「学習本は1冊をじっくりやったほうがいい」
英語に限らず、何かを学ぶ際の鉄則の一つとして、皆さんもよく耳にされることだと思います。
私自身それを否定はしません。特に基礎固めの段階では、弱点を見つけ、その穴をしっかり埋めていく上で大切なことだと思います。
ですが、必ずしもそれが真理ではない場合もあるのです。
どうも学習がはかどらない。思うように力が付いていかない。
そんな方は「1冊をじっくり」の神話にとらわれていないでしょうか?
「1冊をじっくり」ではいけないジャンル
「1冊をじっくり」ではいけないジャンル。
それは、単語学習です。
例えば1冊の単語本を完璧にしようとする。
その本のCDを繰り返し聴く。音読する。書き移す。
それがダメとは言いません。
ですが、それらに時間をかけ過ぎて、(時間がかかるがゆえに)”やった”気になるのは、大変危険なことです。
単語を覚えることは、その単語を使って「文を読んだり、書いたり、聞いたりできるようになるため」のはず。それが、いつまでたっても、単語本のループから抜け出せないのでは悲しすぎます。
「気づく」喜び
皆さんは、「その単語を覚えた」という区切りをどこでつけますか?
単語本でそれらを見ている段階では、本当に身に付いたとは言いません。別の場所で出会って、「○○という意味だな」と「気づく」ことができて初めて、その単語が身に付いたと言えるのです。
他の場所で出会う機会を持たずして、その1冊で全てを終わらせることはできません。
また、この「気づく」感覚。
英語学習の初心者であろうが、上級者であろうが、この感覚を軽んじてはいけません。
「あの小説に出てきた○○という単語だ!」
その時、再び出会えた嬉しい気持ち。小さな感動とともに、しっかりと頭の中に刻まれる。私はこの「小さな感動」の力をものすごく大事にしています。
「気づく」場面を増やす
単語本1冊を中途半端で投げだすべきだというわけではありません。
その1冊を辞めろというわけではなく、他に出会う場面=「気づく」場面を増やして欲しいのです。
例えば、以下のような方法があります。
・問題集
・オンラインの英語クイズを利用する
【単語学習サイト】WORD DYNAMO
ボキャビルサイト SAT Vocabulary on Vocab Test.com
・メルマガを利用する
今年はいくつ積み重ねる?
・実際に文章を読んでみる
最も理想的な方法は、実際に文章を読んでみることです。
生きた形で使われているのを見てこそ、その単語を理解したと言えるからです。
ですが、これ自体にも欠点はあります。意味のわからない単語を調べながら文章を読むことはかなり骨が折れることであり、それ自体にものすごく時間がかかってしまうため、「出会う」絶対量に限界があるのです。
なので、問題集・クイズ・メルマガなどの手軽に出会えるものと、文章でじっくり出会うもの。これらを組み合わせながら、学習を進めていくことをお勧めします。
選択肢を増やしておくと、飽きてきたときに別の項目を選ぶことができて、気分転換にもなります。
まとめ
「1冊をじっくり」の反対は、「何冊もを適当に」ではありません。
その1冊を今すぐ投げ出して、別のものに手をつけるべきだという意味ではなく、その1冊にかけている時間を、半分でも、他の場面で「出会う」=「気づく」機会にまわしてみてください。
「あ!こんなところで使われている!!」という喜びとともに、単語がグングン身についていく感覚を実感していただけることと思います。
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[…] 2012年02月21日(火)| 投稿者名:nabomushiView Comments 前回の記事では、「単語学習をする際には1冊にこだわらず、いろんな場面で出会うようにす…と書きました。 […]
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