私は英語学習の方法についての相談をされた時は、自分がやってみて本当に良かったと思うことしか勧めません。その中でも特に効果の高かった多読を学習に取り入れることを勧めています。SSS多読の書籍やホームページで多読のやり方について詳しく説明されていますが、軌道にのるまでが大変です。実際私も一度始めてみたものすぐに挫折してしまい、4ヶ月後に再開しています。今回は多読を始める際に参考になった本を紹介します。
SSSの多読3原則とは、
1. 辞書は引かない
2. 分からないところは飛ばして前へ進む
3. つまらなくなったら止める
の3点です。ルールは基本的にこれだけ。後は辞書を引かなくてすむ、子供用の簡単な本から徐々にレベルをあげて、好きな本を好きなように読むだけです。たったこれだけで英語力が上がるの?と思われるかもしれません。私自身も半信半疑でしたが、これまでの私に足りなかったのは、圧倒的な量のインプットだったのだと自覚することになりました。簡単な本でもマトモに読めなかったのです。これまで英語の本を通しで1冊読んだ経験もなく、大学を出たにもかかわらず、dawn(夜明け), dusk (夕暮れ)などの基礎単語も知らない状態でした。このまま辞書を引かずに読んでいるだけで本当に英語力が上がるのか。悩んだ時に、多読について書かれた本を読みました。
SSSのHP だけでも多読に関する情報は十分に得られますが、まとまった情報を得るには、快読100万語!ペーパーバックへの道 (ちくま学芸文庫) がお勧めです。なぜ多読なのか、辞書をひかなくてもいい理由などがわかり、安心して多読3原則にのっとって読書を進められると思います。
伊藤サムさんの、やさしくたくさんの公式サイトと著書、英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方 (講談社パワー・イングリッシュ) も、レベルの低い読み物から始めたほうがよい理由がわかりやすく書かれています。
古川昭夫氏の英語多読法は、たくさんの生徒さんに多読を指導されてきた経験と実績があり説得力があります。個人の体験談だけで多読がいいとおっしゃっているのではなく、データを基に説明されている点が面白かったです。
また、英語上達完全マップ上の多読ページも参考になります。英語上達完全マップ自体は行いませんでしたが、ペーパーバックを多量に読み、Newsweek、タイムを1週間で完全に読み切ったというエピソードには勇気づけられました。大量のインプット、の”大量”がどの程度をさしているのか、具体的なイメージをもつのに役立ちました。
英語学習には沢山の方法があるようにみえます。多読もそのうちの一つですが、こういうやり方がありますよ、という道は示せても、本の好みや読書レベルは人それぞれ。それぞれの人に最適化したやり方というのは、本人が試行錯誤しながら見つけていくしかありません。簡単な本から始めましょう、と言われても、最初から簡単で夢中になれる本に出会えるわけではありません。そんな時すぐに諦めて出来ない言い訳をするよりは、多読指南書を読んだり、多読を楽しく実践されている方のブログなどを参考にしたりして、自分にとってのベストな方法を編み出す工夫をすることが大事なのではないかと思います。
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