これまでに小学生レベルのライティング教本として Ready, Set, Write、中高生向けのPainless Writingを紹介しました。今回は大学生向けのライティング教本、How to Write Better Essays (Study Guides) を紹介します。
英語ネイティブを対象としたライティング教本の長所は、文法的説明に頼らず、エッセイの書き方そのものについて説明されている点です。日本語で書かれたライティング教本は文法や構文の説明が多く、エッセイそのものの流れについては詳細に触れられていなかったり、瞬間英作文のように与えられた文章を英訳するタイプのものが多いのではないでしょうか。初心者のうちは、短い文章を英訳する練習だけでもいいかもしれませんが、自分で考えた文章を英語らしいロジックで展開していくやり方を学ぶ為には、英語ネイティブ用のライティング教本のほうが、トピック選びから下調べ、文章の流れなど実際に書くまでのステップが紹介されているのでわかりやすいです。
How To Write Better Essays は、イギリス Durham 大学の教授が書かれた大学生向けのライティング教本です。300ページのうち、約2/3が書き始めるまでの準備に割かれており、たくさんの本を読んで下調べをし、考えをまとめてレポートに着手するやり方が書かれています。いきなりレポートに着手するのではなく、まずは問題を正しく理解し、調査するべき点について考える、情報を集めて考えをまとめる、書くためのスケジュールを決めてからライティングに着手し、スタイルに従って書くまでの方法が詳細に説明されている点が特長です。英検などのちょっとしたライティング対策のために読むにはオーバースペックかもしれませんが、どうしたら論理的でわかりやすく、無駄のない文章を書くことが出来るのか、時間がある時にじっくり腰を据えて読むと今後のライティングに活かせると思います。
http://www.skills4study.com のWritingセクションで各チャプター の概要を無料で読むことが出来ます。さすが無駄を省いて分かりやすい文章を書くための本の著者がまとめただけあって、正直なところ本は読まずに無料の Writing Tips だけでも十分役立つのではないかと思えるほどです…。
英語の本を読めるのが大前提ですが、Ready, Set, Write などはネイティブの小学校低学年レベルですので、まずはここから挑戦されてみてはいかがでしょうか。Ready, Set, Write、Painless Writing に関しては過去記事をご参照ください。
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