2月 2013 archive

英字記事を読めるようになる方法 (3) 試験を戦略的に活用する

これまでの英字記事シリーズでは、記事を選ぶ際、「知らない語彙が多すぎず、自分になじみのある内容で、レベルに合った記事を選ぶのがよい」と書いてきました。

至極当たり前のように思える、これら3つの判断基準。
全てを満たす記事を自分で見つけ出すのは、そう簡単なことではありません。
「何から始めたらいいのだろう」、
「この記事は自分のレベルに合っているのだろうか」

なかなか自分では判断の付きにくいこれらのこと。
実は、するべきことそのものずばりを示してくれる、とっておきの試験があるのです。

英字新聞が先か、英検合格が先か

その試験とは・・・実は「英検」なのです。

私が英字記事を読めるようになった過程は、そのまま英検1級合格を手に入れた過程とぴったり重なります。

私の場合は、「英検1級を取りたい」という気持ちのほうが先にありました。合格して、そしてこのように自分の英語学習について振り返る機会を持つようになって初めて、英検1級取得のために行った学習の一つ一つが、英字記事を読める力を培うのに役だったのだと気づきました。

「英検1級に合格したいから、英字新聞を読む」
「英字新聞を読めるようになりたいから、英検1級を受験する」
私はどちらの動機が先であっても構わないと思います。

何からしたらいいのか分からないと迷う方にとって、英検は「これだけの語彙レベルが必要」、「これくらいの長さ・難易度の文章を読める力が必要」とはっきりゴールを示してくれる頼りがいのある存在になります。
取り立てて資格をとる必要がない方も、資格の勉強なんて・・・と思う方も、「手段」の一つとして取り入れてみることを強くお勧めします。

英検学習の”ココが効く”

英検の問題の中で、英字記事を読む力をアップさせるのに直結するのは、語彙パートと長文読解パートです。

語彙パートに関しては、記事媒体にも寄りますが準1級~1級レベルの単語を習得することが必要不可欠となってきます。
「1級の単語本にあるような単語なんて普段目にしたことがない」、そういう声も多く聞きます。
実はThe Economist, NYT, TIMEの記事の中には当たり前のように顔を出してきます。
準1級の語彙に至っては英字新聞を読む上で必要不可欠の単語ばかりです。準1級の単語がわからなければ、以前の記事で書いたような7割のラインは簡単に切ってしまいます。準1級の単語本は丸々完璧にするくらいのつもりで身につけておかねばなりません。
(※準1級の単語本を完璧にするまで、読み始めるなという意味ではありません。単語力は実際に文章を読むことを通して身につけていくものだからです。)

そして、長文読解パートです。
これは英字記事とすることは同じ「読む」ことなのですから、なぜ大切か、まわりくどい説明は不要かもしれません。
文章の長さも英字記事1本と同じくらい、内容も時事問題や各種分野の専門的な話題など、英字記事と共通するところが多いです。
強いて違いを上げれば質問がついているかどうかという点ですが、実はこの「質問が付いていること」がより一層読むことの効果を上げるのです。
いきなり英字記事に取り組んでも、本当の意味で理解しているのか不安になる方も多いと思います。
ちゃんと内容を理解できているかが確認できる、しかも過去問や問題集ならば、ほとんどの場合日本語訳が手に入るのでさらに深く一文一文を読みこむことができるでしょう。

まとめ

英字記事を読みたいけれど、何から手をつけていいのか分からない。
そのような場合には英検を「手段」として取り入れてみましょう。
必要な語彙力の目安がわかり、また「意味を理解して読むことができているか」確認することができます。

もちろん英検では、リスニングや英作文、面接でのスピーキングなど、直接読むこととは関係のない分野も出題されます。
読むこと(インプット)を通して、意見を言うこと(アウトプット)にも興味を持つきっかけになる。
決して英検のまわし者ではないのですが、読むだけや聴くだけでなく四技能まんべんなく伸ばしていける英検を、ぜひ戦略的に利用してみてくださいね。

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ

楽しく学べるディクテーションサイトNobuna

リスニングの精度を上げるには、ディクテーションがお勧めです。ニュースやインタビュー、映画予告編など生の素材が使え、ウェブサイト上でヒントを見ながらディクテーション出来るサイト、Nobunaを紹介します。

 

Nobunaは、ゲーム感覚でディクテーションが出来る無料のwebsiteです。まずは登録してみましょう。画面右上部にサインアップボタンがあります。ニックネームとメールアドレス、パスワードを入力します。

 

入力が済んだらビデオを選びます。サムネイルから適当に選ぶか、左側のジャンルをみて好みのトピックを選びます。試しにニュースカテゴリから1つ選んでみます。すると、動画の下に、カッコ抜きされた文章が表示されます。音声を聞きながらカッコを埋めていきます。

 

このサイトの面白いところは、ヒントが出るところです。There is a ろっと〜 と聞こえたけれどもハッキリとは分からない場合。lo と入力してみると、プルダウンにload, lot , loud とヒントが表示されます。

 

 

全く聞き取れない場合は、もっと明らかなヒントがあります。画面右側を見てください。そこのカッコの部分に該当するヒントが出ます。ヒントを見ながら、lad なのかlot なのか繰り返し音声を聞くと良いと思います。

 

答えを1つずつ打ち込むと、正解なら緑色、不正解なら赤色で単語が表示されます。1度間違ったものを訂正して正解にすると、オレンジ色で表示されます。これなら後で見返した時にどこを間違ったのかすぐ確認出来るので便利です。

 

カッコを全部埋め、画面下部にあるFinishボタンを押すと正答率が出ます。聞き取れていたつもりでも、綴りを間違ってしまうと正答率は下がります。

 

Nobunaにある動画は、学習者向けではないネイティブスピーカー向けの英語ですので少し難しく感じられるかもしれません。ただ、スクリプトと見比べて答え合わせをしなくても、カッコに入力するだけで答えと正答率が分かるので、とても手軽にディクテーションが出来るところがお勧めポイントです。聞き取れていると思っても、”なんとなく内容がわかっているつもり”になっていないか確認するためにも是非チャレンジしてみてくださいね。リスニングの精度を上げると、テストの短い聞き取りだけでなく、ニュースやオーディオブックなどの長時間のリスニングでもハッキリと聞こえ、楽に聞き取れるようになります。

 

ニュースだけではなく、SkyfallGreat Gatsbyなどの映画予告編も素材になっていますので、楽しみながらディクテーションしてみてください!

 

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ
にほんブログ村

【初級向け】ボキャビル時のひと手間をお忘れなく

先日初級クラスで少し気付いたことがあるので、今回はその事について書きたいと思います。

リスニングやリーディングをしていて、「あれ?これはきちんと覚えていた単語じゃない?」というところで引っかかってしまう方がチラホラいらっしゃいました。どうして引っかかってしまったかを考えていて気付いたことが下記のことです。

発音を確認していない

まず、こちらはリスニングに関してですが、「発音を確認していない」人が多いということでした。

自分の中で思い込んでいた発音と違うためにリスニングの際に聞き取れなかったり、スピーキングの際に相手に伝わらないという致命的なことになります。必ず単語を覚える時は発音もチェックしてくださいね。単語集を利用してボキャビルをする時は、音声がきちんと付いているかを確認してください。

多読などで英文を読みながら未知の単語をチェックしている場合でも、電子辞書やDictionary.comWeblio辞書といったウェブ上の辞典で音声を確認できるものも多いので利用してきちんと確認してみてください。

動詞を原形しか覚えていない

次に気になった点は「不規則変化の動詞をきちんと覚えていない」ということでした。

初級の方には通常の学習メニューの中で少しボキャビルに力を入れてもらっています。
その際に単語集を使用しているのですが、見出し語しか覚えていないと動詞の原形しか頭に入っておらず、リスニングの際の音声やリーディングの際の文章中に不規則変化の動詞が過去形や過去分詞になって出てくると分からなくなってしまうというわけです。

文法的な知識を問われるような問題でも動詞の時制が鍵になっている場合もありますから、特にTOEICのようにスピードを問われるようなテストではサッと反応できるようにしておきたいですよね。

lay-laid-laid 横たえる
lie-lay-lain 横たわる

自動詞か他動詞か、文脈などを考えれば分かるかもしれませんが、このような紛らわしいもので混乱した思い出があります。

手間と思わない

とにかくたくさん覚えようとして見出し語だけ一気に覚えてしまいたい!という気持ちはよく分かります。

しかし、どうせ覚えるならひと手間かけて音声をチェックしたり、例文をチェックしたりしてみてください。せっかく覚えても実際に使えなければもったいないですよね。

そのひと手間で記憶に残りやすくなるかもしれません。手間と思わずに、後からきちんと使えるボキャビルをしてくださいね。

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ

レベルにあった英字記事が読めるサイト: Lexile リーディングガイド

英字記事はレベルにあったものを読むべき。
そうはいっても、どれが自分のレベルに合っているのかは、なかなか判断が難しいところだと思います。

実は、何から読もうか迷っていらっしゃる方に、とっておきのサイトがあります。

Lexile リーディングガイドとは

そのサービス(無料)は、Lexile リーディングガイドといいます。
このサイトはTOEICが受験者のリーディング向上力のために提供しているサービスで、利用するにはまず、TOEICを受験していること(=TOEIC SQUAREに登録していること)が必要となります。

サイト内の説明によると、Lexile指数とは、”米国ノースカロライナ州の教育測定会社MetaMetrics®社が開発した、「リーディング能力」および「文章の難易度」を示す指標”
とのこと。世界的に使われている信頼のおける指標のようです。

※TOEICリーディングスコアとLexile指数の関係については、こちらのページでご確認ください。

実際に使ってみた

どのような記事を提供してくれるのか知りたいと思い、私も実際に登録してみました。

登録ページ

TOEICの受験年度やリーディングのスコア、興味分野などを入力するだけで簡単に始められます。

(1)トップページ。青枠の中に、リーディングスコアから導き出されたLexile指数、興味ジャンルなどが表示されています。

(2)ページ下部にスクロールしたところ。おすすめの英字記事、さらにレベルにあった洋書も表示されています。

(3)実際に記事を選んで開いた画面。読み終えたら、終了ボタン(青枠内)を押します。

(4)ジャーナルという「これから読みたい記事」「読んだ記事」を保存しておける機能があります。
(2)の画像内の各記事の下部にある「ジャーナルに保存」を押すか、(3)のように記事を読んだ後「終了」を押すことで、ジャーナル内に保存されます。
保存した記事は、未読と既読でフィルターをかけて表示ができます。(青枠内)

このように使うのがおすすめ

実際にしばらく使ってみた感想ですが、最初に読む記事を選ぶきっかけとするのに、とてもよいサイトだと思いました。

ただ、記事が頻繁に更新されるわけではないこと、記事媒体が限られていることから、慣れてきたら、直接自分で記事を選ぶようにしていくほうがいいでしょう。

このサイトでどのような媒体が自分のレベルに合っているのかを知り、今度はその媒体のページ(例:CNNやHuffington Post)で直接興味のある内容の記事を検索して読んでいくようにする。そのような使い方をお勧めします。

レベルにあった記事がわからず困っていらっしゃる方は、ぜひこのサイトを試してみてくださいね。

Lexile リーディングガイド

(記事媒体の数も多く、他にも読んだ単語総数を記録したり、読むのにかかった時間を測定できる便利機能がついた有料サービス、Engaging Englishもあります。こちらのページ下部の説明をご覧ください)

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ

【ブックレビュー】論理が伝わる世界標準の「書く技術」

英検1級の英作文では、与えられたトピックについて、3つのキーワードを用いて論理的に自分の考えを示す必要があります。きちんと伝わる文章を書くためには、パラグラフの概念が重要です。しかし、私たちは学校の授業で、パラグラフ・ライティングについて訓練されたことはなかったのではないでしょうか。そこで、パラグラフ・ライティングの技法を日本語で学ぶことができる、論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 (ブルーバックス) を紹介したいと思います。

 

この本は3部構成になっていて、第一部では、なぜ伝わる文章が書けないのか、その問題点とパラグラフの重要性について説明しています。伝わらない文章を書いてしまう理由として、

1. 基本を勉強していない

2. 経験を積めば書けると思っている

3. 従来の学習方法に問題がある

が挙げられています。基本の型を知らないまま、ただ闇雲に書く練習をしても上達は見込めないようです。また、文単位での練習ばかりしていても、論理的な文章を身につけることは出来ません。このような問題点を把握し、パラグラフの定義や、パラグラフを使って文章を書くとなぜ論理的な文章になるのかを学ぶことで、パラグラフ・ライティングの重要性を理解することが出来るようになります。

 

第二部では、パラグラフ・ライティングの7つのルールが説明されています。これらの項目は、

1. 総論のパラグラフで書き始める

2. 1つのトピックだけを述べる

3. 要約文で始める

4. 補足情報で補強する

5. パラグラフを接続する

6. パラグラフを揃えて表現する

7. 既知から未知の流れでつなぐ

です。例文を用いて説明されていますで、自分が考えた答えと照らし合わせ、学んだポイントが定着しているか、確認しながら読み進めることができます。

 

第三部では、ビジネス実践例を用いて演習していきます。整理されていないデータや箇条書きの文章を、パラグラフを用いた文章に直していきながら、第二部で学んだポイントを実践に活かす練習をします。悪い文章と書き直し例が提示されていますので、伝わりにくい文章の問題点を自分でも指摘でき、書きなおしてみることで、パラグラフ・ライティングを深く理解することが出来ると思います。

 

この本は、日本語でパラグラフ・ライティングを学ぶ本で、英語のパラグラフ・ライティング本ではありません。ただ、英語のライティング参考書は、文例・表現集に多くのページが割かれていたり、文法の説明も混じっていたりして、効率よくパラグラフ・ライティングの基本のみを学べるとは限りません。日本語なのでサッと読めますし、パラグラフ・ライティングの基本を理解するのにとても良い本だと思います。

 

 

 

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ
にほんブログ村

【単語帳&辞書アプリ】クッキー単語帳

良さそう…と思っても買わなかったアプリが半額セールになっているのを見かけるとついうっかり買ってしまったりするのですが、昨年リリースされていたこの単語帳&辞書機能のあるアプリ「クッキー単語帳」、ただ今半額中とのことで(2013年2月8日現在)ということでちょっと使ってみました。


捕まえる英単語 – クッキー単語帳 –

使ってみよう!

まずこれは単語帳アプリです。

最初はこのような画面になります。(本当の最初の最初はヘルプが表示されます。)
クッキーとは単語のことです。

指示通り何か単語を入れてみましょう。入力するのと同時に意味が下に表示されます。

一つ入力したので下に「持っているクッキー1個!」と表示されました。
別にクッキーに例える必要は無いのに…とは思わないようにしてください。

登録した単語の右横をタップすると意味が表示されます。

どんどん単語を登録していきますが、単語が増えるに連れてごちゃごちゃになってしまうのを防ぐために重要単語や覚えた単語に印を付けていくことができます。
(タップするところを上手にスクリーンショットが撮れなかったのでヘルプ画面の画像を使用します。)

重要単語にする場合は単語を右に軽くドラッグします。そうすると単語の左側に印が付きます。重要度が低いと思えば大きく右にドラッグすることでリストの一番下に移動させることができます。

覚えた単語は左に軽くドラッグすると背景色が通常のものよりも薄くなります。

そして、覚えた単語は「食べたクッキー」としてリストの下に数が表示されます。
別にクッキーにたとえる必要は(以下略)

役立つ辞書機能もあり!

ここまでは普通に単語帳機能なのですが、便利だな〜と思った点はここからです。

例えばちょっと記事を見てみましょう。
適当に単語を選択してみます。
DefineをタップするとiPhone内の辞書画面で意味が表示されます。右のように別画面に切り替わって面倒だなと思っている方もいらっしゃるでしょう。

ここであのクッキー単語帳を一旦開いた後に同じ記事で単語を選択してCopyをタップします。
すると、通知センターの機能を使って意味が上段に控えめに登場するのです。

しかも、しっかりと単語帳に登録もされています。

advertisementなんてweblioでレベル3じゃない。簡単な単語しか出てこないんじゃないの〜?と思ったので別の単語を調べてみました。

mausoleum、レベル14も出て来ました。

これなら使えそうです。
この機能は一旦単語帳アプリを立ち上げ、閉じてから10分間有効です。

他にできること

バッテリーの表示横に歯車のようなマークが出るので、そこから設定ができます。
テーマカラーも変えることができます。Mint Cookies,Banana Cokkies…と6種類のクッキーカラーから選ぶことができます。とにかくクッキーなのです。
単語リストをいくつか分けることもできますし、作ったリストをEvernoteとDropboxに転送できます。

試しに登録した単語をEvernoteに送ってみました。
このように一つのリストをノートにまとめてくれます。

記事を読みながら手間をかけずに単語を調べたり単語帳登録できたりする上に、EvernoteやDropboxと連携してるのはとても便利だと思いました。
しばらく使ってみたいと思います!

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ

英字記事を読めるようになる方法 (2)単語を覚えてから読んだ方がいい?

英字記事を読んで、全く意味が取れない。
「単語がわからないから読めないのだったら、覚えたらきっと読めるようになるはず」
そのように考えていらっしゃる方も多いのではと思います。

「語彙を完璧に仕上げてから、読むほうに取り掛かる。」
「たくさん読んで読解力を身につけてから、語彙を増やす。」
皆さんならば、どちらの方法を選ばれますか?

「単語が分かれば意味が取れる」の落とし穴

実は、今回、大変意地悪な質問の仕方をしました。「どちらが」というふうに聞けば、必ずどちらか一方だと思われることでしょう。
実は「単語を覚えること」と「たくさん読んで読解力を身につけること」、この2つは「片方だけを優先的に行って、それが完璧になったら残りのほうに手をつけよう」という性質のものではありません。

特に自分が指導してきた経験の中で、「まずは単語を」と考えてしまう方を多く見てきたのですが、これが一番危険です。たとえその文章に出てくる単語を全て知っていたとしても、文の構造の取り違え一つで、全く訳ができない、意味が取れないということは充分に起こり得るのです。

そして、単語を覚える過程では、必ず「文章の中で単語に出会い、記憶を定着させる」という作業が絶対に必要です。
例えば、単語集だけ、問題集だけで単語を習得しようとしても、ある程度までは「丸暗記」で対応できるかもしれませんが、絶対に英字記事を読むのに必要な語彙レベルまで持っていくのは不可能なのです。

どうせはまるなら、読むことにはまろう

どちらか片方だけではいけないのだけれど、どうせどっぷりと集中して行うならば、実際に読むことに力を入れたほうがいい。
自分の経験から、切にそう思います。

前回の記事でも触れましたが、私が英字新聞を読めるようになった過程は、英検1級の対策をし合格した過程とぴったり重なります。
もちろん1級対策そのものが効果的だったのも事実なのですが、では1級に合格できる力をつけるために何が役に立ったかと問われれば、間違いなく「大量の文章に取り組んだこと」が挙げられます。

私は1級受験までの4年間、大学受験予備校で教えていて、そこで教科書、大学受験用の長文問題など、数多くの文章を読んできました。(メインで受け持っていたのが授業形式ではなく、学生が持ってきた好きな教材の質問に答えるレッスンだったため、その分、触れた長文の数は皆さんが想像されるより多いと思います。)

この期間にたくさんの文章を読むことで身につけた「文構造に基づき文を訳す力」、「質問で聞かれた箇所の答えを素早く探して読む力」があったおかげで、英検1級を初めて受験した際、語彙は目も当てられない点数(8点)だったのが、読解パートだけは合格者の水準に達していました。

そこで初めてボキャビルに集中的に取り組み、最終的に合格を手にすることができました。そして、一級語彙が当たり前のように登場する英字記事をスムーズに読むことができるようになったのです。

誤解を生まないように補足しておきますが、「読むほうにどっぷり力を入れた」といっても、この間、全く単語を覚えなかったわけではありません。 長文というものは読めば何かしら分からない単語が出てくるはずで、実際指導にあたっていた時も、ポツポツと分からない語句は出てきていました。そういう語句が出てきたときには、必ず辞書で調べその場で覚えるようにしました。仕事上、もう二度とその単語を忘れてはならないとプレッシャーもありましたから、ある意味、ただのボキャビルよりも必死に単語に立ち向かっていたと思います。

まとめ

ついつい思い出話が長くなってしまいました。

まとめると、
「語彙力を完璧にしてから読もう」ではなく、「たくさん読んで読解力を身につけよう。ゆるぎない読解力の上に、英字記事を読むのに必要な語彙をプラスアルファしていこう」
それに尽きます。

今回は少し抽象的なしめくくりとなりました。
一口に「たくさん読む」と言っても、レベルを考えずに素材を選んでしまって適切な方法で読むことができなければ、また私が前回書いたような失敗に陥るだけです。
次回の記事では、「まずは飛び込んでみたい」「英字新聞を読むことから始めたい」と思っていらっしゃる皆さんに、より具体的な提案を書かせていただきたいと思います。

ぜひご期待ください。

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ

英検1級リスニング

 

英検1級1次試験で、リスニングは113点中34点を占めます。合格者と受験者の平均点数の差は5−6点のようですので、合格/不合格の差はそれほど大きくないのではないかと思われるものの、リスニングが20点前後の方が安定して20点後半を取るのは難しく感じられるのではないでしょうか。

 

英検1級リスニングパートは会話文と一般文に分けられます。2012年第3回の試験問題も公開されていますので、ぜひリスニング問題を聞いてみてください。リスニング内容は、同僚との会話、旅先でのアクティビティの申し込み、グルテン不耐症、インタビューなど話題は多岐に渡ります。日頃から様々なリスニング素材を聞いておくことが大事ではないかと思います。

 

英検1級リスニング素材としては、英検ウェブサイトの過去問、英検サイトのめざせ1級!podcast英検1級リスニング問題150 (英検分野別ターゲット)2012年度版 英検1級 過去6回 全問題集 (旺文社英検書)などがありますが、これらの問題集を解くだけでは不十分です。過去問や問題集を解いただけで安心せず、他にも1級レベルのリスニングをたくさんするべきだと思います。

 

以前 リスニング素材レベルの参考に で紹介した、多聴多読ステーションの多聴素材難易度ガイド をもう一度紹介します。今回は、英検1級パートに的を絞って見てみます。

 

Screen Shot 2015-05-18 at 8.07.30 PM

縦軸が読みやすさレベル、横軸がリスニングレベルとなっています。この表からすると、ハリーポッターやダン・ブラウン等のオーディオブックは1級リスニング問題よりもレベルが上です。CNN News Updateや、NHK Online では1級パート1,3には力不足のようです。

 

BBC Global News  は、世界のニュースが1日2回30分程度のPodcastとして配信されますので、イギリス英語対策として聞くと良いと思います。

 

ダボス会議での緒方貞子さんのスピーチはYoutubeにアップされています。こちらのメッセージなど非常に聞き取りやすいのではないでしょうか。ビル・ゲイツのダボス会議スピーチはコチラです。声が甲高くてちょっと聞き取りにくいですね。ダボス会議の2013年Annual Meeting のビデオもチェックしてみてください。

 

オバマ大統領のスピーチビデオはコチラ、mp3 音声はコチラによくまとまっています。

 

こちらの表には載っていないのですが、ENGLISH JOURNAL  もオススメです。各国の俳優、著名人のインタビューは、雑多な情報を聞き取る訓練になります。この場合、”なんとなく分かる”ですませないことが大事です。English Journalは全てスクリプト付きですので、知らなかった単語やフレーズをチェックし、”内容が分かる”のみでなく、一語一句聞き取れるレベルのリスニング力をつけることが大事だと思います。

 

日本語ネイティブだからといって、国語テストで100点が取れるわけではないように、英検1級リスニングも全て聞き取れたからといって満点が取れるわけではありません。解答を選ぶ時間は10秒程度ですし、問題文は一回しか読まれませんので、聞き取れただけでなく、内容を覚え、10秒以内に解答も選ばなければなりません。”なんとなく”内容が分かる、時々聞き取れないレベルでは、取りこぼしが大きくなってしまうと思います。リスニングで安定して20点台後半を取るために、1級リスニングレベルであれば何でもきちんと聞き取れるよう、様々なリスニング素材に触れるよう心がけてみてはいかがでしょうか。

 

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習法へ
にほんブログ村