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8月 2010 archive

文法問題集の選び方


精読シリーズでは、精読で文法事項を確認する重要性について書かせていただきました。私自身、生きた文章の中で文法に出会うのが最も理想的だと考えますが、反面、それですべての文法事項を身につけようとするものは現実的ではないとも思っています。

自分の経験を振り返ってみると、実際に力がぐんと伸びたと感じた予備校非常勤講師時代には、ものすごい数の文法問題集に取り組んできました。

精読で文法事項に出会うこと、問題集で文法知識の穴をつぶしていくこと。この二つを並行して取り組むことで、スパイラル式に力が付いていったように思います。精読の際に、「あ!こないだ問題集で見た事柄だ」とうれしい発見があったり、また逆のパターンもあり。どちらかに偏るのではなく、同時進行でやっていったことが大きいと思います。

そこで今回は、数多く問題集を解いてきた経験を活かして、問題集の選び方について書きたいと思います。
文法問題集と一口に言っても、その中身は千差万別です。
中学用、高校用、もしくは高校の中でも初級・中級・上級など、相対的なレベル分けはしてあると思うのですが、自分に合うレベルの問題集がどのようなものなのか、なかなかパッと判断するのは難しいと思います。
今回は、問題集の「出題形式」に着目して、レベル別に分類し紹介することにします。
出題形式を確認することで、ここで紹介する以外の問題集を選ぶ際にも、参考にしていただけたらうれしいです。

(以下、番号順に初級~上級の順で書いていきます。)

大人になってからのやり直し英語など、基礎から確認したい方に

1.問題が分野別に収録されているもの
初級のもの。同じ分野別でもいきなりロイヤル英文法問題集など、ものすごく細かいところまで突いてくるものは、この段階では不適切。
最初の確認の段階では、薄ければ薄いほどよい。
(開始レベルによって、中学用、高校用と選ぶとよいと思います)

基礎は一通り押さえてある方、抜けている部分を確認していきたい方に

分野別の問題集を終えたら、次は問題が分野別になっていないものを選んでください。

2.四択
TOEICのリーディングで嫌というほどお目にかかる形式です。
センター試験過去問集は、過去10年分など収録問題のボリュームの割には価格がお手頃なのでお勧めです。(読解部分でも利用することができます。使い方に関しては機会を改めて書きたいと思います)
(例)センター試験 第2問、大学受験用問題集、TOEIC用問題集 (PART5)

【おすすめ】
全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)
↑★解説の分かりやすさが素晴らしいです。

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.4〉

3.四択で不適当なものを選ぶもの
4つの選択肢すべての知識がないと正解を選べないので、普通の四択より難易度が上がります。
(例)旧TOEFL形式

読むための文法から、書くための文法へ

4.整序英作文
与えられた語句を並び替えて、英作文をする問題です。複数の文法知識・語句の使い方を組み合わせて解きます。自分で英作文をする前のステップとして利用できます。(個人的にはもっともやりがいのある問題だと思っています)
(例)センター試験 第2問
↑★整序英作文用の問題集もありますが、センター試験の整序英作文が、文法事項の盛り込まれ方が絶妙でイチオシです

5. 和文英訳 (自由英作文除く)
自分で文法知識(+語句の使い方)を総動員して、文を組み立てる練習です。
問題集は、複数の解答例が載っているものが望ましいです。
(例)大学入試用

【おすすめ】
毎年出る頻出英作文
↑★各問題に複数の解答例が載っており、自分で答え合わせがしやすいです。

お勧め文法書  その3


「おすすめ文法書」シリーズ第3回。今回はなぼむしが担当させていただきます。

私にとってのやり直し英文法

私が文法学習をやり直したのは、予備校の英語非常勤講師の職に就いた時です。その時の英語資格は、TOEIC810, 英検準1級。英検取得のために駅前留学をしていたので、英語には触れ続けていたつもりでいました。

それなのに、いざ教え出してみると、文法の説明が全くできない。「ここはどうしてこの形が入るの?」と聞かれても、言葉が出てこないのです。今まで感覚で解いていたことを、文法用語を使ってきちんと説明しなければいけない。今思えば、教える仕事に就く限り当たり前のことだったのですが、当時の私は面喰らいました。

まず、上司に勧められた英文標準問題精講を1冊仕上げ、文法の全体像の復習から始めました。この本は旺文社の精講シリーズの中でも難易度がもっとも高く、この本を最後まで解けたことは、かなりの自信になりました。ただ、エミコフさんが前回書いているように、やりなおし初回でこのようなヘヴィな問題集はお勧めしません。あくまで、全体像を振り返るという目的で、薄めの問題集を仕上げるのがよいと思います。

その後も文法関連の問題集は、十何冊と解きました。文法問題集については、次回詳しく書かせていただくとし、今回は文法書について書かせてもらいます。

考え方を学ぶFOREST、事典として使うロイヤル英文法

私が使っていた講師時代に使用した文法書は、総合英語Forestロイヤル英文法の2冊です。

どちらの本も、短期間で読んだのではなく、講師をしていた通算5年に渡って、何度も何度も読み返し、分からないところをつぶし、自分の血肉としていきました。

この2冊。用途は全く違います。FORESTのほうは、生徒に文法を分かりやすく説明するため、ロイヤル英文法は、生徒に分からない問題を聞かれた際の確認のために使いました。

自分は、教えるという目的でこの2冊を使ったわけですが、用途としては、通常の学習者の方にも同じやり方で使っていただきたいと思います。

FORESTのほうは、親しみやすく、かつ分かりやすいイラストが付いています。時制や関係詞の概念など、文章だけで読んでいてもなかなかつかみにくい、「考え方を理解する」のに大変役に立ちます。以前、精読シリーズ第2回第3回で述べたような、動詞周りの文法事項、考え方を理解しなくてはならない文法事項の確認に、もっとも適していると思います。

ロイヤル英文法に関しては、そのすべてを丸暗記しようとするのはナンセンスです。あくまで、分からないところの確認をするための事典として使うべきだと考えます。TOEICの文法問題、大学受験の文法問題。どんな重箱の隅をつつく文法事項でも、ロイヤルを開けば正解にたどりつけます。そういう意味ではものすごく頼りになりますが、これを全部覚える必要はありません。逆に、すべてを解説してくれている分、どこが本当に押さえるべきところなのか見失う危険さえあります。

文法書と携帯電話のマニュアル

英語における文法書は、携帯電話のマニュアルと非常に似ています。

携帯電話本体が、実際に存在する英語の文章。(一つの文ではなくて、絵本、小説、新聞記事など、まとまった文章のかたまりのことです)そして、マニュアルが、文法書。

新しい携帯電話を買って、その箱を開けたとき・・・あなたは携帯本体とマニュアル、どちらを先に手にとるでしょうか。

「何百ページにもわたるマニュアルを読んで、すべて理解してから、やっと携帯本体に触れる。」

この答えに違和感を感じられた方は、きっと私の言いたいことを理解してくださるはずです。

ほとんどの方は、実際に携帯電話を手にとって、いろいろ試してみることと思います。新しい機種を手に入れた喜びに、ワクワクしながら。目の前にあるこの英文を読みたい。理解したい。その気持ちと似ていませんか?

そして実際に触ってみて、「この機能はどのボタンを押して使うのかな?」と思った時、初めてマニュアルを開きます。この文を読みたいけれど、文法構造がわからない。その時になって、文法書を開く。

同じだと思いませんか?

まとめ

考え方を理解するためのFOREST, 事典として分からないことを調べるためのロイヤル英文法。用途によって使い分けてください。その際、短い期間で一気に読み終えようとせず、実際の英文の中で分からない事項に出会ったら、何度でも開いて調べるようにしてください。

総合英語Forest 6th edition

ロイヤル英文法―徹底例解

やり直し英語で、初めて英文法を復習しようとしている方は、これら2冊を開く前に、薄め(自分で易しいと感じるくらいの)問題集を解いておくことをお勧めします。(どういう点が分かっていないのかを、前もって確認するため)

問題集に関しては、次回記事で、お勧めや選び方について書かせていただきます。

お勧め文法書 その2

文法書シリーズ2回目はエミコフが担当します。

私は小学校高学年の時に英語教室に通い始め、持ち前のいい加減な性格もあって「これはこういうもんだ。」とあまり文法を気にしていませんでした。高校生になると同じ教室の授業が受験を意識した週1文法、週1英文読解という構成になりました。そこで文法をきちんと勉強したつもりになっていたので、4年前に英語の勉強を再開した時はそれほど危機感も抱いていませんでした。準1級合格後に「わかってるつもり」の文法では1級はヤバいかもしれない…と急に不安になりロイヤル英文法とその問題集を購入しました。

そして挫折。

Yukoさんが前回記事でオススメしてくれていたEnglish Grammar in Use も購入。

そして挫折。

原因を考えてみると、まさにYukoさんが記事中で指摘されているように「あまりに丁寧にやりすぎた」からです。
出てきたことを全て文法書で調べ直す。例文をノートに写す。単元ごとに要点をまとめる…などと、ただでさえちょっとつまらなく思える文法学習をさらに苦行のようにしていました。時間を使って一生懸命学習ではなく作業をしていたのでした。

失敗を繰り返さないために考えたことは、「自分の目標」「自分の性格」です。
目標である「スピーチ、ライティングの際の致命的な文法ミスを無くしたい。」を達成するために、小難しいことをせずに一通りの基本を復習する必要があると考えました。
次に、人に英語を教える時にきちんと文法の説明ができるようになりたかったので、用語を覚えるためにも日本語の文法書を使うことにしました。
そして自身の「飽きっぽい」「面倒臭がり」「調子に乗りやすい」という性格から、挫折しないためには直接書き込みができる短期集中タイプの物を選ぶ必要を感じました。

そこで選んだ方法が「大学受験用の薄っぺらい問題集を何冊も解く」方法です。


英文法―高校初級・中級用 (発展30日完成 (1))

そこはかとなく漂う昭和の香り、味気ないレイアウトなど最近の問題集と比べると見劣りしますが、ワンコインで買える手軽さの割に内容は十分です。
解説が少ないと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、そこで本棚のForestやロイヤル英文法を活用してください。

問題集のレベルは初級〜中級で十分と思います。
2週間完成、30日完成というものが多いので期間限定で集中できますし、単元ごとのボリュームが少ないので文法学習だけに時間を取られてしまうことがありません。
私は文法を6冊、英語構文を2冊解きました。
すべて解いた問題集が一冊、また一冊と増えていくとその都度達成感を得られてモチベーションも維持できました。

まとめ

良い問題集はたくさんありますが買っただけで解かなければ何の役にも立ちません。
問題集の良し悪しだけで選ぶのではなく、自分の目標、自分の性格に合ったものを選んでみてはいかがでしょうか。

英文法・語法―高校初級用 (集中2週間完成 (1))

高校用/トレーニングノートα英文法―基礎をかためる

英語構文―高校初級・中級用 (発展30日完成 (4))

大学入試/速修パワーノート英語重要構文〈基礎〉―合格へ!!基礎力完成→130題

 

お勧め文法書  その1

数ある文法書の中から自分にあったものを選ぶにはどうしたらよいか、迷うところだと思います。今週は、私たち3人それぞれのお勧めの文法書を紹介します。3人とも英語を勉強する目的や方法が違うので、学習目的別に文法書を選ぶ参考になればと思います。

私のお勧めは Basic Grammar in Use with Answers : Self-Study Reference andPractice for Students of English (Grammar in Use Series) です。この本は、難しい文法用語を覚える必要はない、英語は使えればそれでいい、という方にお勧めです。平易な英語がで書かれているため、漢字だらけの和書よりも理解しやすいと思います。ただし、かなりのボリュームがあるので、途中で挫折する可能性も高いです。

Grammar in Use を使って勉強する際にいくつかポイントがあると思います。まず第一に、凝りすぎて途中で挫折しない、ということです。綺麗にノートにまとめたり時間をかけすぎたりすると、最後までたどり着かないうちに嫌になってしまったり、リーディングやリスニングなど、他に時間がをかけるべきところにしわ寄せがきます。まずは期限を決めてざっくりと最後まで通してやってみることが大事です。

次に、文法書のみに集中しないということです。文法書を読む作業は根気を要しますし、説明だけで文法構造を完全に理解するのは困難です。文法書を勉強しつつ、同時期にリーディング、リスニングをすることで、実際の場面での使われ方を確認することが出来ます。文法書で学んだことに精読などで出会うことで、定着率があがります。

英語を学問として勉強している方や、英語の先生以外の普通の学習者にとっては、あくまでも文法書は英語学習の主役ではなく、副読本という位置づけで良いのではないでしょうか。文法書に書いてある事が完璧に覚えられなくても、数多くの実例にあたっていくうちに、感覚的に理解できることも多いと思います。

Grammar in Useには、初級編、中級編があります。この二つは中身が重なっている部分もありますが、どちらも中学校、高校で習う内容をカバーしています。初心者や中級者が学校で習った文法内容を確認したり、記憶があやふやな部分を学び直すのによい教材です。わからないところがあっても、そこでひっかからずに、説明文を読み、問題を解いた後で印をつけておくとよいと思います。その時は理解できなくても、寝かせておいて間をあけてから振り返ると、経験値が上がったことで理解できる部分が増えていることもあります。

まとめ

Grammar in Useは、初級者〜中級者で、中学、高校の文法をおさらいしたい方にお勧めです。練習問題がふんだんにあるので、あまり時間がをかけず、早い時期にざっと通しでやっておくことをオススメします。細部にこだわらず、まずはざっくり文法のルールを学びます。そして、同時に多読や精読も行いつつ、学習内容の定着を図ります。英語学習が進んで、Grammar in Use では物足りなくなった時は、成書を用意し、レファレンスとして用いればよいのではないでしょうか。

お知らせ ライティング強化企画

リスニング強化月間に引き続き、ライティング強化企画を立ち上げたいと思います! 方法はリスニングの時と同様、目標設定や達成期間は各自におまかせして、ライティング語数をTwitterで報告、ブログに載せた場合はリンクを掲載するというものです。ブログをお持ちでない方で、書いたものを公表したい方は、ヴァーチャル英語部内に、英作文発表スレッドがあります。ライティング語数を計測し、設定した期間内に目標語数に達するよう一緒に頑張りませんか?

ライティングを上達させる為には、コンスタントに書き続けること、添削してもらい、間違いから学ぶことが大切です。上達するためには、ある程度の時間が必要ですので、仲間とともに楽しく継続できる企画になれば、と思っています。

今回もエミコフさんに共通目標達成証(バナー)を作成してもらいました。1000 words ごとに配布予定です。参加ご希望の方は、こちらのコメント欄に参加表明していただくか、Twitterのハッシュタグ#WReport あてに、語数の報告をしてください。

バナーを表示する場合は下記の各バナーのソースを、表示させたい箇所にコピー&ペーストして下さい。画像をダウンロードしていただく必要はございません。(ブログの仕様によっては表示されない場合もあるので、そのような時はご連絡下さい。)

<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr1000.jpg" alt="ライティング強化企画1000時間" height="100" width="150" border="0"></a>

 

 

<追記>バナー2000~10000を追加しました。ライティング語数が目標に達しましたら、それぞれの時間のソースをバナーを表示させたいところにコピー&ペーストして下さい。画像をダウンロードしていただく必要はございません。(ブログの仕様によっては表示されない場合もあるので、そのような時はご連絡下さい。)

<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr2000.jpg" alt="ライティング強化企画2000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr3000.jpg" alt="ライティング強化企画3000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr4000.jpg" alt="ライティング強化企画4000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr5000.jpg" alt="ライティング強化企画5000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.com/wp-content/uploads/wr6000.jpg" alt="ライティング強化企画6000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr7000.jpg" alt="ライティング強化企画7000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr8000.jpg" alt="ライティング強化企画8000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr9000.jpg" alt="ライティング強化企画9000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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<a href="http://100wishlist.com/?p=744"><img src="http://100wishlist.files.wordpress.com/2010/08/wr10000.jpg" alt="ライティング強化企画10000時間" height="100" width="150" border="0"></a>


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ブックレビュー:英語資格三冠王へ


英語資格三冠王へ! (アスカカルチャー)

この本は2004年に発行されたものでそれ程新しいものでもありません。しかし英検1級を受験する際にとてもやる気をもらった本なのでご紹介します。
このタイトルにある英語資格三冠とは、TOEIC 900点、TOEFL 250点、英検1級を意味しています。

私がこの本を読んだのは、英検準1級に合格して次は1級だ!と思った時でした。
あの頃は1級合格を目指すと決意したものの、何から手を付けて良いかも分からなかったため、とりあえず旺文社の問題集で英検1級と付くものは全て買ってみたり、勉強法などが書いてあるウェブサイトやブログを読み漁っていました。
そこで何人かの人がバイブル的存在としてこの本を挙げてらっしゃったのです。「私も読まなければ!」と藁にもすがる思いですぐにAmazonで購入しました。

本書はタイトル通り英語資格三冠の取得を目指す本であり、特に英検1級だけに特化した内容ではありません。
しかし、生半可な気持ちでは合格できないということを具体的な勉強時間数や実際の生徒さんへのアドバイスを紹介することで示してくれています。筆者がかなりの努力家のようなので、コツコツと日々の学習を積み重ねることが重要であるということが伝わってくるのです。
どのような勉強法が良いか、この本は役立つという情報もあり非常に参考になります。

一見延々と試験の内容や勉強方法ばかり書いてあるようですが、語彙、リスニング、リーディング、ライティングそれぞれの分野の試験別の対策と練習問題も収録されています。これらの問題を解くことで(目を通すだけでも)、どの程度のレベルが求められるのかがよく分かります。

しかしこのスタイル(読み物部分+問題集)は賛否両論あるかもしれません。問題集としてはボリュームが少し物足りず、指南本として集中して読んでいると途中でドリルが挿入されていて集中できないと思う方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、勉強法の部分だけ最初に読んでしまって、その後に問題集部分に取り組むという方法を取られるといいかもしれません。実際に私はそのようにしました。

読めば必ずモチベーションが上がる本として受験前には何度も読みました。全ての方法に納得していた訳ではありませんが、自分に合う方法に工夫していく楽しみもあります。(途中でTOEICの禁止行為を勧めるかのような箇所があり、そこだけはどうしても受け入れられませんでしたが…)
この本を読んでいると、楽な方法などない!グダグダ言っていないでとにかくやらなければ!と思えてくるのです。

特に英検などに合否がハッキリ出る試験は相当のプレッシャーがかかります。このようなモチベーションを上げてくれるような本を数冊準備しておくことも一つの試験対策ではないでしょうか。

ライティング管理アプリ WordOne

ライティング力向上のカギはとにかくたくさん書いて練習すること! ライティング管理が簡単に出来てモチベーションUPにも役立つ、かわいいiPhoneアプリを紹介します。

WordOne – RookSoft
WordOne Lite – RookSoft

WordOneはライティングプロジェクトを管理するアプリです。何月何日までに何 words 書く、と目標を設定すると、現在の進捗状況、一日あたり何語ずつ書けばいいのかがわかります。

まずはプロジェクト登録画面です。

230円の有料版WordOneでは、複数のプロジェクトを同時に管理できます。無料のLiteのほうでは、一度に管理出来るのは一つのプロジェクトのみです。ここでは、英作文下半期というプロジェクトを作成し、12月31日までに1万語と目標を設定します。

英作文を書いたら、何語書いたか記録していきます。

プロジェクトの進行具合がグラフで示されるので、進み具合を一目で把握することが出来ます。

そして便利なのがコレ!

残り日数、一日あたり何語ずつ書くべきかが計算されています。これで、期限間近になってから慌てることがなくなります。

有料版とLiteの違いは、管理できるプロジェクト数のみです。三ヶ月毎、半年毎などに目標を設定する場合などは、前回の記録が残っていたほうがペース配分がわかってやりやすいと思うので、複数の記録が管理出来る有料版がいいと思います。

後回しになりがちな英作文を軌道に乗せたい時にお勧めです。

【精読シリーズ・第4回】精読実況中継

精読シリーズ第4回。今回は、実際の英字新聞の記事に出てきた文を使って、私の精読の様子を実況中継したいと思います。

第2回で書かせていただいた「読む上で最も重要な作業」=「述語動詞を見つける」を、実際にどのように行っているか御覧下さい。

また、第3回の「精読をする上で優先的に取り組みたい文法事項」が重要な役割を果たしているということもご確認ください。

精読実況中継

Some measures, like the home care allowance Sweden and Norway pay stay-at-home parents who opt out of the day care system, have often only reinforced the stigma attached to housewives: concerns that this allowance, popular with working-class and immigrant families, hampers social mobility by keeping children of poor and foreign backgrounds out of socializing day care have made it controversial.

出典:BENNHOLD,KATRIN.  “The Stigma of Being a Housewife.” The New York Times 21 July 2010

まず、私が精読をするにあたって、書きこんだノートをご覧ください。(別窓で開きます。)
精読実況中継.pdf

ノートに出てきている、★数字部分は、自分がキーポイントになると思った点です。以下、具体的にどのようなことを思いついているか、実況したいと思います。(ノートの中身と照らし合わせながらご覧ください)

1. 本来、主語が終わったらすぐに動詞が来るべきところ、コンマがある。

「ん?同格のコンマか??」

2. like +名詞で 「~のように」となるが、名詞の後ろにまた名詞が来ている。

省略された関係詞を見つける。
「お! The boy I met で ’私が会った男の子’と訳すのと一緒。」

3. 関係詞。

「関係詞は基本、直前の語を修飾するから、parentsの説明か」

4. コンマ部分終了。やはりこれは同格のコンマ。

「主語の補足説明が終わったということは・・・次あたり・・・?」

来た!述語動詞!!!

5. reinforce の後ろは目的語’the stigma’ で終わるはず。なぜこんなところに過去形、もしくは過去分詞が・・・?

「過去分詞で、直前の名詞を修飾だ!!!」

6. :(コロン)は、後ろに補足説明の文を持ってくる。コロンの後、また新しい文が始まる。

7. 名詞の後ろにthatと来ている。

「I heard the news that the president visited London. あ!この例文に出てくる、同格のthat. ’(that以下)という(thatの前の名詞)’、と訳すやつだ!このthat以下は完全な文になっているぞ」

8. 「あ、また同格のコンマ?」→終わりのコンマを見て、その後ろに動詞が来ていたので、予測正解。

9. hamperは動詞だけれど、thatの中身だから、まだ述語動詞ではないぞ。that節の終わりはどこだ?

10. あ!by + 動名詞。「~することによって」だ。

11. keep ~ out of … : ~を…から遠ざけておく (「こんな言い方もあるんだ・・・」)

やっと動詞来た!!

いかがでしたでしょうか?述語動詞は、コロンの前の文章ではhave reinforced, 後ろの文章ではhave madeでした。

参考に、私の訳を載せておきます。(この訳は、どの語句がどの語句にかかっているかなど文法事項を理解しやすいよう意識して書いた文ですので、日本語としてはかなりぎこちない文になっているかと思います。趣旨をご理解下さい。)

スウェーデンやノルウェイが、一時保育を利用しない専業主婦(主夫)のいる家庭に支払っている在宅保育手当のようないくつかの方策は、しばしば専業主婦に着せられた不名誉をより強固なものにするだけである。

この手当は、労働者階級や移民の家庭によく利用されるものであり、貧しい家庭や移民の子供たちを一時保育などの社会制度の外に置くことにより、社会的流動性を阻害するという懸念が、この手当の存在を議論を呼ぶようなものにしている。(補足:「社会的流動性を阻害する」=貧しい家庭で育った子供は、大人になっても貧しいままである、ということ。スウェーデンでは幼児保育はとても大切なものと考えられている。)

おわりに

いかがでしたでしょうか?

この文章は、自分の主観的な判断だと、英検1級レベルに相当します。(扱われている内容も、英検で扱われそうな社会問題ジャンルです)

私自身、このような文章がいきなり読めるようになったわけではありません。自分の記憶を振り返ってみると、大学入学当時(英検2級)では、雑誌TIMEなどをはじめとする英字記事には全く歯が立ちませんでした。

それ以降、自分のレベルにあった記事(職業柄、大学受験の長文を山ほど読みました)を精読することで、徐々にこのような難しいものを読む力が付いてきました。

皆さんにも、ぜひこの作業を繰り返し、精読の力をつけていただきたいと思います。

オンラインレベル判定テスト

英語学習をしていると「どれくらい上達したかな?」と気になるものです。
自分で実感できればいいのですが、やはり自分ではなかなか分かりません。TOEICや英検などの試験も一つの目安とはなるものの、特に資格を取る必要性がなければなかなか受験するまで至りません。
しかし何か指標が欲しいですよね。

今回はネットで気軽にレベル診断することができるサイトをご紹介します。
アルクの診断コーナー単語力など日本人学習者向けのものはもうご存知かと思いますので、世界中の英語学習者向けに作られた物を中心に少しずつご紹介していきたいと思います。
レベル診断と言っても厳密なものではありませんから、ちょっとした目安として考えてください。

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Complete Lexical Tutor

英語教師のためのボキャブラリー・ラーニングの著者である言語学者ポール・ネーション先生が開発されたテストです。
Level Test: Recognition の 1k,Form1と1k,Form2は三択テストです。問題の文章や図を見て、True か Not True、分からないの3つから選んでいきます。問題は比較的易しめです。
次の2-10kというテストは左列の6つの選択肢の中から、右列の3つの単語の同義語をそれぞれ選んでいきます。
1-14kは太字の単語の定義を選ぶ形式になっています。種類も14種類あるのでやりがいがあります。
それぞれ回答した後に右側の「SCORE」ボタンを押すことで判定されます。

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edict virtual language centre

文法テスト50問が2種類、リスニングテスト100問のテストが準備されています。
名前を入力する箇所がありますが、特に会員登録の必要もありません。
上記テストを全て解いた合計得点で、自分のレベルをIELTSやケンブリッジ英検のレベルに換算するための表があります。

文法テストはTOEICのパート5や6のような形式で、正しい文法で書かれているものを選択肢から選ぶようなテストです。
文法のテストなのでわからない単語は調べても良く、なんと分からない単語をダブルクリックすると親切なことに下のフレームに定義が表示されます。
それ以上に親切な点は、診断ボタンを押した後に出る解答です。
どれを間違えたかだけでなく、どういう点を間違えたか、その文法を確認するためのページのリンクも表示されます。もちろん英語での説明ですが、日本語で書かれている文法書よりも英語で書かれている説明の方が分り易い場合もあるので、一度英語で英文法を勉強してみるのもいかがでしょうか。
ただデザインのせいか文字が読みづらかったり、分かりにくい所があります。

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このように手軽にレベル判定できるサイトを、日頃の学習のモチベーション維持やちょっとした息抜きに利用してみてください。
まだまだこのようなレベル判定ができるサイトはたくさんあるので、少しずつご紹介していきたいと思っています。

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