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英検1級 英作文対策 その2 

今回も引き続き英検1級の英作文(エッセイ)対策です。

(エッセイの組み立て方については前回のyukomillenniumさんの記事を御覧ください。)

エッセイの組み立て方と同様に重要なことは、当然ですが内容です。英検1級のエッセイとして出題されるテーマは多岐に渡っています。普段から新聞やニュースなどで色々な情報をチェックしておく必要がありますが、チェックしているだけではなかなかエッセイとしてまとめていくことは難しいです。知っていることと知っていることを上手く表現していくことは別の問題です。
私は普段なかなか「意見を書く」という機会がないので、基本スタイルに沿ってとにかく書いていくことを心がけました。

カテゴリ分け

とにかく書くといっても手当たりしだいに書いているだけではトピックの内容に偏りが出てしまうため、過去問やインターネットの情報から、過去問と今後出題されそうなトピックを調べました。
そしてそのトピックをカテゴリ分けをしていきました。「医療」「環境」「教育」…などと振り分けながらリストアップしていきます。

ネタ帳作り

そのリストからカテゴリに偏りがないようにトピック(キーワード)を選んで、思いつくことや調べたことを箇条書きで書き出していきました。肯定的な意見なら◯、否定的な意見なら×マークを書いておいて、見直したときに分かりやすくしておきました。
ノートなら見開き2ページ、ルーズリーフなら1枚の裏表だけに書ききるようにしていました。これも見直した時にわかりやすいようにです。自分で書いた文字の方が頭に入りやすかったのであえてノート等に手書きしました。
このようにエッセイを書く前に自分の知識や調べた情報をコンパクトにまとめていき、思考を整理する作業を行ないました。この作業によって、自分でも意識してなかった自分の意見が見えてくることもあります。

もう一つのネタ帳のメリットは、二次試験にも役立つということです。私はこのネタ帳をもとにスピーチ原稿を作ったりしていました。当日までネタ帳をパラパラと見ていたことで、本番にそこにあった内容が出てきた時はとても嬉しかったです。

本からネタ集め

インターネット上でも色々な情報は得られるのですが、どの程度の信頼性があるかわからないものもあるので、私はいつものように本を買ってそれを参考にしました。

英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング

これは1級受験者のバイブルとも呼ばれているようなので皆さんご存知ではないでしょうか。
少し最近の出題内容からずれているような印象があるのですが、最低限押さえておきたい内容が網羅されています。様々な意見が英語で書かれているので、どのような表現をすればいいのかがよくわかります。

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Pros and Cons: A Debater’s Handbook
こちらはイギリスの本なので少し内容が日本的ではないものも含まれています。しかしディベート用の本なので、一つのトピックに対して賛成・反対意見がしっかり書かれているので非常に参考になります。具体例の出し方なども勉強になりました。

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英語スピーチハンドブック

英検1級二次面接専門学校を運営されている方が著者だけあって、トピックの選び方が絶妙です。最近の傾向とは少し違う印象もありますが、応用できるトピックが網羅されています。私は書かれている意見が自分のものとは違うものが多かったので、「この日本語は英語でどのように言えばいいのか」ということの参考に使っていました。

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本からネタ集めはしましたが、文章をそのまま使うことはしませんでした。他人の意見をそのまま書いても頭に入らずに「原稿を無理やり丸暗記する」という方向に行ってしまいそうだったので、意見を参考にするだけで、エッセイ自体はたとえ幼稚でも自分の言葉で書く事に徹底しました。

まとめ

一次試験対策の段階でネタ帳を作ってしまうことで、二次試験前の負担を減らすことができます。
自分はこれだけは誰にも負けないという分野を作ってしまうのも効果的ですが、それ以外が出題されたら全く手に負えないという状況になってしまっては問題です。
まず偏りがないように広範囲のトピックをカバーした上で得意分野のトピックを増強していくという方法がおすすめです。

   

英検1級 リスニング対策 その3

英検1級のリスニング。私にとっては、苦い思い出です。
受験初回こそ気負いがなかったのか、34点中25点が取れたものの、それ以降点を下げるばかり。ある回は、リスニングの大失敗で一次合格を逃してしまいました。ここで点を落とし続けるわけにはいかない。必死で基礎に立ち返り、合格者レベルの点数まで引き上げました。

実際に取り組んだこと

実際に試験対策として行ったのは、ディクテーションです。

試験前の期間に聴いていたのは以下のものです。
・BBC LEARNING ENGLISH内 Words in the News
NHKラジオ ビジネス英会話(リンク先では、ストリーミング音声で放送が聴けます)
LingQの音声素材(5分までのものが多かったです)

なかでも、もっとも利用したのはWords in the Newsです。ブログで知り合ったフクメンさん(現在は更新を停止されています)に教えていただき、内容、長さ(1分前後)、スクリプトがあることなど、あらゆる点で気に入って、この素材に取り組むようになりました。

具体的には、聴きとれた所を4色ボールペンで書き出していき(毎回色を変えて、聞き取れた部分を付けたしていく)、3~4回聴きとった後、スクリプトで答え合わせをするようにしていました。(他の素材に関しては、同じものを2回程度。細かく答え合わせまではしませんでした。)

そして、試験前には、英検1級リスニング問題150英検1級過去6回全問題集(リンク先は2010年度版です)を使って、実際の問題形式で解くようにしました。
(全問題集は、CDが別売りになっています。私は、過去問は問題形式に慣れる=戦う相手を知るために絶対に必要だと思うので、CDと合わせて購入することをお勧めします)

実際の試験でのリスニングの体感速度は、思った以上に速いです。英検1級リスニング問題150を自宅で解いている時よりも、もっと速く、聴き取りづらい印象を受けました。エミコフさんの記事にもありましたが、筆記パートが終わって集中力が切れてからのリスニングであることを注意していただきたいと思います。

道の途中

実は英検を受験するまで、自分はリスニングが得意なつもりでいました。TOEICのリスニングパートの最高点は475点。「耳だけはいいんだよね」などと調子にのっていました。

1級受験を機に初めてディクテーションにも本格的に取り組み、素材を集中して聴くことがどういうことかを学んだ気がします。

また、英検から話はそれますが、私自身、リスニング強化企画に参加するなかで、リスニング能力はすぐに衰えていくということを痛感しました。逆に、毎日こまめに聴くことを続けていると、英語の耳がすぐにオンになる=耳がすぐ臨戦態勢になるのを感じることができます。リスニングの訓練に終わりはなく、今も道の途中なのだと思います。

少し抽象的な書き方になってしまいましたが、まずは一つの音源をぐっと集中して聴く練習をすること。それが一番大事だと思います。その手段の一つとして、ディクテーションに取り組むことをお勧めします。

英検1級過去6回全問題集〈2010年度版〉 (旺文社英検書)

英検1級リスニング問題150 (英検分野別ターゲット)

英検1級 リスニング対策 その2

英検1級リスニング対策に役立った教材として、ENGLISH JOURNAL を紹介します。

英検1級リスニングでは会話文、説明文に加え、長めのインタビューが出題されます。1題2−3分と長めですので、途中分からないところがあっても、最後まで聞き取る集中力が必要です。English Journalは学習者用に作られた素材ではなく、俳優さんのインタビュー、スピーチ、ニュースなどバラエティに富んだ教材が音声、スクリプトつきで手に入るので、英検1級リスニングの耳慣らしとして重宝しました。

具体的な使い方ですが、まず最初の5回はスクリプトを見ずに、CDを聞きます。インタビュー記事の最後には、簡単なコンプリヘンションクイズが流されるので、その答えも考えます。5回通しで聞いたら、雑誌で英語スクリプトと訳をみて答えを確認。新出単語をチェックします。あとは1日1回、1ヶ月間リスニング、発音や内容が気に入った話者の部分のみシャドーイングしました。1ヶ月同じ素材を毎日聴き続けることで、聞き取れないところはなくなりますし、新出単語も覚えることが出来ます。これを1年続けたところで、最初の5回で聞き取れない部分はほとんどなくなり、知らない単語やイディオムが出てきても、そこで詰まることなく最後まで聴き続けることが出来るようになりました。

English Journalを使い始めるタイミングとしては、VOAなど学習者向けの教材が問題なくこなせるようになった後がいいと思います。ヒアリングマラソンの副教材として挑戦した初級者のころは、ほとんど聞き取れず1ヶ月で挫折しました。VOAで基礎がためをした後、Dr.LauraやInteresting of the Day などの教材でステップアップした後に聞き始めたところ、調度よい難易度に感じました。また、オーディオブック多聴と併用することで、飽きずにリスニング時間を増やすことが出来ました。English Journalやオーディオブックによるリスニングは、直接的な試験対策にはなりませんが、試験の3分あまりのダイアローグが短く感じますし、集中力不足で聞き逃すということがなくなります。初見でどんな内容のものがきても聴き取れるという自信もつくのでお勧めです。

私は英語学習を開始してからのリスニング時間を記録していますが、英検1級合格までに1162時間リスニングしました。流し聞きは含まれていません。リスニング上達には特効薬があるわけではなく、コツコツと毎日聴き続けることが一番の秘訣だと思います。

英検1級 リーディング対策 その2

前回の記事”二次試験を視野にいれた一級一次対策”で、まずは英検HPにある過去問を解くことをお勧めしました。2−3年ほど解くと、試験の概要がわかると思います。

 

読解対策で大事なことは、英検1級レベルの英文を大量に読むことです。試験では、ある程度のまとまった内容を時間内に素早く読み、内容を把握することが求められます。普段から英文を読み慣れていないと、限られた時間の中で正しい解答にたどり着くことはできません。試験では、幅広い背景知識も必要になるため、出来ればTIME, The Economist, Newsweekなどの洋雑誌を選んで毎日読むと良いと思います。日本の英字新聞もありますが、日本に住んでいればネットやニュースである程度の知識は入るので、敢えて洋雑誌を選んで幅広いトピックに触れる機会を作ると良いのではないでしょうか。

 

私は英検1級用に販売されている問題集は使用しませんでした。理由は、問題集に出題されている記事が出題されるわけではないからです。過去問を3年分ほど解いたところで、どのレベル、分野の記事を読めばいいかが分かるので、あとは背景知識を得るためにも、問題集を繰り返し解くよりは、英語雑誌を読んだほうが力がつくと思います。

 

実際の読み方ですが、まずは試験同様、わからない単語は調べずに読み、1回で内容を把握するよう努めます。わからない単語は後でチェック出来るよう、印をつけておきます。問題集の長文問題の場合は、問題を解くことで内容を正確に把握できていたか評価できると思いますが、雑誌の英文記事の場合は、読み終わった後にどんな内容であったか本文を見ないでまとめてみる、または予想した未知単語の意味がおおよそ合っていたか、で内容の理解度を予測することができます。あまり内容がわかっていなかった場合は、未知単語の予想も外れますし、1度読んだだけでは内容をまとめることはできません。

 

次にわからない単語やイディオムを辞書を引きながら調べます。単語集を作っても作らなくても良いですが、単語集作りに手間をとられるくらいなら、その時間でもっとたくさんの英文を読んだほうがいいと思います。ここでは、トピックセンテンスと、それをサポートするアイデアがどれなのかを意識しながら読むと、後の英作文対策に役立ちます。

 

単語を調べ終えて、記事の意味を把握したら、最後にもう一度出来るだけスムーズに記事を読む練習をします。意味がわかった段階で、出来るだけ速く読む練習を続けることで、読解スピードアップに繋がると思います。

 

調べた単語は後に繰り返し見返して暗記します。ここの単語を暗記し終えるまでは次を読まない!と完璧を求めるのではなく、暗記は暗記で進めつつ、次々とたくさんの英文記事を読むことで、繰り返し出る単語は覚えやすくなります。

 

最後に、二次試験で使えそうな事実、表現を抜き出して別のノートに書き出しておきます。例えば使えそうな表現として、

”They are clinging to their jobs, more concerned with their own futures than that of the DPJ, or indeed Japan.” という一文を抜き出して、二次準備用ノートの”政治”ページに書き出します。また、記事中に ”the household-saving rate fell from above 10% in the 1990s to about 2.2% in 2007.” という事実が書かれていたら二次対策の”経済”のページに英文のままか、”1990年代、日本の貯蓄率は10%だったが、2007年には2.2% に減少” と書いておきます。こうすることで、一次試験対策をしながら同時に二次試験の準備をすることができます。

 

試験対策のためには、試験と同レベルの記事を大量に読む必要があります。リーディングはだた知らない単語を調べる作業に終始せず、単語は記事を読みつつ覚える、読みながら背景知識を仕入れる、トピックセンテンス、サポートアイデア、論旨に気をつけライティングを意識しながら読む、使える表現をストックする。こういったことに気をつけながら勉強すると総合力がアップすると思います。

TIME

The Economist

Newsweek

英検1級 リーディング対策 その1

今回からはリーディング対策です。

 私はとにかく形から入ってしまうので、例のごとく教本 から全問題集予想問題ドリル 予想問題集…など旺文社の問題集は全て購入していました。
そこで最初に長文読解問題120をやりはじめたのですが、退屈で途中でやめてしまいました。1級の過去問を見てみると、長文は難易度も高くボリュームもあります。そしてジャンルも多岐に渡っています。問題集を嫌々解いているよりも、それなりの難易度の記事をたくさん読むことによって理解度とスピードを上げて行くという方法の方が継続できるだろうと考えました。

 もともと英語を学習しているのも、英語が理解できれば楽しいことがたくさん増えるだろうという理由だったので、たくさん記事を読むことは苦にならないというよりもむしろ楽しいことでした。この方法で空所補充は4/6点、内容把握は18/20点取ることができました。

学習方法

主にTIMENEWSWEEKなどの、1級長文レベルに近い素材を中心になるべくたくさんの記事を読みました。
ただ闇雲に読んでいるだけでは進歩がない(進歩を感じられない)と思い、スピードの目安を決めました。
まず記事を読む前に、150word/minを目安としてこの記事を何分以内に読めばいいのかという概算をします。(当時デイリーヨミウリを購読していましたが、単語数を調べやすいのでネット上の記事を中心に選んでいました。)そしてタイマーで計り、時間内に記事を読みきることを意識しながら読みました。知らない単語があってもチェックはしますがいちいち調べずにどんどん読んでいきました。
後からチェックした単語の意味を調べましたが、無理に覚えようとはしませんでした。

 いくつも記事を読んでいると、何度も同じ単語に出会います。2度3度同じ単語をチェックしていることに気付くとこの単語はよく使われる単語であると判断し、その単語の使われている文章をじっくり読みながら単語の意味をイメージと一緒に覚えていきました。 何度も出てきてるのにその都度調べている悔しさからも頭に残りやすかったです。

精読か多読かと言われると多読式ですが、どうしても意味がよく分からないという箇所はなぼむしさんのやり方とほぼ同じやり方で文章の構造をチェックして意味を把握していました。とにかく短時間で全体の意味を把握することを目標にして学習しました。

パート2の対策

長文の空所補充では設問は前もって見ないようにして、文章全体を読んだ上でどの単語を選べば良いかを選択しました。3,4段落ほどで語彙もそれほど難しくはないので、全部読んでしまって違和感なく空所に入るものを選ぶ方がやりやすいのではないでしょうか。
最初に選択肢を見てしまうと迷いが出てしまいますし、特にこの出題形式では前もって設問を見ることにメリットはないかと思います。

パート3の対策

内容把握は3問出題されますが、12分、12分、15分という時間配分を設定して解きました。パート2と比べてボリュームもあるので、しっかり時間を意識しながら読んでいかないと時間切れになってしまいます。
最初に設問を見て、何をしっかり読めばいいのかを頭に入れて、全ての文章を読みました。設問で聞かれている内容は本文で順番に出てくるものの、該当箇所の周辺だけを読むというやり方ではうっかりミスをしてしまうような紛らわしい設問が出るので注意しました。内容をざっくり把握する程度で全体を読みながら、設問の該当箇所は注意深く読むというやり方がそそっかしい私には合っていました。
選択肢では上手く本文の内容を言い換えていたりするので、間違いなく書かれていること以外は焦ってマークしないように気をつけました。

まとめ

焦る必要はないですが、ある程度テンポよくスピーディーに読むことが必要とされます。
毎日スピードを意識しながらたくさんの記事を読むことを心掛ければ、問題集ばかり解いて正誤に一喜一憂しているよりも楽しく英語力がアップできるはずです。

長文を読みながら頭が白くなってしまった時に自分に言い聞かせたことは、「答えは全部ここに書いてある。」です。
何かを考え出さなければならないわけではなく、ここに書いてあることから答えればいいだけだと思えば気が楽になりました。もうダメだ!!!と思ってしまっては読めるものも読めなくなるので、自分の切り替えスイッチを上手く押してみてください。

おすすめ教材

長文対策に問題集はオススメしませんが、試験形式に慣れて時間の感覚をつかむという意味で過去問などはやっておいた方がいいと思います。

2009年度版英検1級全問題集 (旺文社英検書)


7日間完成 英検1級予想問題ドリル (旺文社英検書)

  

ブックレビュー:英語資格三冠王へ


英語資格三冠王へ! (アスカカルチャー)

この本は2004年に発行されたものでそれ程新しいものでもありません。しかし英検1級を受験する際にとてもやる気をもらった本なのでご紹介します。
このタイトルにある英語資格三冠とは、TOEIC 900点、TOEFL 250点、英検1級を意味しています。

私がこの本を読んだのは、英検準1級に合格して次は1級だ!と思った時でした。
あの頃は1級合格を目指すと決意したものの、何から手を付けて良いかも分からなかったため、とりあえず旺文社の問題集で英検1級と付くものは全て買ってみたり、勉強法などが書いてあるウェブサイトやブログを読み漁っていました。
そこで何人かの人がバイブル的存在としてこの本を挙げてらっしゃったのです。「私も読まなければ!」と藁にもすがる思いですぐにAmazonで購入しました。

本書はタイトル通り英語資格三冠の取得を目指す本であり、特に英検1級だけに特化した内容ではありません。
しかし、生半可な気持ちでは合格できないということを具体的な勉強時間数や実際の生徒さんへのアドバイスを紹介することで示してくれています。筆者がかなりの努力家のようなので、コツコツと日々の学習を積み重ねることが重要であるということが伝わってくるのです。
どのような勉強法が良いか、この本は役立つという情報もあり非常に参考になります。

一見延々と試験の内容や勉強方法ばかり書いてあるようですが、語彙、リスニング、リーディング、ライティングそれぞれの分野の試験別の対策と練習問題も収録されています。これらの問題を解くことで(目を通すだけでも)、どの程度のレベルが求められるのかがよく分かります。

しかしこのスタイル(読み物部分+問題集)は賛否両論あるかもしれません。問題集としてはボリュームが少し物足りず、指南本として集中して読んでいると途中でドリルが挿入されていて集中できないと思う方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、勉強法の部分だけ最初に読んでしまって、その後に問題集部分に取り組むという方法を取られるといいかもしれません。実際に私はそのようにしました。

読めば必ずモチベーションが上がる本として受験前には何度も読みました。全ての方法に納得していた訳ではありませんが、自分に合う方法に工夫していく楽しみもあります。(途中でTOEICの禁止行為を勧めるかのような箇所があり、そこだけはどうしても受け入れられませんでしたが…)
この本を読んでいると、楽な方法などない!グダグダ言っていないでとにかくやらなければ!と思えてくるのです。

特に英検などに合否がハッキリ出る試験は相当のプレッシャーがかかります。このようなモチベーションを上げてくれるような本を数冊準備しておくことも一つの試験対策ではないでしょうか。

英語を英語のまま理解するということ

英語を英語のまま理解することが大事と言われるけれど、果たして自分が実践出来ているか確認する手段はあるのでしょうか。
きっと多くの人は”自分はきっとできている”と思うか、どういうことなのか抽象的すぎて分からないのではないかと思います。

かく言う自分もリーディングの時は頭の中で日本語への訳語が無意識に出てきたりして、なかなか英語を英語のままに、という意味が長らく分かりませんでした。それでも多読、多聴を続けていくうちに、英語を英語のまま理解出来た! と思えたエピソードが2つあります。一つはリーディングで、一つはリスニングで。

 

リーディングでのエピソード

多読を始めて半年ほどたったころ。子供用の絵本ばかりではつまらないので、小学生むけの小説と交互に読んでいました。絵本は文字数も少ないし、構文も単純なので楽に読めるのだけれど、なかなか満足感が得られませんでした。それでも頭から文章を読み、返り読みしない、という練習にはなっていたと思います。
英語を英語のまま読んでいると実感できたのは、夢中になれたシリーズが出てきたとき。
それはDarren Shan Cirque du Freak (The Saga of Darren Shan No.1)の吸血鬼シリーズでした。(私が特に吸血鬼モノが好きなだけで、他の方はダレン・シャンである必要はないと思います。)これは12冊シリーズで、小学4年生~中一くらいが対象。日本語だったら子供向けの吸血鬼シリーズなんて絶対読まないのだけれど、なんとなく読み始めたら面白くて止まらなくなって、睡眠時間を削って読みました。気づけば1ヶ月立たないうちに12冊全て読了。先が読みたくてすごい勢いで1ヶ月で50万語ほど読みました。

この時は物語に引き込まれて、日本語に訳している暇もなく目がどんどん先へ先へと流れていきました。これが始めて、英語を英語のまま理解していると感じた瞬間でした。スピード感が全く違う。分からない単語があっても気にならないし、その時は知らなかったdawn、dusk、coffin, impaleなどの新出単語も文意から正しく理解できているという自信もありました。

 

これをきっかけに、今まで出来ていると思っていた”返り読みをしない、英語を英語のまま理解する”という意味が身をもってわかりました。難しい素材をゆっくり丁寧に読んでいると、どうしても無意識のうちに頭の中で英語→日本語に置き換わってしまいます。やさしい素材を大量に素早く読むことで、無意識に日本語が介入する隙をなくし、英語のままイメージで理解することが出来るようになったのです。

 

リスニングでのエピソード

オーディオブックリスニングをしていた時のこと。聞き読みはせず、耳だけでわかるレベルのものを選んでいました。この時聞いていたのはAlex Riderのシリーズ Stormbreaker (Alex Rider Adventure)。これも小学校高学年~中学生くらいを対象にしたオーディオブック。 その中でleftangular と聞こえる単語に出会いました。はっきりとした意味はわからないけれども、これは建物の形をあらわしていると理解しました。

ただ、こんな形の建物は一般的ではないので、おかしいなぁとは思っていました。気になり出せばこのleftangular と聞こえる単語、あちこちのオーディオブックに出てきます。そのたびに左側が尖った三角をイメージ。日本語でこの形に相応する言葉はないので、leftangularと聞こえるたびにこの形が頭の中で浮かびました。

しばらくして精読をしている時にrectangularという単語に出会いました。長方形という意味の単語。これだったんだ!と納得。LとR、CとFを聞き間違えていたのでした。ただ、この聞き間違えのおかげで、オーディオブックリスニング中の間、日本語を介さずに脳内イメージで英語を理解していることが確認できました。オーディオブックなど、ある一定の早さ、長さでどんどん物語が進む教材では、いちいち頭の中で日本語に訳したり、”あれ、今の何だっけ?”と考えている暇はありません。どんどん音声が流れるままに頭の中でイメージし、英語だけで理解しないと文脈が理解できません。

 
 

二つの経験から気づいたこと

英語を英語のまま理解できるようになったのは、間違いなく、やさしい教材をたくさん読み聞きし、順にステップアップしたおかげです。難しい教材をチビチビと時間をかけて学ぶ。それだけでは日本語直訳の癖がついてしまい、英語を英語のまま理解するという実感を得るのは難しいと思います。英語のまま頭の中でイメージが出来るようになると、読んで理解できるスピードが格段に早くなります。また理解のスピードが上がることでリスニングも楽になります。この感覚をつかむためにも、やさしい英語の本をたくさん読んだり聞いたりして、日本語の本を読んでいるのと同じ感覚でイメージ出来るようになる感覚を経験することをお勧めします。

二度目の勇気をもらった「子育て主婦の英語勉強法」

子育てママの英語勉強法

子育て主婦の英語勉強法―英語は女性をこんなにきれいに変える」青山静子

 

私がこの本を初めて手に取ったのは、出産のために英語講師を退職した時でした。

 

上司から個室に呼ばれ、「続けるのは無理だよね」と言われ・・・
あの時の悔しい気持ちを今でも覚えています。
「もう英語なんか勉強するもんか」そう思いながら過ごした中で・・・やっぱり未練があったのでしょう。書店でこの本を見つけ、気付いたらレジに向かっていました。

 

この本がどれくらい効果があったか。
自画自賛をしているようで恥ずかしいですが、「その後職場に復帰して、TOEIC900、英検1級をとった」、それを成し遂げるだけのやる気をもらいました
もちろん、この本はタイトル通り、英語を勉強したい主婦にとって、参考にしたい具体例が盛りだくさんです。

 

プランの立て方、参考図書、3カ年計画で英検1級に合格する方法、さらには学習に反対する夫の扱い方(!)まで。
なのですが、当時の私にとっては、そういうところを参考にするというよりも、とにかく「諦めないという気持ちをもらえた」、それが一番大きかったです。

 

今、初めてこの本を手にして、そろそろ10年がたとうとしています。
改めてこの本を開いてみて、「学習会の作り方、進め方」、「主婦の海外留学」など、今になって新しく興味をそそることが載っているのに気付きました。

いろんなレベルの人にとって役に立つ、まさに英語学習主婦のバイブルといえる本だと思います。

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