私が英語学習をする際に非常に役立ったのがスキマ時間のリスニングでした。耳さえ空いていればちょっとした家事の間や通勤時間を英語学習に当てる事が出来ます。学習時期の早期にリスニング能力を伸ばすことで、効率よく英語を勉強することが可能になりますが、そうは言ってもリスニングに苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか。
リスニングの問題点
リスニングが苦手だった頃の主な問題点を挙げてみると、
1. 知っている単語でも聞き取れない
2. 聞けないどころか読めない
3. 語彙力が貧弱
4. まとまった文章を聞くと頭が真っ白に
などが考えられます。
今回は知っている単語でも聞き取れない場合の対策を考えてみます。
単語と音を一致させる
英語は一つ一つの音が単独で発音されず、周囲の単語に合わせて変化します。スクリプトを読めばわかるのに、耳だけでは聞き取れない場合、この音の変化を理解していない、または頭でルールを理解していても実際の音で理解出来ていない可能性があります。
例えば音が脱落したり非常に弱く発音される場合
I know him. のhimはイムと聞こえます。
連結する場合は、
What are you talking about? のアバウトは前とくっついて、トーキナバウトに聞こえます。
また、littleをリロー、twentyはトゥエニーなど、文字通りではない単語もあります。
このように見た目と音が一致していない単語たちは、スクリプトと音を見ながらすり合わせを行っていきます。
VOA Special EnglishやBBC LEARNING ENGLISH -Words in the Newsなど、スクリプトと音声が手に入る素材を使用します。
まず音声だけ何回も聞いて、これ以上聞いても分からないというところまで聞きます。それからスクリプトをチェックし、新出単語のチェックや意味の確認を行います。そして聞き取れなかった部分を確認しながら聞きます。スクリプトを見ながら聞いて理解できるようになったら、音声だけで聞いて理解出来るようになるまで聞き込みます。
私は多聴に入る前に3ヶ月ほど毎日この方法でリスニングを行ったところ、聞き取れる範囲がだいぶ広がり、その後の多聴にスムーズに移行することが出来ました。約100時間ほど集中してトレーニングを行いました。この段階では単語集CDなど1文ずつ途切れている素材よりも、まとまった長さのものを聞く練習も兼ねて、ある程度の長さのある素材を使うことをお勧めします。
まとめ
読めばわかるのに耳だけでは理解できない場合、原因の一つとして、音の脱落、連結、変化などが身についていない事が考えられます。ペラっと通りいっぺんにスクリプトチェックをするのではなく、音のルールに注意を払いながら一つ一つ確認してみてください。最初は確認するべき箇所がたくさんあって大変ですが、慣れてくると応用が利いて初めて聞くニュースなどがだんだんわかるようになってくると思います。
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