アメリカの学校教育でいいなと思ったのは、ライティングに力を入れている点です。これまでにアメリカ人英語チューターの子供さん達のカリキュラムや、アメリカの大学に在籍している学生さんの話を聞いて感じたことを書きたいと思います。
アメリカの学生さんをみて気づいたことは、とにかくたくさん読み、書かされる機会が多いということです。学生さん、教師ともに大変そうではありますが、自分と比べるとライティングの基礎がしっかり鍛えられていると感じました。学生さんに中高生の時の授業について聞いてみると、やはり小さい頃から常にライティングの課題があったとのことでした。例えば、英語の授業であれば、毎週月曜日に読むべき課題文のエッセイを渡され、水曜日にサマリーを提出し、金曜日にレポートを書くスケジュールだそうです。それを毎週こなせば力がつきそうですね。本の場合は、3週間ほどの期間が設定されており、スケジュールに沿って課題が進むようにタスクが課せられるようです。
自分が中高生だった時の事を思い出してみると、まとまった量の日本語作文を書くのは、夏休みの読書感想文や、大学入試の小論文対策のための限られた期間だったように記憶しています。大学は学部により方針がそれぞれ違うと思いますが、学期末レポート提出義務が時々あるくらいで、提出した後に添削されたものが返却されたことはありませんでした。英作文についても、和文英訳が主で、自分の意見を書き、それを添削してもらったことはなかったと記憶しています。英文ライティングには、”パラグラフライティング”という概念があるということを知ったのも、英検1級受験準備の時でした。そんな機会でもなければ、普通に英語を勉強しているだけでは英作文の”型”についてすら、知る機会はなかったのではないかと思います。
英語を勉強する際、ライティングは手間がかかるために後回しになりがちなのではないでしょうか。”英作文”とはいっても、和文英訳だけでは不十分だと思います。アメリカの学生さんが大量のライティング課題をこなすのを見たことで、自分は上達したいと思っている割には、まだまだライティングの訓練が圧倒的に足りなかったと感じた次第です。