英語を1000時間、2000時間、3000時間聞いたらどのような変化が起こるのか・・・。ちょっとした好奇心から計測を始め、6年目にして3000時間を超えましたので、3000時間リスニングで気づいたことをまとめてみます。
リスニング時間の内訳と聞こえ方の推移
現在までのリスニング時間は3200時間。だいたい年500時間〜600時間とゆっくりめのペースなので、それほど負担にはなりませんでした。内訳ですが、最初の100時間はSpotlightやVOAを主体としたスクリプト付き音源を聞きました。中級時にEnglish Journalを360時間、オーディオブックが1700時間です。その他の1000時間は、Podcast やスクリプト無しのドラマ、Khan Academy教材などです。聞き流し時間は含んでいません。英検1級取得時のリスニング時間は1162時間、年1回、3年目まで受けたTOEICのリスニングスコアは、475→495→495で推移しました。
SpotlightやVOA Special Englishなど、90語〜120語/分のゆっくりめの英語は最初の100時間目で聞き取れるようになりました。CNNやBBCなど、普通のニュースがほぼ聞き取れるようになったのが800時間程度、ベストセラーのオーディオブックが完全に聞き取れるようになったのもこの時期でした。1500時間〜2000時間目の変化としては、ドラマによっては字幕なしでも95%以上聞き取れるものが出てきたこと。ティーンエイジャーが話す英語は半分程しか聞き取れませんが、映画やドラマによっては全部聞こえるものも出てきました。
リスニング学習のポイント
1. 意味が分からないものを聞き流しても聞き取れるようにはならない
本格的に英語学習を始める前、スクリプトを見ずにBBCやCNNを聞き流していましたが、一日中聞いても聞き取れるようにはなりませんでした。聞き取れるようになったのは、最初の3ヶ月、100時間目までをスクリプト付きの音源を使い、文字と音が一致するまで何回も聞いたからだと思います(具体的な方法はコチラ)。3ヶ月間でVOA Special Englishが聞き取れるようになってから、易しめのヤングアダルト向けオーディオブックで多聴を始めました。もし聞き取りの基礎が出来ないまま多聴を始めていたら、非常に効率が悪かったのではないかと思います。
2. 多読、ボキャビルも並行して勉強した
ラクに読めないものが聞こえるはずもなく、読むことの重要性を痛感しましたので、リスニング学習を始める前に多読を開始しました。最初の頃は、読める記事よりも少しレベルを落としたものを聞いていました。読めるレベルが上がるにつれ、リスニングで聞こえる範囲も広がっていったので、リーディングとリスニングを同時に鍛えることが大事だと感じました。また、ボキャビルも並行して行うことで、覚えたばかりの単語がリスニングでも出てくる→記憶に定着する、という好循環が生まれました。
3. 毎日聞く
リスニングが出来ないと嘆いていた頃、実際のリスニング時間は月10時間も満たなかったと思います。聞きとれない教材を繰り返し聞くのが苦痛で一日10分も続けられなかったのですが、スクリプト付きの音源を毎日リスニングをするようになってからは、聞けば聞くほどリスニング力が上がってくることを実感しました。月10時間で年120時間と、年600時間ペースでは、3年間で1440時間もの差が開きます。リスニングを習慣付けることが大事だと感じました。
リスニング3200時間目の感想
最初の100時間目までは大変でしたが、かけた時間以上のリターンが得られました。字幕がないTEDビデオやドラマを敬遠することはなくなりましたし、英語での会議や質疑応答なども余裕を持って臨めるようになりました。100%聞き取れなかったらどうしようと心配する必要はありません。全く聞き取れなかったらどうしようもありませんが、9割聞き取れたなら聞き取れなかった部分は聞き直せばいいと、気持ちの持ちようも違ってきます。
リスニングがある程度出来るようになってくると、机に座って勉強する時間が取れなくても、通勤時間や単純作業中に耳さえ空いていれば英語のインプットが出来るというメリットもあります。英語で得られる情報の量が圧倒的に増え、英語を勉強していて良かったと心から思えるようになりました。今後、どのような状況でも100%聞き取れる状態になれるかどうかはわかりませんが、これからもリスニングを続けていきたいと思います。