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Posts Tagged ‘文法’

長文を読むための英文法2 「やりなおし英語」中のあなたが、今すぐ取り組むべき文法項目

大人になって、英語をやり直そうと思った皆さんならば、一度は英文法の復習をされていることと思います。
このブログでも、私自身、文法の重要性について何度か書かせていただいているのですが、今回は「読む」ということに特化して、今すぐ復習しておきたい文法項目をご紹介したいと思います。

文法書、問題集を「回せば」読めるようになる?

ここでは、英語を再開された皆さんが、一度は文法事項の復習をしたという前提でお話しさせていただきます。
まず、皆さんに、少し厳しい質問をさせてもらいます。

「文法事項を復習して、英文は読めるようになりましたか?」

ここから先は、「あまり読めるようになった気がしない」、そういう方に読んでいただきたいと思います。

1冊やってみたけれど、あまり読めるようになった気がしない。次に皆さんがすることは何ですか?「もう一回最初からやり直してみよう」、または、「この問題集は簡単すぎたから、もっと詳しい問題集に取り組んでみよう」 確かに、これらも方法の一つだと思います。

ですが、「どの項目が大事なのか」「今、読むために必要な項目はどれなのか?」、それを意識して取り組むのと取り組まないのでは、得られる結果に大きな差が生まれてしまうのです。

文法事項に優先順位や用途の区別がある?

例えば、文法書の項目に「冠詞」という項目があります。aやtheの使い方です。
この項目を熟読、問題集を解いたとして、文章は読めるようになると思いますか?

また、しばらく前に、「前置詞」をイメージで覚えるという本が流行しました。私自身、著者である先生の考え方、教え方、お人柄、全てにおいて好感を持っていますが、だからといって、今、「文章を読みたい」と考えている皆さんに、先生の著書はお勧めしないのです。

aを使う、theを使う。冠詞のルールを覚えて、正しい訳ができるようになるでしょうか?
onの持っているイメージをつかんで、文章の大意が取れるようになりますか?

もちろん、自分で文章を書く段階になれば、aやtheをうまく使えないのは、大変大きな問題になります。onという前置詞のイメージを覚えておけば、一語一語どの前置詞を一緒に使うのか丸暗記しないで済む(=会話などで役に立つ)というメリットもあるでしょう。ただ、「読むため」に真っ先に確認しておくべき内容かというと、そうではないのです。

私は、文法事項に優先順位があると思っています。そして、「読むため」に特に重点的に復習しておきたい(分からなければ何度でも取り組みたい)項目が存在すると強く確信しています。

特に「読む」は四技能のうちの要。他の「聞く」「話す」「書く」の前に、しっかりと力をつけておきたい分野です。となれば、その中で重要な文法項目は、真っ先に押さえておきたい文法項目ということになります。

読むために今すぐ取り組むべき文法項目

以前の記事で、精読において、どの文法項目が重要かについて書いた記事があります。

【精読シリーズ・第2回】英文が読めるようになる魔法の文法事項

【精読シリーズ・第3回】優先的に取り組みたい文法事項

まとめると、第2回では、文の中で「(述語)動詞」を見つけることがもっとも重要。それにより文型が分かり、正確な訳ができる、ということを書いています。
さらに、第3回のほうでは、具体的な項目を、「なぜそれが重要か」という理由とともに書いていますので、ご確認ください。

「読むために必要な文法項目」は、その時に書いた項目と同様ですが、今もう一度振り返って気づいた内容とともに(「注」の欄参照)、こちらに転記しておきます。
・文型
・時制、態、助動詞
・準動詞(不定詞、分詞、動名詞)
・分詞構文
・接続詞
・関係詞(なかでも「関係代名詞の非制限用法」が大切)
・句と節(その中でも、that節や疑問詞節の考え方)

注:当時の記事にも書いていましたが、「時制・態・助動詞」に関しては、こういう使い方をするのだと確認した上で、数にあたって体得すべき分野なので、他の項目とは少し性格が異なります。(私は、この中では優先順位が少し低いと考えます)
また、接続詞に関しても、使い方を覚えてしまえば、あとは訳し方なので、この中では比較的優先順位が低いです。

おわりに

私が、英文法の復習時に愛用していた総合英語Forestは、全部で24章あります。

今回ご紹介したのは、7項目(注で書いた分を除けば5項目)となり、グッと範囲が狭まりました。

「読む」ために効果的な、これらの項目を、一度じっくりと復習してみませんか?
同じテンションで、「どれも大事だから覚えなきゃ」と全項目をやり直すよりも、読める感覚がぐんと高まることを保証します。

次回の記事では、私が普段、GRAMMARousというブログで精読課題を出題する中で発見した、「読むために必要な文法事項」厳選3項目について書きたいと思います。

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総合英語Forest 6th edition

長文を読むための英文法1 まず文型!

単語の意味は分かるのに、文章の意味がわからない。そのような悩みを持っている方がいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような時は一度文型をきちんと考えてみると意味が見えてきます。

中学校で文型をきちんと勉強しなかったという話を時々耳にします。そう言われてみると私も学校できちんと習った覚えはないのですが、幸いにも英語教室に通い始めたころから1に文型!2に文型!という感じで文章を読まされていたので、英語の文章を読む時は常に文型を意識するクセがついていました。

どんなに短い文章でも、どんなに複雑で長い文章でも5文型のどれかに当てはまります。今日は簡単ですが5文型を復習してみましょう。

第1文型(主語+動詞)

S+V

He runs.

主語と動詞で構成されます。
この場合の動詞は自動詞です。文字通り、主語自身が何かの動作をする目的語をとらない動詞です。
目的語も補語もとらないので完全自動詞です。

He runs fast.

このfastは「速く」とrunという動詞にかかっているので副詞ですね。
ですからこの文章も第1文型です。

第2文型 (主語+動詞+補語)

S+V+C

She is a bookworm.

S=Cの関係が成り立っています。この主語の状態などの説明を補っている語を補語といいます。

この場合の動詞も自動詞ですが、第1文型と違い補語をとるので不完全自動詞です。

be動詞の他にも

You look happy.

The young woman became a great teacher.

などという外見や状態、状態の変化などを表すものもあります。

第3文型 (主語+動詞+目的語)

S+V+O

She loves music.

動詞の後に「何を」「誰を」という目的語をとります。S≠Oなので注意!

目的語を取る動詞を他動詞と呼びますが、第3文型の場合は補語を必要としないので完全他動詞です。

補語と目的語の見分けがつかないーーーー!という場合は、まず動詞の後ろに来ているものの品詞をチェックして下さい。

動詞の後ろが形容詞なら目的語にはならないのでそれは補語です。
動詞の後ろが名詞の時、S=動詞の後ろの名詞 となれば補語です。違う場合は目的語です。

第4文型 (主語+動詞+目的語+目的語)

S+V+O+O

I sent you an email.

動詞の後ろに「誰に」「何を」と2つ目的語を取ることができます。小難しいことを追記すると、「誰に」をの目的語を直接目的語、「何を」の部分を間接目的語といいます。

これは中学校時代に

She gave me a book. (第4文型)

She gave a book to me. (第3文型)

といった書き換えがよくテストに出ましたね。to以下は前置詞句なので目的語ではなくなってしまうために第3文型になります。

第5文型 (主語+動詞+目的語+補語)

S+V+O+C

We call him John.

これは私が中学生の時に第5文型の例文として暗記させられたもので、今でもSVOCと言われると真っ先にこの文章が浮かびます。

O=Cの関係になるのが特徴です。

まとめ

本当に簡単な例文で、「こんなの分かるよ!!!」というものばかりですが、基本はこれです。

英文を読んでいて、「あれ?」と思った時は基本に戻って文型を考えてみてください。

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ロイヤル英文法―徹底例解


総合英語Forest 6th edition

文法書をライティングに活かす

中高生時代に文法を厳しく教えられたこともあり、その貯金を食いつぶす感じでその後はあまり文法をガツガツとやっておりません。しかし、英語学習者の悲しい性と言いますか、つい「この本はおすすめ!」「これは定番!」などど謳われている書籍が目に入るとつい購入してしまうことがしばしばあり、「ロイヤル英文法」も買ってしまった口です。

つい買ってしまったものの

5年以上前に英語学習を再開した時に購入したのですが、この頃はまだ目標もぼんやりとしていたことと、自分の実力がどの程度なのかも分からず、何から手をつけて良いか分からずにいました。そして無謀にも始めたのが、「ロイヤル英文法」を最初から読んで英文法をおさらいしよう!という苦行。
もちろん続くわけもなく、それからこの立派な装丁の分厚い本は本棚でしばらく鎮座することになった訳です。

きっかけ

このまま本棚の装飾品になってしまいそうだったロイヤル英文法を使い始めたのは英検1級のエッセイ対策を始めた時でした。

エッセイを書く時に一番気を付けていたのはエッセイのスタイルとロジックでした。文法的な事や自然な言いまわしかどうかは添削で直してもらえば良いと考えていたからです。
そのため、添削から戻ってきた時に添削された文法的事項をきちんと納得いくまで復習しました。そこで初めて眠っていたロイヤル英文法が役にたったのです。
私の利用していたサービスは英検1級エッセイ対策として特化したものではなかったので、文章中の文法的誤りを指導してくれるのみのシンプルなもので、先生によって差はあるもののなぜ間違っているかという説明がとても簡単なものが多かったこともあり、それだけでは分かりにくいものもありました。

文法書は読み物ではない

先生の説明だけではよく分からないものをロイヤル英文法で丁寧に調べて、なぜ自分の文章は間違いなのかを説明や例文を見ながらきちんと復習しました。特に冠詞を直されることが多かったので、しっかりと確認をしました。実際の自分の間違いを確認しているので、ただの読み物として勉強していた時にあった他人事のようなぼんやりした感じもなく、すっと頭に入ってきますし、記憶にも残りやすかったです。
必要な時に必要なところを利用し、身に付けていく。そういう使い方にしてから活躍の機会が増えました。

ちょっと付き合い方を変えて、使わずに放置してある文法書を是非利用してみてください。

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ロイヤル英文法―徹底例解


総合英語Forest 6th edition

【問題集レビュー】全解説 頻出英文法・語法問題 1000

元予備校講師なぼむしの大人が使える大学受験問題集シリーズ。今回は、「全解説 頻出英文法・語法問題 1000」を取り上げます。
TOEICのリーディングパートなどでも四択問題はおなじみだと思いますが、この問題集は四択で群を抜く、問題のクオリティの高さを誇っています。
TOEIC対策として使っていただくのはもちろん、その先にある「使える」文法の体得のためにも、この本はイチオシです。
それでは、さっそく中身を確認していきましょう。

この本の特徴

全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)  桐原書店 定価 1300円+税

なぼむしの設定: レベル3~4 文法の総復習をしたい方、「使える」文法を目指す前の総仕上げに)

まず、解答(解説)が別冊になっており、本の作りからして確認がしやすいです。
そして、何よりその解説が丁寧でわかりやすい。
各問題に、どの分野のどの箇所から出題されているかが赤字で記載されているので、
万が一、その部分だけでは理解できなかった際も、文法書での確認がしやすいです。

文法と語法

この問題集は、タイトルにあるように、文法問題、語法問題の両方が出題されています。

文法は文を作る際の普遍的なルール。例えば、時制のルールを知っていれば、時制の問題には全て対応できますね。

語法は、その単語にのみ当てはまる使い方のルールであり、単語ごとに覚えていく必要があります。(もちろん、同じ使い方をする語をまとめて覚えていくなど、工夫次第で覚える効率は上がります。)

問題集によっては、語法ばかりに偏っている場合が多々ある(私の印象ではそのほうが多い)のですが、その点、この問題集は、バランスよく文法、語法に関する問題が出題されており、文法復習に高い効果が期待できます。

全部解いた後に、単語の使い方しか身につかず、結局文法の全体像が見えない。それでは悲しいですよね。
この問題集ならば、そのようなことは決してありません。

おすすめの解き方

先ほど、本の特徴のところでも書きましたが、解説のところに、どの分野・項目から出題されているかが記載されています。
間違えた時は必ずここを確認してください。
もしも語法問題(単語の使い方の時には、具体的な単語が記載されています)ならば、この単語はそういう使い方をするのだなと、納得し覚えるようにしてください。
そして、重要なのは文法問題の場合。(その際には具体的な単語ではなく、文法用語で書いてあります。例:「副詞用法の不定詞-結果」)
それは、その単語だけではない、文法という普遍のルールに関する問題です。この場合は、さらりと流すのではなく、分かるまで食らいついてください。分からない場合は、総合英語Forestなどでしっかり復習することをお勧めします。

余力のある方に

以下にあげるのは、瓜生・篠田先生のシリーズ本です。
紹介しておきながら、あれですが、決してすべてを解こうとしないでください。
今回ご紹介した「全解説 頻出英文法・語法問題 1000」を1冊丁寧に解くだけで十分です。

私は講師時代に、ファイナルの難関大学編を解きました。
「高校生に英語を教えたい」と思われる方には、これらの本(特にネクステージ)は有名ですので、一度手にとって確認されることをお勧めします。

Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント215の征服

全解説入試頻出英語標準問題1100―文法・語法・イディオム・会話表現の総整理 (大学受験スーパーゼミ)

全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編) (大学受験スーパーゼミ)

全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編) (大学受験スーパーゼミ)

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ディクテーションを始めよう(素材選び編)

まだディクテーションに取り組んだことがない方のためにディクテーションの方法の一例を数回に分けてご説明していこうと思います。
リスニングと違い、ディクテーションは基本的に机に向かって行うものなので「ながら」ができません。そういった事からなかなか時間が取れないために始めるきっかけが作れない方もいらっしゃるかと思いますが、是非この機会にチャレンジしてみてください。

挫折しないための素材選び

1.これなら聞き取れるだろうというレベルの素材を選ぶ。
自分のレベルよりあまりに高いものを選んでしまうとすぐに挫折してしまうのでご注意を。聞こえてくるものを書き取っていく作業は慣れるまではなかなかスムーズにできません。聞きながら書き取っていく、そして書きながら次の音を聞き取っていくということに慣れるためにも、最初は少しやさし目のものから始めた方が良いです。

2.スクリプトがきちんと付いているものを選ぶ。
スクリプトが付いていないと答え合わせができません。せっかく書き取ったものが合っているのか間違っているのか分からなければ、何のためにやったのか分かりません。
後ほど触れますが、ディクテーションはただ聞き取るだけではなく、自分の中の文法や単語の知識なども総動員して行います。そのため、間違いをチェックすることは重要です。

3.慣れるまでは短めの素材を選ぶ。
ディクテーションはとても集中力を必要とします。一度で聞き取ることができればすぐ終わりますが、聞き取れなければ何度も何度も聞かなければなりません。慣れるまでは1分程度のものから始めると手軽ではないでしょうか。

まとめ

継続してコツコツと取り組んでいくことが大切です。そのためには「余計な負担を減らして挫折しないようにする」ということを意識してくださいね。
上達のためにはある程度の負荷をかける必要があります。しかし、負荷をかけなくてもいい所にかける必要はありません。素材選びの段階でちょっと気を付けて選んでみましょう。

参考


速読速聴・英単語Core 1900 ver.4
準1級受験前はこちらを利用していました。ゆっくり音声も別に収録されています。
他にもBASICやADVANCEDなどレベルがあるので、自分にあったレベルを選ぶことができます。(上級向けのものにはゆっくり音声は収録されていないので、ご購入前にはお気をつけ下さい。)


CNN ENGLISH EXPRESS (イングリッシュ・エクスプレス) 2011年 06月号 [雑誌]
1級受験前はこちらを利用していました。
ニュースダイジェストは短いので始めたばかりの人には取り組みやすいです。


100万語聴破CDシリーズ 特別巻 歴代アメリカ大統領ベスト・スピーチ集
ただ単に好きなので聴いていました。
スピーチの構成や抑揚の付け方など聴かせ方の勉強になります。

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【問題集レビュー】基礎英文法問題精講

元予備校講師なぼむしの大人が使える大学受験問題集シリーズ。今回は、基礎英文法問題精講を取り上げます。
タイトルには「基礎」と付いていますが、初心者、特に最初の1冊としては、絶対にお勧めしない本です。
表紙を一度見れば、「ああ、あの本か!」と皆がうなずく名著なのですが、使い方、そして取り組む時期を間違えると、文法嫌いの出来上がり。
今日は、この本を最大限に生かす、効果的な取り組み方についてご紹介したいと思います。

この本の特徴

問題形式だけ見ると、記号選択、カッコ埋めの問題がほとんどなので、気軽に解きすすめていけます。

膨大な出題数(例題・練習問題合わせて1500問前後ある)

そして、それらの問題に対し、約400の重要文法・語法項目が解説されています。
高校の英語の授業で触れられる重要な文法・語法・構文や成句については全て網羅されているといっても過言ではありません。

「頭を使って考える」良問ぞろい

以前触れましたが、問題集によっては、ほとんど考えることなく解けてしまう出題形式のものもあります。

例えば、文法書Forestでは、各文法説明の直後にその知識を使って解く問題があって、「それはさすがに今聞いたばかりだよ・・・」と思ってしまうこともあります。(Forestは文法書としての分かりやすさが秀逸なので、私はその辺りは全く気にしていません。)

この問題集に限っては、そういうことは全くありません。

問題→解説の順になっていることもあり、まずは自分の頭で考えるというステップを踏むことができます。
大問ごとの出題範囲も適度に広く設定されているので、例えば関係詞という章ならば、その中で、どの項目を使うのだろう?と考えながら解いていけます。

そして、問題ありき(出題順)の文法解説なので、説明はランダムにでてきます。

このランダムというところがポイント。
例えば、関係詞の章だからといって、関係詞の説明が一から載っているわけではありません。いくらひとつひとつの説明が詳しくても、これだけで文法の体系的ルールを理解することはできないのです。

それが初心者、または1冊目としてお勧めしない最大の理由です。

いつ挑戦すべきか

では、いつ取り組むべきか。

まずはやさしい文法書を読んだり、基礎的な問題集を1冊は解き、文法の全体像を(完璧でなくとも)しっかり見ておきましょう。つまり、骨組み(大枠)を理解しておくということです。

その上でこの問題集を開きます。「こんな項目もあるんだ」、「あれと合わせて覚えておこう」と気付きながら解いていきましょう。
先ほど組み立てた骨組みに、肉をつけていく作業です。
それこそが、文法事項を補強していくということ。

何が大事なことなのかもわからないまま、同じテンションで1000問以上解いても、骨組みのしっかりしていないグラグラの文法知識が、まばらについていくだけです。

そのようなやり方で、たとえこの問題集だけを何回も「回そう」が、思うような効果は望めません。

まずは、本当の基礎をおさえてから。それがポイントです。

この本もおすすめ

以前紹介しましたが、最初の1冊にはこちらをお勧めします。

 

 

【問題集レビュー】高校用/トレーニングノートα(英文法)

元予備校講師なぼむしの選んだ、大人が使える大学受験用問題集シリーズ。
今日は一冊目の問題集、高校用/トレーニングノートα(英文法)をレビューいたします。
問題の表紙に「基礎をかためる」とあるのですが、基礎レベルから高校英語総復習にも使える良問ぞろい。
一冊目から、イチオシのものを惜しみなくご紹介します。

この本のおすすめポイント

高校用/トレーニングノートα英文法―基礎をかためる  増進堂・受験研究社  定価:504円

なぼむしの設定:レベル2  文法をやり直したい方、総復習したい方にお勧め)

・多種多様な問題形式
英作文をさせるもの、カッコ埋めのタイプ、記号式のもの。
多様な出題パターンで飽きさせません。
問題の大部分は大学入試過去問。しっかりと頭を使って解かせる問題になっています。

・ジャンル別の問題だが、ちゃんと考えさせる問題が多い。
問題がジャンル別に分かれていると、「ここは不定詞の章だし、不定詞を選んでおけばいいのでは?」と、理由も考えずに選べてしまうことがあります。この問題集にはそのような問題は含まれておらず、解答の解説もしっかりしているので、「なぜそうなるのか」の確認をしっかりとすることができます。

こんなふうに解くとよい

問題の前に、その章のミニ解説が付いていますが、その部分だけでは正直全てを理解するのは困難だと思われます。もしも、文法を一からやり直したい、高校文法の総復習をしたいと考えていらっしゃるなら、総合英語Forestなどの文法書と併用することをお勧めします。

総合英語Forestは、「読み込める文法書」なので、

Forestを読んで概念の復習→トレーニングノートαで問題演習→間違ったところをForestに戻って見直し

というサイクルで解くことをお勧めします。

こちらもおすすめ

  • トレーニングノートαが終わったら、その上級版βにも挑戦してみましょう。

高校用/トレーニングノートβ英文法―実力をつける

  • 私がもっとも愛用している、Forestです。読んで概念を理解できる、素晴らしい文法書です。

総合英語Forest 6th edition

 

【大学受験用問題集シリーズ】 その2:レベル設定

前回の記事では、大人の英語学習者が大学受験用問題集を使う意義についてお話ししました。
一口に大学受験用問題集といっても、問題のレベルはさまざまで、その種類も大変多く、どれを選んでいいか迷うかもしれません。
以前の記事で、問題の種類についてのレベル分けをしたことがあるのですが、今回は紹介予定の問題集について、実際にどのようなレベルの方向けなのか、一覧にしてご紹介したいと思います。

私の定める5つのレベルについて

今回、このシリーズで紹介させていただく問題集に関しては、以下のレベル設定でご紹介させていただきます。
このレベル分けに関しては、私自身の主観によるものであり、他の「英語資格と学校英語の相関比較」などとは若干差がありますことをご了承ください。
相対的なレベル比較(例 「この本の次には、この本に挑戦してみよう」)というふうにお使いください。

「大学受験問題集」とうたっていますが、広義で大学受験問題に対応できるレベルということで、高校用・一般用を含む、レベル2~5までの問題集のご紹介になります。
私自身は、講師時代にレベル3~4を中心に、その他多数の問題集を解いております。その中でも、自分が解いてよかったなと思うもののみをご紹介させていただく予定です。

紹介予定の問題集一覧

高校用/トレーニングノートα英文法―基礎をかためる  (レベル2)

センター試験過去問研究 英語 (2012年版 センター赤本シリーズ)  (レベル3~4、問題によっては2も)

全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ) (レベル3~4)

毎年出る頻出英作文 (レベル4)

基礎英文法問題精講  (レベル4)

基礎英語長文問題精講 (レベル4)

英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング―高校中級用 (発展30日完成 (14)) (レベル5)

伊藤サムの これであなたも英文記者  (レベル4~5)

注:レベル順の表記とさせていただきました。紹介の順序は前後します。

次回より、1冊ずつ詳しくレビューをしていく予定です。どうぞご期待ください。

文法問題集の選び方


精読シリーズでは、精読で文法事項を確認する重要性について書かせていただきました。私自身、生きた文章の中で文法に出会うのが最も理想的だと考えますが、反面、それですべての文法事項を身につけようとするものは現実的ではないとも思っています。

自分の経験を振り返ってみると、実際に力がぐんと伸びたと感じた予備校非常勤講師時代には、ものすごい数の文法問題集に取り組んできました。

精読で文法事項に出会うこと、問題集で文法知識の穴をつぶしていくこと。この二つを並行して取り組むことで、スパイラル式に力が付いていったように思います。精読の際に、「あ!こないだ問題集で見た事柄だ」とうれしい発見があったり、また逆のパターンもあり。どちらかに偏るのではなく、同時進行でやっていったことが大きいと思います。

そこで今回は、数多く問題集を解いてきた経験を活かして、問題集の選び方について書きたいと思います。
文法問題集と一口に言っても、その中身は千差万別です。
中学用、高校用、もしくは高校の中でも初級・中級・上級など、相対的なレベル分けはしてあると思うのですが、自分に合うレベルの問題集がどのようなものなのか、なかなかパッと判断するのは難しいと思います。
今回は、問題集の「出題形式」に着目して、レベル別に分類し紹介することにします。
出題形式を確認することで、ここで紹介する以外の問題集を選ぶ際にも、参考にしていただけたらうれしいです。

(以下、番号順に初級~上級の順で書いていきます。)

大人になってからのやり直し英語など、基礎から確認したい方に

1.問題が分野別に収録されているもの
初級のもの。同じ分野別でもいきなりロイヤル英文法問題集など、ものすごく細かいところまで突いてくるものは、この段階では不適切。
最初の確認の段階では、薄ければ薄いほどよい。
(開始レベルによって、中学用、高校用と選ぶとよいと思います)

基礎は一通り押さえてある方、抜けている部分を確認していきたい方に

分野別の問題集を終えたら、次は問題が分野別になっていないものを選んでください。

2.四択
TOEICのリーディングで嫌というほどお目にかかる形式です。
センター試験過去問集は、過去10年分など収録問題のボリュームの割には価格がお手頃なのでお勧めです。(読解部分でも利用することができます。使い方に関しては機会を改めて書きたいと思います)
(例)センター試験 第2問、大学受験用問題集、TOEIC用問題集 (PART5)

【おすすめ】
全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)
↑★解説の分かりやすさが素晴らしいです。

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.4〉

3.四択で不適当なものを選ぶもの
4つの選択肢すべての知識がないと正解を選べないので、普通の四択より難易度が上がります。
(例)旧TOEFL形式

読むための文法から、書くための文法へ

4.整序英作文
与えられた語句を並び替えて、英作文をする問題です。複数の文法知識・語句の使い方を組み合わせて解きます。自分で英作文をする前のステップとして利用できます。(個人的にはもっともやりがいのある問題だと思っています)
(例)センター試験 第2問
↑★整序英作文用の問題集もありますが、センター試験の整序英作文が、文法事項の盛り込まれ方が絶妙でイチオシです

5. 和文英訳 (自由英作文除く)
自分で文法知識(+語句の使い方)を総動員して、文を組み立てる練習です。
問題集は、複数の解答例が載っているものが望ましいです。
(例)大学入試用

【おすすめ】
毎年出る頻出英作文
↑★各問題に複数の解答例が載っており、自分で答え合わせがしやすいです。

お勧め文法書  その3


「おすすめ文法書」シリーズ第3回。今回はなぼむしが担当させていただきます。

私にとってのやり直し英文法

私が文法学習をやり直したのは、予備校の英語非常勤講師の職に就いた時です。その時の英語資格は、TOEIC810, 英検準1級。英検取得のために駅前留学をしていたので、英語には触れ続けていたつもりでいました。

それなのに、いざ教え出してみると、文法の説明が全くできない。「ここはどうしてこの形が入るの?」と聞かれても、言葉が出てこないのです。今まで感覚で解いていたことを、文法用語を使ってきちんと説明しなければいけない。今思えば、教える仕事に就く限り当たり前のことだったのですが、当時の私は面喰らいました。

まず、上司に勧められた英文標準問題精講を1冊仕上げ、文法の全体像の復習から始めました。この本は旺文社の精講シリーズの中でも難易度がもっとも高く、この本を最後まで解けたことは、かなりの自信になりました。ただ、エミコフさんが前回書いているように、やりなおし初回でこのようなヘヴィな問題集はお勧めしません。あくまで、全体像を振り返るという目的で、薄めの問題集を仕上げるのがよいと思います。

その後も文法関連の問題集は、十何冊と解きました。文法問題集については、次回詳しく書かせていただくとし、今回は文法書について書かせてもらいます。

考え方を学ぶFOREST、事典として使うロイヤル英文法

私が使っていた講師時代に使用した文法書は、総合英語Forestロイヤル英文法の2冊です。

どちらの本も、短期間で読んだのではなく、講師をしていた通算5年に渡って、何度も何度も読み返し、分からないところをつぶし、自分の血肉としていきました。

この2冊。用途は全く違います。FORESTのほうは、生徒に文法を分かりやすく説明するため、ロイヤル英文法は、生徒に分からない問題を聞かれた際の確認のために使いました。

自分は、教えるという目的でこの2冊を使ったわけですが、用途としては、通常の学習者の方にも同じやり方で使っていただきたいと思います。

FORESTのほうは、親しみやすく、かつ分かりやすいイラストが付いています。時制や関係詞の概念など、文章だけで読んでいてもなかなかつかみにくい、「考え方を理解する」のに大変役に立ちます。以前、精読シリーズ第2回第3回で述べたような、動詞周りの文法事項、考え方を理解しなくてはならない文法事項の確認に、もっとも適していると思います。

ロイヤル英文法に関しては、そのすべてを丸暗記しようとするのはナンセンスです。あくまで、分からないところの確認をするための事典として使うべきだと考えます。TOEICの文法問題、大学受験の文法問題。どんな重箱の隅をつつく文法事項でも、ロイヤルを開けば正解にたどりつけます。そういう意味ではものすごく頼りになりますが、これを全部覚える必要はありません。逆に、すべてを解説してくれている分、どこが本当に押さえるべきところなのか見失う危険さえあります。

文法書と携帯電話のマニュアル

英語における文法書は、携帯電話のマニュアルと非常に似ています。

携帯電話本体が、実際に存在する英語の文章。(一つの文ではなくて、絵本、小説、新聞記事など、まとまった文章のかたまりのことです)そして、マニュアルが、文法書。

新しい携帯電話を買って、その箱を開けたとき・・・あなたは携帯本体とマニュアル、どちらを先に手にとるでしょうか。

「何百ページにもわたるマニュアルを読んで、すべて理解してから、やっと携帯本体に触れる。」

この答えに違和感を感じられた方は、きっと私の言いたいことを理解してくださるはずです。

ほとんどの方は、実際に携帯電話を手にとって、いろいろ試してみることと思います。新しい機種を手に入れた喜びに、ワクワクしながら。目の前にあるこの英文を読みたい。理解したい。その気持ちと似ていませんか?

そして実際に触ってみて、「この機能はどのボタンを押して使うのかな?」と思った時、初めてマニュアルを開きます。この文を読みたいけれど、文法構造がわからない。その時になって、文法書を開く。

同じだと思いませんか?

まとめ

考え方を理解するためのFOREST, 事典として分からないことを調べるためのロイヤル英文法。用途によって使い分けてください。その際、短い期間で一気に読み終えようとせず、実際の英文の中で分からない事項に出会ったら、何度でも開いて調べるようにしてください。

総合英語Forest 6th edition

ロイヤル英文法―徹底例解

やり直し英語で、初めて英文法を復習しようとしている方は、これら2冊を開く前に、薄め(自分で易しいと感じるくらいの)問題集を解いておくことをお勧めします。(どういう点が分かっていないのかを、前もって確認するため)

問題集に関しては、次回記事で、お勧めや選び方について書かせていただきます。

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