目指してボキャビルしている方なら特に難しいとは感じないはずです。

多岐に渡るコンテンツ

使用されている文章の引用元も様々です。
「◯◯大」というように入試過去問から抜粋されたものもあれば、ルイス・キャロルやレイチェル・カーソンなどの作品、The New York Timesなどの記事、リンカーンやマザー・テレサのスピーチ、聖書やコーランからの抜粋と多岐に渡っています。

問題だけでなく、諺、名言、聖書やシェイクスピアの名句、小話…など所々に挿入されているのも気分転換になって面白かったです。名著からの引用は会話のネタにもなりますよね。

テーマも多岐に渡り、テーマごとに索引で探せます。もちろん出典作品、人物、出題校、語句はきちんと最後に索引があります。

活用方法

色々と工夫して活用できる構成だと思います。
短文はスキマ時間に、長めのものはじっくり読むというスタイルで解けますし、速読訓練として短いものから順に取り組んでいくのも良いと思います。
300ページほどありますが、サイズはB6とコンパクトで見た目の印象よりも軽いので持ち歩きもできます。(私は普段からどっさり荷物を放り込んだ大きなバッグを持って歩いているので少し感覚がずれているかもしれませんが…)
このボリュームで1,000円というのも嬉しいです。

自分の学習スタイルや目指しているものによって学習方法を工夫をしてみてください。

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基礎英文問題精講


新マスター英文法


マスター英文解釈

【英語で国際情勢を学ぶ】 Politics This Week (The Economist)

昨年より、国連英検の学習を続ける中で、毎週欠かさずチェックしている英字記事があります。

それは、雑誌The Economistの中にある、Politics This Weekというコーナー。
世界各国で一週間に起きた出来事が、コンパクトにまとめられています。

今日は、私がなぜそのコーナーを読み続けているか、読み続けることでどのような成果が表れつつあるのか、お話ししたいと思います。

国際情勢に関する単語を網羅したい

記事の中では、各国で起きた出来事が、それぞれ数文でまとめられています。
出来事とその影響が端的に書かれていることから、国際情勢を把握する上で知っておきたい表現を確認するのにとても便利です。

例えば、2012年9月13日の記事を見てみると、

consulate:領事館
ambassador:大使
immunity:免除(ここでは刑事免責の意)
be sentenced to death:死刑判決を受ける
coalition government:連立内閣

さっと目を通しただけでも、このようにたくさん出てきます。
名詞も動詞も、自分が国連英検の問題を解く上で、大変重要な語句ばかりです。

私は、毎週必ず英語学習サイトLingQを利用して、確実に単語を覚えられるようチェックをしています。

「概要」から「詳細」へ

各国の出来事の説明のあとには、See Articleという形で、詳細記事へのリンクが貼られているものがあります。

まず「何が起こったのか」ということを理解したうえで、「詳細について読んでいく」。

この流れは、Politics This Weekに限らず、他の英字誌、記事を読む際にも心がけておきたいことだと思います。

(なおSee Articleの表示がないものに関しても、検索機能を使えば手軽に関連記事を探すことができます)

同一テーマ・コーナーを続けて読む効能

これもPolitics This Weekだけでなく、全ての英字記事読解で言えることですが、同じテーマ・コーナーの記事を読み続けることで、毎回確実に理解度が上がっていきます。

例えば、上で書いた通り、国際情勢に関する記事で使われる表現に毎回出会うことができ、さらにそれを何度も目にすることで、語彙も確実に身についていきます。

それでも「国際情勢」というくくりだと範囲が広すぎるので、最初は、一国について、もしくは(一国の中でも)特定の出来事について記事を追い続けると、その効果が実感できることと思います。

まとめ

国連英検に挑戦されている皆さんはもちろんのこと、国際情勢を英語で理解したいという方に、Politics This Weekはお勧めです。

また、同一テーマ・同一コーナーの記事を続けて読むことは、理解度、語彙力のアップにものすごく役立ちます。

ご紹介したPolitics This Weekだけでなく、他の英字新聞の記事でも、同様のアプローチをされることをお勧めします。

URL:Politics This Week
(注:固定の一覧ページはないので、検索結果のページをリンクしています)

fujisan.co.jpへ
/~\Fujisan.co.jpへ

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東大英語に挑戦?!

前々回、前回と英文解釈の参考書をご紹介してきましたが、今回は問題集のようなものではつまらないけれど、ペーパーバック1冊を読み切る自信はないという方にオススメの書籍をご紹介します。


The Universe of English〈2〉

The Universe of Englishのシリーズです。

これは東京大学教養学部の一年生の英語の授業で使われている(使われていた)もので、東京大学出版会から出版されています。

基本的なスタイルとしては、見開きの左側に英文、右側に注釈が書かれています。
注釈には難解と思われる単語の意味や、専門的な用語の説明があります。
単語の意味は日本語で説明されているものもあれば英語のものもあり、章によって異なります。

内容は「MEMORY」や「ROOTS」など7つのセクションに分かれていて、それぞれのセクションに3つの章があります。
例えば「ROOTS」の中には人類の起源、歯ブラシの考古学、大衆文化の誕生について書かれている章があるという感じです。

1章の長さは、1500words前後とコンパクトです。
内容は大学の教科書なのであまり面白おかしいものではありませんが、ブリューゲルによる諺の視覚化、大航海時代の地図製作について、睡眠や量子論について、そして超短編小説など多岐に渡っており、私のように広く浅く首を突っ込みたいタイプには楽しめる内容でした。
文章も短いので短時間でキリ良く読めるのも良い点です。

大学入試の際のレベルで考えると最難関にあたる東大の教科書ということで少しひるんでしまいそうですが、実際読んでみるとそこまで難しい印象はありませんでした。

これで興味を持った話題について色々と調べてみても面白いと思います。

シリーズの中にThe Parallel Universe of Englishというものがありますが、こちらは佐藤良明さん、柴田元幸さんが編者で、内容はカジュアルな感じになっているので、上記の内容が堅いと思われる方はこちらの方が面白いと感じられるかもしれません。

私は学生時代の一般教養の英語の時間に何をやったか記憶に残っていません。あまり面白いと感じない古典だったような気もするのですが、もしこのような内容だったらもっと楽しめたかもしれないなあと思いました。

参考書とは違い答えが載っている訳ではないので、意味を確認したかったり、文法的な説明が欲しい方には不向きかもしれませんが、読み物としても面白いので東大の教養課程の英語に興味がおありの方はいかがでしょうか。

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The Universe of English


The Expanding Universe of English


The American Universe of English―アメリカの心と交わるリーディング
↑こちらはAmazonで中身を少し見ることができます。

【英語を語順で理解するための英文解釈】おすすめ参考書(中上級向け)

今回は前回に引き続き、英文解釈のための書籍をご紹介します。
前回ご紹介したものをやってしまえば基本的な考え方は身に付くので、実際の色々な英文に触れていっていただく方が楽しいと思いますが、系統立てたものを学習していきたいというお声もいただきましたので前回よりも少し難易度の高いものをご紹介します。
※便宜上、中上級と表現しましたが、英検準1級〜1級を目指すレベルと考えてください。

ポレポレ英文読解プロセス50

ポレポレ英文読解プロセス50

こちらは代ゼミの人気講師である西先生の著作です。
ポレポレとはスワヒリ語で「ゆっくり」という意味で、西先生がアフリカに行った際に色々と感じられたことから受験勉強の中でも心のゆとりを持って欲しいという思いで付けられたそうです。本文中にもアフリカの動物の挿絵などが入っていて、本文と全く関係のないダチョウやチーターの絵が目に飛び込んできますが気にせず進めてください。

とにかく説明が丁寧です。詳細な説明に加え、文の構造も矢印やカッコを使って目で見て理解することができます。

大学入試問題から抜粋しており、前後の文章が割愛されているものもありますが、その点については解説で補足されています。
また、大学入試対策ということもあり訳出にこだわっている部分も感じるので、ご自身の学習目標に日本語訳があまり関係のない方は正しく文章を理解できているかを確認する程度の訳出で良いと思います。
この句はこの語にかかるのか…と構造を見ているとついつい返り読みしてしまうので、構造を理解してから文章を語順で理解していくことを意識して最初から読み直すようにした方が良いです。

例題50問で130ページというとても薄い書籍なので取り組みやすいかもしれません。

英文解釈の技術100

英文解釈の技術100

こちらは、入門基礎を含めた三部作になっているものの難関、最難関大向けのものです。

タイトル通り、英文解釈をする上でのポイントが100個挙げられており、その一つ一つが見開き2ページで説明されています。前述のポレポレのように手取り足取りの解説ではありませんが、見開き2ページの中に例文、解法、全文訳、演習問題、語句説明を盛り込むためには多少簡潔な解説になっても仕方ないかもしれません。しかし全体的にとても見やすくなっているので学習は進めやすいと思います。
「出題者がいかにも”解いてみよ”といわんばかりの下線部です。それなら”出題者の鼻をあかしてみる”つもりで挑戦するのも一興です。」などと2ページに収めなければならない中、ニ行も使ってハッパをかけてくれたりもします。

文章の構造を説明しているところでは、語順で理解していくよう読み下しの訳がついています。

CDが付いていて本文が収録されています。また、見開き例文では解法のポイントとなる単語が太字になっていますが、下線も太字もない文章が巻末に付いているので、それを見ながら意味を把握したり、CDの音声のみで意味を理解できるか確認しながら復習できます。
返り読み防止として、音声だけで理解していく練習はとても有効ですね。

もう少し難易度の高いもの

上記よりも難易度が上がると、英文解釈教室英文解釈考思考訓練の場としての英文解釈などがありますが、この段階まで来れば読めるものは色々とあると思うので、自分の好きなものを読んでいく方が楽しいのではないか…というのが個人的な意見です。
正確に読み取る系統立てられた訓練がしたい、英語を教える仕事をしたいなどという場合はお試しください。

英検1級対策として、Timeなどを理解できているのかできていないのか微妙な感じのまま読み続けるのであれば、英文解釈教室あたりを集中して取り組んでみるのもいいかもしれません。ただ、試験では決められた時間内にある程度の量を読む必要があるので、じっくりゆっくり正確に読むことだけに気を取られないように気を付けてくださいね。

ちなみにAmazonではこの3冊は「マニア向け」とタグが付いてます…。

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【英語を語順で理解するための英文解釈】おすすめ参考書(中級向け)

前回の記事で、英文解釈について書きましたが、今回は実際におすすめの問題集をご紹介したいと思います。

今回はレベルとしては中級者の方向けのものをご紹介いたします。
※今回は高校英語の範囲の英文法を一通り把握されている方を中級者と表現しています。

必修英文問題精講


必修英文問題精講

まずは必修英文問題精講です。
これは旺文社の精講シリーズで一番基礎レベルのものです。この上の基礎標準と比べてみてひと目でカジュアルな感じになっていることが分かる作りになっています。

200ページ超の書籍ですが、収録してある英文は60本。50 wordsそこそこの短い文章50本と、100 wordsほどの文章が10本です。いづれにしてもそれほど長い文章ではありません。

それぞれの文章は「例題」という形で見開きで完結するようになっています。もともとセンター試験レベルの文章なので、高校英語の範囲の文法を一通り把握できていればそれほど難しくはない内容です。単語やフレーズの注釈も付いています。文法の説明が書かれたあとに、文章の解析がしてあり、どの語が主語か、動詞か、目的語か…などがきちんと分かるようになっています。
解説はあまり詳しくはないのですが、同じ見開き内の文法的な説明が書いてある場所にどのような判断をすれば良いかということが書いてあるのでそれを参考にすると良いと思います。
手取り足取りではありませんが、自分で文章を分析した後にきちんと確認をすることができるので良いです。

見開きで60本しかないのに200ページ以上もあるの?とお思いかもしれませんが、実はそれぞれの文章に Brush-UP Testがあります。
そのテストで同じ文章を読んでどれだけ理解できるようになったかを確認することができます。

学習方法としては、
①例題をよく読み、文法的に重要な箇所や文章の構造を把握してからテストで確認する。
②まずテストを解いてみて自分が理解できていないところを確認してから、例題を解説として利用する。

書籍内にも学習の進め方の提案がされており、①は長期的スケジュール、②は短期的スケジュールとして挙げられています。

CDが付いていて英文を音でも確認できるようになっていますが、少し遅めのスピードです。

英文の難易度が低い、問題数が少ないので短期間で仕上げられる、見開きで見やすいレイアウトという点が学習を継続しやすいポイントだと思います。

ビジュアル英文解釈


ビジュアル英文解釈

次にご紹介するのはまた受験用参考書ですが、ビジュアル英文解釈です。
これは「英文解釈教室」の伊藤和夫先生の著作ですが、英文解釈教室よりもかなり易しい英語です。

この参考書は伊藤先生の講義形式になっています。
本書の裏側に入門〜中級(大学受験のレベルで)と書かれているように、最初は易しめのものから始まっているのでいきなり挫折することはないと思います。

構成としては、まず各章での焦点となる事項が説明された後に問題文が提示され、その後に解説があります。どのように考えていけば良いかという順序や、注意すべき点などの丁寧な説明が、実際の授業に近づけるよう口語調でされています。
少し読み辛いレイアウトではありますが、「英文解釈教室」と比較してみると読みやすい方ではないでしょうか。

解説の前にはReviewという形で、その章以前の文章中の表現をピックアップして復習するようになっています。

また、章の最後にはホームルームという形で伊藤先生の分身というI先生と生徒二人の会話のようなものがあり、これが結構面白いです。その章の問題を考えている際の疑問などを先生に質問したりするのですが、セリフの端々から伊藤先生の英語教育に対する考え方や、人柄がよく出ています。

返し読みしながら訳を完成させる生徒に「英語の語順のまま内容を追うことができなければ本物ではない」とI先生が注意すると、「訳を通して考えるやり方でやってきたからI先生のやり方ではちゃんとした日本語にならない」と生徒が口答えします。そこで

いいかい。訳せたから読めたんじゃない。読めてるから、必要な場合には訳せるんだ。(原文引用)

と切り返すところなどは共感でき、このような英語学習に対する考え方なども参考にすることができます。

英語が読めることと訳せることは別の作業であるということが頻繁に本書の中でも述べられていますが、効率的な学習方法として、問題文を一度自分で訳してみて、授業を受ける気持ちで自分の訳と解説を照らしあわせていくことが勧められています。
しかし、分からないものを機械的に意味不明の訳を作って日本語の感覚を破壊することは有害なので、分からない箇所を見つめてみるだけで良いとも書かれています。
ですからこの場合は、自分がどこが分かっていないかを確認する、英文の構造を正しく捉えられているかを確認するという形での訳と考えれば良いと思います。

生徒G君「なるほど、そういうふうに考えるんですか。英語って難しいな。」

I先生「難しいんじゃない。君が基本の考え方に慣れていないだけさ。君のアタマの方に問題はあるんだよ。」

と、噴き出してしまうほど皮肉なことを頻繁にI先生がおっしゃるので、私は章末のホームルームを楽しみにしながら読んでいました。
G君は結構ボロクソに言われてますが、たまに「素直さが良い」と褒めてあげたりとフォローも忘れない優しい先生です。

1、2とシリーズになっており、2の方がもちろん難易度は上がるのですが、1だけでもしっかりやれば考え方の基礎は身に付くと思います。
もしこのビジュアル英文解釈のシリーズが難解と感じられた場合は、英文解釈教室 入門編から始めてみてもいいかもしれません。

まとめ

今回は中級向けとして二冊ご紹介しました。受験英語用ではありますが、基礎がためという意味でとても効果的です。
英語の構造を知り、語順そのままで理解できるようになってリーディング力をアップしていきましょう。

ビジュアル英文解釈のように詳しい解説があるようなものは、教えるという立場から「どう説明すれば分かりやすいだろうか」という勉強にもなりますね。

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英文が長くなると理解できない理由

文法も復習してみたし、語彙増強もやってみたけれど、英文を読んでいてもあまりよく分からないということはありませんか?

そのような場合は英文の構造をしっかりと理解するために英文解釈に少し力を入れてみると解決するかもしれません。

効果はあるのか

私は7年ほど英語のスクールに通っています。そのクラスは翻訳クラスと呼ばれてるのですが、内容は翻訳というよりむしろ英文解釈と言った方が近いです。文章の構造をしっかりと分析して正確に文章を読み取っていくという内容です。問題集などではなく洋書などの英文をしっかり読み込んでいきます。
実は同じクラスを中高生時代も取っていました。その時のクラスの謳い文句は「同時通訳方式で英文を頭から理解していくために徹底的に英文構造を理解する。」というものだった記憶があります。

高校時代の英語の授業ではグラマーとリーダーに分かれていましたが、リーダーの時間もそれほどしっかりと英文解釈のようなものをやった記憶がありません。それでも特に苦労せず英文をきちんと理解できていたのはスクールで英文解釈の授業を受けていたからだと思っています。

大人になってから英語のやり直し学習をされている方々とお話する機会がよくあるのですが、大学入試などの際に覚えた単語を驚くほど覚えていらっしゃるにもかかわらず「長い文章になると全く理解できない」という方が多くいらっしゃいます。
お話をしているとどうも文型などがあいまいになっていたりして文章の構造が分からないという方がほとんどでした。

そこで文型をしっかり理解する→英文解釈をメインにした問題集をやってみる→実際の英文記事などをどんどん読んでもらう という順番で学習をしてみてもらったところ「文章が理解できるようになってきた。」と効果を感じていただけました。

英語の型を叩きこむ

英語の語順で英語を理解するためには、英文の構造がきちんと理解できていないと難しいです。
基本的な文法も大切ですが、文法書などの例文は短く分かりやすい文章になっていることが多いので、問題集や参考書を読んでいて理解できても実際の長い文章になると理解できなくなるケースがあります。ここでいきなり「長文が弱い!」と長文読解の問題集を始めてしまっても結局分からずじまいでやめてしまうことになってしまいます。

本来ならばできるだけたくさんの英文を自分のレベルに合ったものから順に難易度を上げながらどんどん読んでいくことが自然で良いのですが、試験対策や短期間に効率良く進めたい方はレベルに合わせた問題集を集中して解いて、英文の構造を叩きこむことが良いと思います。
構造を理解することが英語の語順そのままで英語を理解することに繋がっていくので、リーディングだけでなく、リスニングにも効果が出てくるはずです。

次回は現在のレベル別で英文解釈のオススメの問題集をご紹介します。

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英検1級のエッセイ、スピーチを意識した記事管理&ライティング

前回はYukoさんにEvernoteを使った記事の管理について紹介してもらいました。記事をきちんと管理しておくことは、英検(特に1級)対策として皆さんが一番気にしていると言ってもよいエッセイやスピーチ対策にとても有効ですね。

今回はさらにその記事管理を英検対策を意識しながら充実させていくステップをご紹介したいと思います。

記事の要約をする

最初のステップは、前回のエントリーのように、クリップした記事の要約を日本語でメモしていくことです。ここで大切な事は、記事を読んで要約をすることを習慣付けることです。毎日少しずつでも良いので何か記事を読み、要約をする習慣を付けます。

感想を書いてみる

要約をすることに慣れてきたら、次は感想を書いてみましょう。
日本語で良いので、読んだ記事についての自分の意見を書く練習をします。ここで気を付けることは、「◯◯についてこう思った。」「◯◯はすごいと思った。」とダラダラと書いていくのではなく、エッセイやスピーチとしての構成を考えながら書いていくことです。

要約も感想も英語で書いてみる

感想を書くことに慣れてきたら、英語で書くようにしてみましょう。最初は日本語で考えたものを英訳するような形になるかもしれません。最初はそれでも構いません。しつこいようですが、大切な事は継続することです。
続けているうちに、日本語ではよく使うような言い回しでも英語では不自然だったり、同じ英単語を何度も何度も使ってしまっていることに気付くようになってきます。(これについての対策はまた別のエントリーでご紹介したいと思います。)

ここでおすすめするのが、書いた後に添削を受けることです。
いくら継続が大切とは言っても、無駄な時間を使うことは極力避けていきたいですよね。一人で10回やっても気付かないことに、一度の添削で気付くことができたりします。
添削サービスは有料かもしれませんが、間違いに早く気付くことができ、そこを復習したりすることで常に前進していけます。毎回は無理!という方でも、変な書き癖が付いてしまわないように何回かに一度は添削を受けるようにしてください。
(私は以前に紹介したLingQの添削サービスを利用しています。)

まとめ

このようにして少しずつレベルを上げながら継続していくと、試験対策!!と肩に力を入れずに1級のエッセイやスピーチの対策ができます。過去の出題トピックについて書いてみようと思った時でも、Evernoteでキーワード検索をすれば、関連記事やそれについての自分の意見をすぐに引っ張り出すこともできます。
色々な記事を読むことになるので、一次試験の長文読解のバックグラウンドとなる知識も得られますよね。

レベルアップも少しずつだから負担があまりかからないとは言っても、やっぱり挫折してしまうかもしれません。
100 WISH LIST の活動の一環としてなぼむしさん主催のヴァーチャル英語部があります。ここでは皆でやる気をシェアしながら英語学習をしていこうという趣旨の企画をいくつか行っています。
その中に「ライティング強化企画」もありますので、ぜひご参加ください。

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