「英語を使って何をしたいのですか?」
そう聞かれて、即答できますか。
「○○という仕事に就きたい」、そのような具体的な目標がある。
または、「好きだから勉強しているのだし、それを使ってどうこうしようとは思わない」というように、敢えて目標を持たない。
どちらも素晴らしい選択だと思います。
しかし、こうも思うのです。
「具体的に何をしたいかは答えられないけれど、英語を使った仕事がしたい」
「好きだからもっと得意になりたいし、得意になることでもっと楽しめる気がする」
きっと、「具体的な目標がある/敢えて持たない」という方よりも、このような方のほうが多いのではないでしょうか。
今日は、そのような方に向けて、「どのように目標を見つけていけばよいのか」、その方法についてご提案させていただきたいと思います。
大前提:計画には目標が必要
前回の記事で書いたことのおさらいです。
「目標に向けて計画を立て、それを実行していくことは楽しい」
「計画を立てるためには、目標が必要」
冒頭で、「目標を持つ、持たない」、どちらも尊重すると書きましたが、ここでは「目標」をもつことを大前提にお話しさせていただきます。
小さな目標、大きな目標
計画のところで、「問題集○○ページという短期の計画から、何年にもわたるような長期計画がある」とお話ししたように、目標にも小さな目標、大きな目標があります。
ライティングを例にとって考えてみましょう。
例えば、「エッセイを書けるようになりたい」という目標があるとします。
その状態にたどりつくようになるには、
・問題集にある、一つの文を英作文できるようになる
・和文英訳のような形ではなく、自分が思ったことをそのまま英語で表現できるようになる
・エッセイの型を習得する
等のように、さらに中間地点になるような目標が存在するはずです。
ここでは、「エッセイを書けるようになりたい」というような目標を「大きな目標」、そしてそれを実行するためにこなしていくべき中間目標のことを「小さな目標」と定義することにします。
「大きな目標」は漠然としがち
「英語がペラペラになりたい」
もう、この一文だけで、私が何を言いたいのか分かっていただけたと思います。
大きな目標というのは、漠然としたものになりがちなのです。
漠然とした目標では、どのように動けばいいのか分かりません。小さな目標に分けていくことが困難だからです。
小さな目標から大きな目標を見つける、「逆アプローチ」
「大きく、かつ、具体的な目標」
それさえはっきりしていれば、小さな目標に細分化することも、比較的容易なことです。
ですが、多くの方は、「大きな目標がまだ定まらない」、そのような状態にあると思うのです。
ここで、提案です。
今、自分が持っている小さな目標から、大きな目標を見つけてみませんか?
小さな目標もないよ・・・そう言わずに、だまされたと思って、以下の方法を試してみてください。
(1) 今、勉強をしている内容を、全て紙に書き出してください
(例) 学習用英語素材のディクテーション
英文法の問題集
海外ドラマの視聴
(2) それをして、どのような力を身につけたいのか、考えてみてください
(例) 学習用英語素材のディクテーション → 正確にリスニングができるようになりたい
英文法の問題集 → 文法を完璧にしたい → 長文を読めるようになりたい
海外ドラマの視聴 → そこで見た表現を使って、日常会話に活かしたい
すべきことは、この2つのみです。
自分の今の学習内容について、何のためにしていることなのかを考える。
つまり、今、「自分がどのような小さな目標を持っているのか」考えるということです。
小さな目標に気づくことができたら、今度はそれぞれについて、その力をさらに伸ばすような目標を立ててみませんか?
例えば、 学習用英語素材のディクテーション。
今回、「正確にリスニングができるようになりたい」という目標が見えたとします。
では、この学習用教材が聞けるようになったら、今度は何を聞きたいのだろう。
そう考えているうちに、「ニュース英語を理解できるようになりたい」「映画を字幕なしで見られるようになりたい」というような、大きな目標が見えてくることもあります。
ですが、一気に最終目標まで見つけようと焦る必要はありません。
この学習教材が聞けるようになったら、今度は何を聞けるようになりたいか。
まずは、一つ上の目標を設定してみてください。
そうやって、「今より少し上の目標を立てていくことで、自分の力が伸びていく。その段階にきてこそ、どのような世界があるのかを知り、大きな目標が見つかる」、そのようなパターンもあるのです。
まとめ
「大きな目標」は、それを達成するための「小さな目標」から成り立っています。
「大きな目標」は設定するのが意外と困難ですが、小さな目標は、現在、皆さんがしている学習内容の中に、既に存在しているはずです。
まずは小さな目標を意識し、一歩ずつ実践・達成しながら、その先にある大きな目標を見つけていくことにしましょう。
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