前回の記事では、モチベーションを上げるために「記録」が有効であることを書きました。
記録は、目標・計画と並ぶ、戦略的に英語学習を進める上で重要な三本柱の一つです。
今回は、モチベーションアップという点に注目しながら、記録をどのようにとっていくとよいか、ご紹介したいと思います。
モチベーションを上げる記録の取り方
私が記録をとり始めたのは、英検1級のための学習を本格的に始めた、2006年9月からです。
この約5年間、さまざまな形式で学習を記録し、自分に一番合う方法を常に考え、試してきました。
今回ご紹介するのは、自分の経験を踏まえた上で、気をつけていきたいポイント4点です。
(1)やり遂げた量を「目に見える形で」、把握・実感できるようにすること
例えば、「問題集をやり遂げる」「学習用のノートを1冊使い終える」ことで、大きな達成感がえられるということは、皆さんも経験がおありかと思います。
やり遂げた問題集やノートという、「実物」を目にすると、「本当によくやった」という気持ち・充実感を感じられるでしょう。この充実感により、自信が生まれ、「次も頑張ろう」という気持ちがわきあがってきます。
ただ、問題集1冊、ノート1冊だと、達成できるまでのスパンが長いので、それまでに挫折してしまう可能性もあります。
そこで、記録の出番です。
「記録」を、目で見て成果を感じられる「実物」として、活用しましょう。
短いスパンで、やり遂げたこと実感できるようにすれば、挫折をするスキがありません。
(2)数値で記録すること
パッと見て量が分かりやすいのは、数字です。記録をする際には、数値を必ず入れるようにしましょう。数字を、表の一コマ、スタンプ一つなどに置き換え、イラスト・図表化してもよいですね。
(3)累計が見られること
一日の成果に対して、それを累計した数値も見えるようにすると、自分がやったことが積み重なっていくのを実感することができます。
また、目標は累計の数値(例:「一日にいくつ」ではなく「一か月でいくつ」)にしておくと、一日や二日できなくても、長い目で見て挽回すればいいという余裕ができるのでお勧めです。
(4)記録自体が面倒でないこと
繰り返しになりますが、記録をするのはモチベーションを上げるため。
記録のために記録するわけではありません。
記録に対する手間は、できるだけ省きましょう。
以上4点が、注意していただきたいことです。
私自身も、これらの点を意識しなかったために、続けられなかった経験があります。
例えば、以前、「ブログに、学習した項目と取り組んだページ数などを記入する」という方法をとっていたのですが、これだと、一日にやった成果は分かるが累計までは見られない(≠ 項目3)、学習項目をコピーペーストしたり、やった量(ページ数など)を手計算で記入しなくてはならない(≠ 項目4)というマイナスポイントがあり、いつしか記録が途切れていってしまいました。
記録方法の一例
以上の4点をクリアしてできたのが、以前もご紹介した「ノルマ表」です。
(iPhoneアプリに、ほぼ同様のことができる Daily Deeds というものもあります)
「記録をとるのが初めて」という方や、「本当に効果があるのだろうか」と感じていらっしゃる方に、ぜひ一度お試しいただきたいと思います。
以前、読者の方にご利用いただけるように作成したノルマ表(白紙のものも含む)がこちらの記事にありますので、よろしければご活用ください。
英語学習者の皆様へ【特別プレゼント】100 WISH LIST特製ノルマ表
おわりに
今回は、「モチベーションを上げる記録の仕方」ということで、その方法をご提案してきました。
記録の方法に正解はありません。ご自身が、それを見て、もっと頑張ろうと思える記録の仕方が、その方にとっての一番正しい記録法だと思います。
今回一例として、私の例を紹介させていただきましたが、実際にどのようなものか、効果を実感しながら、ご自分なりの方法にアレンジしていただけると嬉しいです。
今回で”戦略的” 英語学習計画のススメ シリーズは一旦終了しますが、今後も「目標・計画・記録」に関する記事を不定期で掲載していきたいと思いますので、ぜひご期待ください。
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