私が大学受験用英語問題集を勧める理由。
それは、自分が大学受験用の問題集を解いて、英語力をアップさせることができたからです。
少々俗っぽい書き方になってしまいますが、私が講師としてそれらの問題を解くようになる前の英語資格は、英検準1級、TOEIC810。 問題集を数多く解いた後、英検1級、TOEIC900を取得することができました。
これから数回に分けて、おすすめの問題集を1冊ずつ紹介していく予定ですが、その前に今日は、いわゆる「受験英語」をやりなおす意義について考えてみたいと思います。
受験英語をやり直す意義
受験英語と聞くと、途端にアレルギーを示される方・・・たくさんいらっしゃると思います。
たくさんというより・・・私自身も今でこそ、こうやってお勧めすることができますが、それまでは受験英語によい印象を持っていませんでした。
受験英語の一般的な問題点としてあげられるのは、文法偏重、そしてそれの大元にある精読偏重の二点です。
まず、文法。文法は何のために学習すると思いますか?
正確な文を自分で書けること、そして話せること。フィーリングでなく細かな点までしっかり文章を読み取れること。私はこの3つのためだと考えます。
予備校で、多くの生徒をみてきた中で、それに気付いている生徒は皆無に近かったと思います。
文法問題で点をとれるための文法学習になってしまっている子たちが多かったです。
私は、大人の学習者の方に、その二の舞になって欲しくはありません。
しっかりとした土台を築くために、文法問題集をしっかりやり直していただきたいと思いますが、何のためにやっているのかだけは、しっかりと心に留めておいていただきたいと思います。
そして、精読について。私自身も、「なんでもかんでも精読せよ」「精読しか許さない」というわけではありません。
いつかは文法事項だの語彙レベルなど、そんなものを意識することなく、スラスラと読めるところを目指してほしい。ですが、そのためには、精読を無視するわけにはいきません。
私の定義する精読の目的は、以下の通りです。
習った文法事項を文章の中で目の当たりにし、文法が生きた形で使われているのを見ること。
そして、精読を繰り返すことで、自分で「あ、この文法事項が使われているんだ!」と気付けるようになることです。この二点ができる頃には、格段に読解力が上がっていると断言します。
私の中では、
文法問題集で文法事項を復習していく → 実際の文章の中で文法事項に出会っていく
がセットになっています。
どちらかだけをやっても、中途半端な効果しか見込めません。
先に述べたように、一見どちらも、日本の英語教育の悪いところだと考えられがちですが、私はこの二つこそ、大人の英語学習者の方に、しっかりやり直してほしい部分だと思っています。
おわりに
余談ですが、おとなのやり直し用の英語問題集と比べると、大学受験用の問題集はケタ違いにお値打ちに手に入れることができます。
そしてその値段の割に、ものすごく中身が充実していて、コストパフォーマンスが素晴らしいです。
受験用ということで最初から選択肢に入れていなかったかもしれませんが、使い方さえしっかりしていれば、費用の何倍もの効果を得ることができます。
次回より、一緒にその使い方を見ていきましょう。