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8月 2012 archive

ヴァーチャル夏休み ついに明日終了です!

さて、もう夏休みが明けている学校もあるようですが、このヴァーチャル夏休みは明日8月31日までです。
早いものであっという間に42日間が終わりを告げようとしております。
夏休み前に宣言していただいた目標はどれくらい達成されたでしょうか。

毎日皆様のツイートをとても楽しみにしておりました。
取り組んだ素材だけでなく、どのように取り組み、どのような結果だったので今後どうするか…なども書いていただいたり、英語だけではなく他言語にも挑戦されていたりと、毎日刺激をいただいていたのは主催者の私たちだけではないと思います。

ぜひこの期間中に達成できたことのまとめも #vana4 でぜひ報告してください。
ブログをお持ちの方は、ブログ記事でまとめていただき、そちらをご報告いただけると嬉しいです。

今回のヴァーチャル夏休みでの成果が皆様の今後の発展に繋がることをお祈りしつつカードを作りましたので、目標達成証の代わりにご使用ください。

参加していただいた皆様、本当にありがとうございました!

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【iPhone/iPad アプリ】 自分好みに”育てる”ニュースリーダー Zite

英字記事を英語学習に活用したい。そのように考えていらっしゃる方々も多いことと思います。
ご存じの通り、ネットには一生かかっても読み切れないだけの情報、英字記事が存在しており、その中からいかに自分好みの記事を見つけられるかが鍵になってきます。

今日は、私が活用しているアプリの中から、Ziteをご紹介したいと思います。
英字記事を読めるニュースリーダーは数多くありますが、Ziteほど「自分好みの記事を見つけられる」アプリはありません。
早速その使い方を見ていきましょう。

Ziteの育て方 その1. 好みのジャンルを設定

「育てる」前に、まずはアカウント登録をしておきましょう。
こうすることで、iPadとiPhoneの設定を同期でき、両方でZiteを楽しむことができます。

(アカウント登録の方法については、説明を割愛させていただきます。メールアドレスとパスワードを設定するのみで、登録やアプリの利用に料金はかかりません)

早速、本題の「育てる」方法についてご説明させていただきます。

(注:以下は全てiPadを用いた方法になります)

まずは好みのジャンルの設定です。

(1)画面右下のCUSTOMIZEをタップします。

(2)すると、このような画面になります。もともと、多くのジャンルが最初から入っていますので、この中から興味のある分野を選びましょう。項目をタップすると濃い深緑になり、選択することができます。

(3)ページをスワイプしていく(右から左になでるようにする)と、以下のような画面が出てきます。
このボックスに好きな言葉を入力することで、自分でジャンルを登録することができます。

私は、現在学習している国の名前(INDIA/SYRIA/UGANDA等)や天然ガス(NATURAL GAS)などをジャンル登録しています。

Ziteの育て方 その2. 読めば読むほど自分好みの記事が現れる

上記の方法だけでも十分に好みの記事を集められるのですが、Ziteがすごいのはこれだけではありません。

読んだ記事について、関連するキーワードを扱った記事を、今後多く表示させるかどうか設定することができるのです。

「この記事は面白かったから、もっと同様の記事を読みたい」、こう”意思表示”することで、さらに自分好みの記事に出会う確率が高くなるのです。

その方法も、とても簡単です。

(1)記事ページの右上にあるOptionsというボタンをタップすると、以下のようなメニューバーが出てきます。
(もしくは、記事によっては、最初からメニューバーがある状態で表示されるものもあります)

上から順に、

・記事が面白かったか選ぶボタン
・その記事のソース
・関連キーワード

が表示されています。

(2)もっと読みたいキーワードということで、Solarというボタンを押してみました。すると、以下のような画面になり、今後、そのジャンルの中で特にSolarというキーワードが含まれた記事を多く表示させるように設定することができました。

おわりに

このようにZiteは、自分好みの記事に出会う確率を高くしてくれるアプリです。
私自身、他にもニュースリーダーや各種メディアの公式アプリを利用しているのですが、Ziteほど使っていて楽しいアプリはないと思っています。

より自分好みの記事が出てくるように、Ziteを”育てていく”
その過程を楽しみたいと思っています。

Zite Personalized Magazine – Zite, Inc. 

Zite Personalized Magazine - Zite, Inc.   (2012年8月28日現在:無料)

【補足情報】

ZiteはiPhoneでも利用することができます。

iPhoneでの使用法、今日ご紹介した内容とは違うZiteの特徴に関しては、以下の記事をご覧いただくことをお勧めします。


英文記事の情報収集や英語学習にも便利–iPhoneアプリ「Zite Personalized Magazine」
 - CNET Japan

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無料で英作文レベルチェックを受けてみよう

自分の書いた英作文のレベルを知りたいと思ったことはありませんか?今回は、英文をコピペするだけで自動的に英作文のレベルを評価してくれるサイト、Paper Rater を紹介します。

 

Paper Rater.com で出来ること

Paper Rater.com は無料で、面倒な登録や、特殊なソフトのダウンロードなども必要ありません。Paper Rater.com で出来ることは、

1.盗作チェック

公表されている他の文章から適当に切り貼りして盗ってきた文章かどうかをチェックします。英借文をしている人は、知らず知らずのうちに”盗作レベル”とみなされる程、パクっていないかチェックするとよいのではないでしょうか。

 

2. レベル評価

スペリング、文法、ワードチョイス、スタイルなどから自動的にレベル評価を行い、A, B, C 評価が分かります。

 

3.スペリング・グラマーチェック

スペリングミスは赤色、グラマーミスは緑色でハイライトされます。

 

4.使用した語彙レベルのチェック

洗練された語彙、学年相応の語彙を使用しているかどうかチェックされます。

 

5.学年、ライティングのタイプが選べる

残念ながら小学生レベル以下の作文は対象ではありませんが、6年生から博士課程レベルまで、自分でレベルを選ぶことができます。また、作文タイプもエッセイ、ブックレポート、プレゼンテーションなど、様々なタイプから選ぶことができます。ただし、email/letter など、評価対象にならないタイプの文章もありますので、もし自分が選んだ項目で評価が出来なければ、エッセイなどを選び直してもよいでしょう。同じ素材でのやり直しが可能です。

 

実際の使い方

まずは画面を開いて、Use Now Free! ボタンを押しましょう。

 

タイトルと本文は必須です。Works Citedは、アカデミックペーパーなどの引用文献がある場合でなければ不要です。

 

Select the education level of this paper’s authorは本来、自分の学歴を選ぶものだと思いますが、評価されたい文章に合わせて、6th grade から博士課程まで自由に選ぶと良いと思います。

Select the type of paper you are submitting も必須項目です。email などタイプによっては評価対象とならないものもあります。色々と試してみて下さい。

Originality detection はオプションです。選ぶと結果表示が遅くなると書かれていますが、選んだ場合でも1分以内に結果が出ました。

 

必須項目を全て入力したら、Get Report ボタンを押し、結果を待ちます。こちらが評価項目です。項目をクリックしてください。

こちらはPlagiarism Detectionの項目です。長い文章を拝借してくると、オリジナリティのレベルが下がるようです。

 

Word Choiceでは、Bad Phrase Score が表示されます。こちらは不適切な語彙やフレーズが使用されていないかチェックされます。スコアは低いほうがよいようです。

 

Vocabulary Wordsでは、ボキャブラリレベルが評価されます。私が書いた2つの文章の結果を比べてみました。最初のほうは、Academic paper 用にきちんと書き、博士課程レベルを選んで評価してもらった文章です。次はカジュアルに書いた日記で中学3年レベルを選び、エッセイとして評価したもの。簡単な語彙やフレーズばかり使ったためか、スコア0でした…。

 

さて、気になるレベル評価です。以前コチラで書いた英文を評価してみました。

先ほどWord Choice でダメダメ評価を受けた日記は、スペル・グラマーミスはなかったものの、評価はCでした。使用語彙のレベルの低さが影響しているのでしょう。

 

無料で何度でも利用できますので、気軽に試されてみてはいかがでしょうか。自信作がC判定でも気を落とさないでください! ”所詮は機械判定。機械に私の文章の素晴らしさは分かるまい…” と開き直って英作文の練習を続けましょう!!

 

 

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【英語を語順で理解するための英文解釈】おすすめ参考書(中上級向け)

今回は前回に引き続き、英文解釈のための書籍をご紹介します。
前回ご紹介したものをやってしまえば基本的な考え方は身に付くので、実際の色々な英文に触れていっていただく方が楽しいと思いますが、系統立てたものを学習していきたいというお声もいただきましたので前回よりも少し難易度の高いものをご紹介します。
※便宜上、中上級と表現しましたが、英検準1級〜1級を目指すレベルと考えてください。

ポレポレ英文読解プロセス50

ポレポレ英文読解プロセス50

こちらは代ゼミの人気講師である西先生の著作です。
ポレポレとはスワヒリ語で「ゆっくり」という意味で、西先生がアフリカに行った際に色々と感じられたことから受験勉強の中でも心のゆとりを持って欲しいという思いで付けられたそうです。本文中にもアフリカの動物の挿絵などが入っていて、本文と全く関係のないダチョウやチーターの絵が目に飛び込んできますが気にせず進めてください。

とにかく説明が丁寧です。詳細な説明に加え、文の構造も矢印やカッコを使って目で見て理解することができます。

大学入試問題から抜粋しており、前後の文章が割愛されているものもありますが、その点については解説で補足されています。
また、大学入試対策ということもあり訳出にこだわっている部分も感じるので、ご自身の学習目標に日本語訳があまり関係のない方は正しく文章を理解できているかを確認する程度の訳出で良いと思います。
この句はこの語にかかるのか…と構造を見ているとついつい返り読みしてしまうので、構造を理解してから文章を語順で理解していくことを意識して最初から読み直すようにした方が良いです。

例題50問で130ページというとても薄い書籍なので取り組みやすいかもしれません。

英文解釈の技術100

英文解釈の技術100

こちらは、入門基礎を含めた三部作になっているものの難関、最難関大向けのものです。

タイトル通り、英文解釈をする上でのポイントが100個挙げられており、その一つ一つが見開き2ページで説明されています。前述のポレポレのように手取り足取りの解説ではありませんが、見開き2ページの中に例文、解法、全文訳、演習問題、語句説明を盛り込むためには多少簡潔な解説になっても仕方ないかもしれません。しかし全体的にとても見やすくなっているので学習は進めやすいと思います。
「出題者がいかにも”解いてみよ”といわんばかりの下線部です。それなら”出題者の鼻をあかしてみる”つもりで挑戦するのも一興です。」などと2ページに収めなければならない中、ニ行も使ってハッパをかけてくれたりもします。

文章の構造を説明しているところでは、語順で理解していくよう読み下しの訳がついています。

CDが付いていて本文が収録されています。また、見開き例文では解法のポイントとなる単語が太字になっていますが、下線も太字もない文章が巻末に付いているので、それを見ながら意味を把握したり、CDの音声のみで意味を理解できるか確認しながら復習できます。
返り読み防止として、音声だけで理解していく練習はとても有効ですね。

もう少し難易度の高いもの

上記よりも難易度が上がると、英文解釈教室英文解釈考思考訓練の場としての英文解釈などがありますが、この段階まで来れば読めるものは色々とあると思うので、自分の好きなものを読んでいく方が楽しいのではないか…というのが個人的な意見です。
正確に読み取る系統立てられた訓練がしたい、英語を教える仕事をしたいなどという場合はお試しください。

英検1級対策として、Timeなどを理解できているのかできていないのか微妙な感じのまま読み続けるのであれば、英文解釈教室あたりを集中して取り組んでみるのもいいかもしれません。ただ、試験では決められた時間内にある程度の量を読む必要があるので、じっくりゆっくり正確に読むことだけに気を取られないように気を付けてくださいね。

ちなみにAmazonではこの3冊は「マニア向け」とタグが付いてます…。

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【英語学習×ノート術】 その4 ノートに書くことは「本番」ではない

「英語学習×ノート術」。前回は、私が実際にノートに書いていた内容をご紹介しながら、「何でも書いていい」とすることで生まれる効能についてご説明させていただきました。

今回は、ノートに書くスタイルを変えたことで起こった「学習スタイルの変化」について書きたいと思います。今回の内容が、このノート術の肝になる部分です。それでは早速内容をご覧ください。

ノートの実例と、起こった変化について

例えば、「単語クイズで分からなかった単語と、そこで出た意味”だけ”をメモしておく」。

それまでの自分だったら、単語専用ノートを作って、見た目に美しい、あとで見返すことを意識した書き方にしていたと思います。(実際そのようなノートも残っています)

ですが、蓋を開けてみれば、単語とほんの短い意味をメモしておくだけで十分でした。


画像のように、実際に初めて出会った時に書く内容は、この程度の量です。
ノート作りや調べることにハマりだすと、ここにたくさんの補足情報(派生形や反意語、例文など)を書きたくなりますが、ここでたくさん時間をかければ、完璧に覚えられるというわけではありません。

いくら素晴らしい書き方で、いろんな情報を書き留めておいたところで、次に文章の中でその単語に出会った時に気づけなければ、元も子もないのです。

事実、たった1回、このように単語と意味を走り書きするだけでも、次に出会った時には「見たことがある!」と覚えているものです。
完璧に意味がわかるわけではない、下手をしたら、「見たことがある」だけ(=意味はわからない)ということもありますが、2回目に別の場所で再会することで、「この単語を覚えなきゃ、覚えたい!」という気持ちがぐんと高まります。
そのような強い思いを持って、3回目、4回目・・・と、どんどん出会うことにより、記憶は強固なものになっていきます。それを1回目(=ノートにきれいにまとめすぎること)に時間をかけ過ぎて、出会いのチャンスを逃してしまうのは、あまりにももったいないです。

”ノートには、とりあえずの覚え書き、走り書きとして残しておく。
実際に覚える(記憶を定着させる)のは、次に出会った時にする。”

この「考えの転換」ができたことが、学習スタイルの大きな変化、学習がうまく回り出したきっかけだと思っています。

別の場面で出会ってこそ、知識は定着する

あとから見返したくなるようなノートを作って、何度でもそれを見返すようにすればいいのでは?
そう思う方もいらっしゃるかも知れません。

ですが、単語文法事項などは、辞書や文法本の内容をノートにまとめて理解したつもりでいても、別の場所、別の形で出会った時に気づけなければ、本当の意味で理解したとは言えないのです。

そのような視点からみると、きれいなノートを何度も見返すことで得られる、知識定着の効果は薄いと考えられます。

学習にかけられる絶対量(時間)が決まっているならば、今までノートまとめに費やしていた時間を、別の形・場所で出会う(長文を読んだり、問題集をする)ことにあてたほうが効率がいいのです。

まとめ


ノートには、とりあえずの覚え書き、走り書きとして残しておく。
実際に覚える(記憶を定着させる)のは、次に出会った時にする。

ノート作り、ノートまとめにかける時間を、実践で問題演習する(文章を読む)時間にあてるほうが学習効率がよい。

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自分専用の表現集をつくる

英文を読む時に意識して心がけるようにしていることがあります。それは、自分が使ってみたい表現や言い回しを積極的に探す、ということです。新聞・雑誌記事でも洋書でも、ドラマのセリフでも、”これは自分でも使えそうだな”と、ピンとくる言葉があったらメモをして、Evernoteの専用ノートに集めています。

 

自分だけの専用表現集を作る

Web上で読んだ記事であれば、そのままクリップボタンでEvernote送りに、洋書を読む時には、後でまとめて記録が出来るように、書き込める時であれば青い線を引き、書き込みができない場合は、青色の付箋を貼るようにしています。iPad上で読むときも、分からない単語は黄色マーカー、とりあえず気になった部分は黄緑、後でEvernoteに取り込む部分は青色、内容的に本当に大事な部分は紫色、と自分でルールを作って後で見返した時に分かりやすいようにしてあります。本を1冊読み終えた段階で、青色がついている部分をEvernoteに打ち込みます。

 

こちらはEvernoteのノートです。1表現につき1ページなので、どの部分が気に入って集めたものなのか、思い出しやすいです。

“This is a country where the mindset is all about input. In Japan what is expected of you is always to try harder, to put in more hours. They don’t value output.

この文章は、The Economistから集めたもので、”日本ではどれだけやったか、頑張ったかが問題であり、アウトプットは評価されない”という文章が気に入ったためにメモしました。

 

 

また、 She has better things to do with her time than be jealous of a hypothetical, never-gonna-happen fling.  これは、better things to do with one’s time than という表現を使おうと思ってメモしたものです。

 

コツは、自分が使いそうなセリフを集めることです。分からない単語、意味が分からないフレーズ、とりあえず集めておいた・・と範囲が広がってしまうと、本当に大事な文例が埋もれてしまいます。近い将来ディスカッションで使えそうな表現、普段から自分が日本語で考えていたことをうまいこといい表している表現など、”使うこと”に焦点を絞ること。そして集めたら本当に使うことが大事です!ライティングの時に真似してそのまま使ってみる、一部分をアレンジして使うなどして、表現が自分のものになるまで使います。1−2度使った表現も何ヶ月かたつと忘れてしまうので、折にふれて読み返し、完全に消化されるまで見返すようにすると良いと思います。

 

以前は小さなノートに見出し語をつけてメモしていましたが、数が増えてくると使いたい時に使いたい表現がすぐに見つからないという問題点がありました。Evernoteにメモするようになってから、キーワード検索でうろ覚えの表現でもすぐにノートが探し出せるようになりました。市販の表現集だと自分が使いそうな表現もありますが、一生言いそうにないセリフ、全く興味のない文例などあり、そのまま全部使ってみようとは思えません。最初は手間がかかって面倒と思うかもしれませんが、文例が集まり、自分だけの表現集が出来上がってくると、だんだんと表現の幅が広がってくることが実感できます。ちょっと手間をかけることで、大きな収穫が得られますので、”自分が言いそうな表現”を見つけたら積極的にメモしてみませんか!

 

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【英語を語順で理解するための英文解釈】おすすめ参考書(中級向け)

前回の記事で、英文解釈について書きましたが、今回は実際におすすめの問題集をご紹介したいと思います。

今回はレベルとしては中級者の方向けのものをご紹介いたします。
※今回は高校英語の範囲の英文法を一通り把握されている方を中級者と表現しています。

必修英文問題精講


必修英文問題精講

まずは必修英文問題精講です。
これは旺文社の精講シリーズで一番基礎レベルのものです。この上の基礎標準と比べてみてひと目でカジュアルな感じになっていることが分かる作りになっています。

200ページ超の書籍ですが、収録してある英文は60本。50 wordsそこそこの短い文章50本と、100 wordsほどの文章が10本です。いづれにしてもそれほど長い文章ではありません。

それぞれの文章は「例題」という形で見開きで完結するようになっています。もともとセンター試験レベルの文章なので、高校英語の範囲の文法を一通り把握できていればそれほど難しくはない内容です。単語やフレーズの注釈も付いています。文法の説明が書かれたあとに、文章の解析がしてあり、どの語が主語か、動詞か、目的語か…などがきちんと分かるようになっています。
解説はあまり詳しくはないのですが、同じ見開き内の文法的な説明が書いてある場所にどのような判断をすれば良いかということが書いてあるのでそれを参考にすると良いと思います。
手取り足取りではありませんが、自分で文章を分析した後にきちんと確認をすることができるので良いです。

見開きで60本しかないのに200ページ以上もあるの?とお思いかもしれませんが、実はそれぞれの文章に Brush-UP Testがあります。
そのテストで同じ文章を読んでどれだけ理解できるようになったかを確認することができます。

学習方法としては、
①例題をよく読み、文法的に重要な箇所や文章の構造を把握してからテストで確認する。
②まずテストを解いてみて自分が理解できていないところを確認してから、例題を解説として利用する。

書籍内にも学習の進め方の提案がされており、①は長期的スケジュール、②は短期的スケジュールとして挙げられています。

CDが付いていて英文を音でも確認できるようになっていますが、少し遅めのスピードです。

英文の難易度が低い、問題数が少ないので短期間で仕上げられる、見開きで見やすいレイアウトという点が学習を継続しやすいポイントだと思います。

ビジュアル英文解釈


ビジュアル英文解釈

次にご紹介するのはまた受験用参考書ですが、ビジュアル英文解釈です。
これは「英文解釈教室」の伊藤和夫先生の著作ですが、英文解釈教室よりもかなり易しい英語です。

この参考書は伊藤先生の講義形式になっています。
本書の裏側に入門〜中級(大学受験のレベルで)と書かれているように、最初は易しめのものから始まっているのでいきなり挫折することはないと思います。

構成としては、まず各章での焦点となる事項が説明された後に問題文が提示され、その後に解説があります。どのように考えていけば良いかという順序や、注意すべき点などの丁寧な説明が、実際の授業に近づけるよう口語調でされています。
少し読み辛いレイアウトではありますが、「英文解釈教室」と比較してみると読みやすい方ではないでしょうか。

解説の前にはReviewという形で、その章以前の文章中の表現をピックアップして復習するようになっています。

また、章の最後にはホームルームという形で伊藤先生の分身というI先生と生徒二人の会話のようなものがあり、これが結構面白いです。その章の問題を考えている際の疑問などを先生に質問したりするのですが、セリフの端々から伊藤先生の英語教育に対する考え方や、人柄がよく出ています。

返し読みしながら訳を完成させる生徒に「英語の語順のまま内容を追うことができなければ本物ではない」とI先生が注意すると、「訳を通して考えるやり方でやってきたからI先生のやり方ではちゃんとした日本語にならない」と生徒が口答えします。そこで

いいかい。訳せたから読めたんじゃない。読めてるから、必要な場合には訳せるんだ。(原文引用)

と切り返すところなどは共感でき、このような英語学習に対する考え方なども参考にすることができます。

英語が読めることと訳せることは別の作業であるということが頻繁に本書の中でも述べられていますが、効率的な学習方法として、問題文を一度自分で訳してみて、授業を受ける気持ちで自分の訳と解説を照らしあわせていくことが勧められています。
しかし、分からないものを機械的に意味不明の訳を作って日本語の感覚を破壊することは有害なので、分からない箇所を見つめてみるだけで良いとも書かれています。
ですからこの場合は、自分がどこが分かっていないかを確認する、英文の構造を正しく捉えられているかを確認するという形での訳と考えれば良いと思います。

生徒G君「なるほど、そういうふうに考えるんですか。英語って難しいな。」

I先生「難しいんじゃない。君が基本の考え方に慣れていないだけさ。君のアタマの方に問題はあるんだよ。」

と、噴き出してしまうほど皮肉なことを頻繁にI先生がおっしゃるので、私は章末のホームルームを楽しみにしながら読んでいました。
G君は結構ボロクソに言われてますが、たまに「素直さが良い」と褒めてあげたりとフォローも忘れない優しい先生です。

1、2とシリーズになっており、2の方がもちろん難易度は上がるのですが、1だけでもしっかりやれば考え方の基礎は身に付くと思います。
もしこのビジュアル英文解釈のシリーズが難解と感じられた場合は、英文解釈教室 入門編から始めてみてもいいかもしれません。

まとめ

今回は中級向けとして二冊ご紹介しました。受験英語用ではありますが、基礎がためという意味でとても効果的です。
英語の構造を知り、語順そのままで理解できるようになってリーディング力をアップしていきましょう。

ビジュアル英文解釈のように詳しい解説があるようなものは、教えるという立場から「どう説明すれば分かりやすいだろうか」という勉強にもなりますね。

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【英語学習×ノート術】 その3 「何でも書いていい」から生まれる学習モチベーション

ノート術にこだわることが学習の妨げになる。
「ノート術」についての記事なのに、意外に思われるかもしれません。

実は、ノートについて真剣に考えれば考えるほど、「どのように書くか」「何を書くか」にこだわることになります。そのようなことを迷いすぎると、学習自体がスムーズに進んでいかなくなってしまいます。

逆に言えば、これらの「こだわり」=「ブレーキ」を外してしまえば、自ら湧きあがる学習モチベーションの波に乗っていくことができます。

今日は、私が「ブレーキを外した」ことで感じられた効能、成果についてお話ししたいと思います。

「こだわり」すぎて重ねた失敗の数々

実は、今回のシリーズでご紹介している方法にたどりつくまで、私自身、ノートをうまく使えている実感がありませんでした。
書き方にこだわり過ぎて、「1ページ目で失敗→書いたページを破る」の繰り返し、または「数ページだけ使ったノートがそこらじゅうに転がっている」。そのような状態でした。

その頃はまさか「ノートのせいで学習がうまくいかない」などとは思ってはいませんでしたが、今振り返れば、これが大きな原因だった。強くそう思います。

「何でも書いていい」の「何でも」とは

そのような失敗を繰り返す中で、たどりついた「1冊に何でも書く」方式。
実は、最初から深い考えがあったわけでなく、偶然生まれた産物でした。

最初の頃のノートを見返してみると、次のような内容がランダムに、それこそ走り書きのように書いてあります。

(順不同)
・辞書の例文
・単語のメモ(ネットの単語クイズで間違えた単語)
・英字記事の中で気になった一文を抜き書き
・海外ドラマで出てきて気になった単語(一語だけ)を調べてメモ
・英文日記(とともに、なぜか生々しい日本語の日記も)
・生徒の指導のために調べた文法項目のメモ
・次の日の学習予定
・自分の到達したい英語レベルについて
・中期的学習計画
・問題集の記号のみ
・(なぜか)お小遣いの使い道

今、パラパラと振り返ってみるだけでも、当時、ノートのページがどんどん進んでいくとともに、学習が軌道に乗っていった「高揚感」みたいなものが、紙面から感じ取れます。

そして、英検1級受験前後のノートになると、
・英作文
・トピックに関する日本語での意見まとめ、ブレーンストーミング
・それらをもとにオンライン英会話スクールのレッスンに参加した際のメモ
→・さらにそれをもとに英作文

など、これらも形式にこだわらず、殴り書きされています。

「何でも書いていい」から生まれる学習モチベーション

それまでの自分だったら、上で書いたような項目一つ一つに専用のノートを作りたくなり、そしてきれいに書いていくことにこだわってしまっていたと思います。

それが、1冊にまとめたことで順番や書き方などどうでもよくなり、「きれいに書く」呪縛から解放されたのです。

その結果、「どんなことを書いてもいい」=「どんな学習をしてもいい」という柔軟性が生まれ、それまでだったら「ふーん」と流していたようなことも、逆に大切に書きとめたりするようになりました。

例えば、上で書いた「ドラマで出会った単語」。
当時はまっていた海外ドラマ「24」で見つけたexecute(死刑を執行する)という単語について、調べたことが書きとめてありました。その時、ドラマの中から聞きとれた喜びや、辞書を引いて、「こういう意味なのか」と納得した時の気持ちが、ノートからあふれ出しているようでした。

大げさに聞こえるかもしれませんが、何でも書いていいスタイルにしたことで、逆に、「どんな小さな発見も大切にする」、「自分から発見を探しに行く」姿勢を得られたと感じています。
これは私の長い学習歴において、大きな転機となる出来事でした。

また、英検1級の学習は私にとって未知の領域で、最初からどんなことをすればいいか分かっていたわけではありませんでした。
学習する項目が定まっていないのに、あてずっぽうで項目を決めて、専用のノートを作ることは非常に危険なことです。
ノートに縛られて学習項目が制限されることになってしまったら、元も子もありません。

どんなことを勉強すればいいのか、試行錯誤しながら見つけていけたこと。
それは、この「何でも書きとめていけるノート」があったおかげだと思います。

ハードルをなくすためのプチtips

あまりにささいなtipで、ご紹介するのもはばかられるのですが、自分の中でかなり大きなポイントだと思うので、書かせていただきます。

ノートに対するブレーキをはずすには、「使いかけのノートを使う」のが一番よく効きます。

もうすでに何かを書いて失敗してしまったノートなので、思い切っていろんなことを書くことができます。そして、本当ならば失敗して捨てるはずだったノートを有効に使えることで、これも小さな達成感、自信につながるのです。ぜひ試してみてくださいね。

同様の意図で、ノートそのものにはあまりこだわらないでください。私は、使いかけのノートを一通り使いきった後は、どこにでも売っている大学ノートを利用するようになりました。

まとめ

・「きれいに書く」、「何を/どのように書く」にこだわらないことがポイント。

・何でも1冊のノートにまとめることで、学習項目に柔軟性が生まれる。試行錯誤がしやすくなる。

・学習項目ごとに専用のノートを作ってしまうことは、学習の内容を制限してしまうことになる。

次回も、【英語学習×ノート術】シリーズをご期待ください。

映画・ドラマで英語学習ー最適な時期は?

字幕なしで英語のドラマや映画を楽しみたい!というのは、英語学習のゴールの一つでした。英語学習初期の頃、ドラマを用いた英語学習にチャレンジしたものの、あまりにも分からない部分が多すぎて、あえなく挫折してしまったことがあります。その時の経験を元に、ドラマで英語学習に適した時期、レベルがあるのかを考えてみます。

大学生の頃、英語が大変流暢なロシア人女性と話をする機会がありました。彼女も大学生だったのですが、英語での日常会話に困ることは殆どなく、イギリスの有名大学に入学するほど優秀な方でした。その彼女に英語学習の秘訣を聞いたところ、”とにかく字幕なしで映画をたくさん見た” とのことでした。さっそく”アルマゲドン”、”アリー・マイ・ラブ”を繰り返し見たのですが、初見での理解度は10%程度、英語の長文を読んだ経験もほとんどなく、分からない表現ばかりでかなり大変な作業でした。

また、”He has a crush on you. 彼はあなたに気がある。” などの、簡単で短い文章をストック出来たものの、それらのフレーズを個別に覚えただけでは実際の英会話で意味のある話をすることが出来ず、結局学習自体をやめてしまいました。

失敗の原因としては、ドラマ・映画を英語学習に活かすにはエピソードを丸暗記する勢いで取り組まなければいけなかったのに、当時の英語力が低すぎたために作業量が膨大となり、学習時間が十分でなかったこと、英語を読むこと自体に慣れておらず、少しでも長い文章になると理解ができなかったことが考えられました。今考えると、私に映画学習法を勧めてくれたロシア人は、すでに高い英語力を持ち、字幕なしで映画を見るだけで、新しい表現を吸収できるレベルだったのだと思います。

その後、洋書多読やオーディオブックリスニングなどで勉強し、ある程度基礎力を上げてからドラマに再挑戦しました。その時の英語力はTOEIC900点以上、英検1級レベルで、”LOST”の理解度が9割前後でした。この段階になってくると、馴染みのある英語表現も増え、覚えなければならない単語もだいぶ少なくなっていましたので、さほど苦痛を感じずにスクリプトを読むことが出来ました。その時にした勉強法は、ドラマを英語音声のみでみる→その後ネット上で公開されているト書きつきのスクリプトを読む→分からない単語、表現をLingQのフラッシュカードに登録→表現を覚えつつ、新しいエピソードに進む、の繰り返しでした。スクリプトから下記のようなカードを作成し、ドラマ自体を繰り返し見なくても、覚えたい表現だけ何度でもサッと目を通せるようにしました。いくつかのドラマから抜き出して作成したカードは1600枚ほどになりました。

 

一つのドラマシリーズで表現を覚えると、他のドラマでも聞き取れる範囲が広がってきます。例えば、casserole、蒸し焼き鍋、という単語をあるエピソードで覚えたことで、他のドラマ、オーディオブックにその単語が登場した時に、難なく聞き取れるようになりました。

 

2回目のドラマ英語学習で気づいたこと。それは、5−6回英語字幕で映画・ドラマを見たところで、すぐに英語が上達するわけではない、ということです。ある程度英語力がアップして、8−9割方聞き取れるようになると、耳からのインプットだけで新しい表現を覚えることができ、ドラマを見ればみるほど効果があるのだと思います。前述のロシア人は既にこの状態だったのでしょう。

 

好きな映画やドラマで英語を勉強するのはとても楽しいです。ただ、初心者のうちは、何度も映画を観るだけで自然に英語力がアップする、と過度な期待をしないほうがよいです。新規単語や表現を文章ごと覚える努力は必要ですし、字幕だけでなくスクリプトを文章として読んだほうが効果があると感じました。もし、スクリプトの半分以上が新出単語、スクリプトの文章自体読めない、という状態であるならば、リーディングやボキャビルなどを先にやってからのほうが、格段にラクになると思います。

 

 

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英文が長くなると理解できない理由

文法も復習してみたし、語彙増強もやってみたけれど、英文を読んでいてもあまりよく分からないということはありませんか?

そのような場合は英文の構造をしっかりと理解するために英文解釈に少し力を入れてみると解決するかもしれません。

効果はあるのか

私は7年ほど英語のスクールに通っています。そのクラスは翻訳クラスと呼ばれてるのですが、内容は翻訳というよりむしろ英文解釈と言った方が近いです。文章の構造をしっかりと分析して正確に文章を読み取っていくという内容です。問題集などではなく洋書などの英文をしっかり読み込んでいきます。
実は同じクラスを中高生時代も取っていました。その時のクラスの謳い文句は「同時通訳方式で英文を頭から理解していくために徹底的に英文構造を理解する。」というものだった記憶があります。

高校時代の英語の授業ではグラマーとリーダーに分かれていましたが、リーダーの時間もそれほどしっかりと英文解釈のようなものをやった記憶がありません。それでも特に苦労せず英文をきちんと理解できていたのはスクールで英文解釈の授業を受けていたからだと思っています。

大人になってから英語のやり直し学習をされている方々とお話する機会がよくあるのですが、大学入試などの際に覚えた単語を驚くほど覚えていらっしゃるにもかかわらず「長い文章になると全く理解できない」という方が多くいらっしゃいます。
お話をしているとどうも文型などがあいまいになっていたりして文章の構造が分からないという方がほとんどでした。

そこで文型をしっかり理解する→英文解釈をメインにした問題集をやってみる→実際の英文記事などをどんどん読んでもらう という順番で学習をしてみてもらったところ「文章が理解できるようになってきた。」と効果を感じていただけました。

英語の型を叩きこむ

英語の語順で英語を理解するためには、英文の構造がきちんと理解できていないと難しいです。
基本的な文法も大切ですが、文法書などの例文は短く分かりやすい文章になっていることが多いので、問題集や参考書を読んでいて理解できても実際の長い文章になると理解できなくなるケースがあります。ここでいきなり「長文が弱い!」と長文読解の問題集を始めてしまっても結局分からずじまいでやめてしまうことになってしまいます。

本来ならばできるだけたくさんの英文を自分のレベルに合ったものから順に難易度を上げながらどんどん読んでいくことが自然で良いのですが、試験対策や短期間に効率良く進めたい方はレベルに合わせた問題集を集中して解いて、英文の構造を叩きこむことが良いと思います。
構造を理解することが英語の語順そのままで英語を理解することに繋がっていくので、リーディングだけでなく、リスニングにも効果が出てくるはずです。

次回は現在のレベル別で英文解釈のオススメの問題集をご紹介します。

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