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【ブックレビュー】英語パラグラフ・ライティング講座

”パラグラフ・ライティング” という言葉をご存知でしょうか? 1つのパラグラフには、1つのポイント、アイデア、または意見を述べるという決まりです。日本語でいう、”段落” とは違いますので、英語でまとまった文章を書く際には必ず知っておきたいルールです。

1文1文は文法的に正しいのに、なぜ伝わる文章が書けないのでしょうか。日本語で考えた文章をそのまま英語に訳しても、意図を伝えることは出来ません。英語で文章を書く際には、英語のルールに則って書くことが期待されます。英語圏で教育を受けた人は、小学校低学年の頃から、英作文の型を徹底して習っているそうです。英語パラグラフ・ライティング講座 では、作文を書き始める前段階として、情報の整理の仕方から始まり、構成の仕方、実際の書き方・テクニックを学ぶことが出来ます。では、この本の内容を順を追って紹介します。

準備編 パラグラフとは何か

準備編は、”パラグラフとは何か”という部分から始まります。パラグラフは、1つの内容を表すTopicがあり、Topic sentenceでmain idea を簡潔に表し、Detail sentencesでtopic をより具体的に説明・展開する一連の流れからなります。日本語では一つの段落の中に色々なアイデアが混在していても違和感はありませんが、英語のパラグラフでは、1つのパラグラフには1つのアイデア、というルールが徹底されています。また、意見を展開する順序も決まっています。

”1つのアイデア” の概念も、思っていたよりも随分厳しいものです。情報の整理ではまず、単語のグループ分けの練習から始めます。例えば、South America, Arctic, Middle East, North America, Eurasia, Africa, Antarctica, Southeast Asia を2つのグループに分ける演習問題を解きながら、厳密な言葉の分類法を学びます。

次に、主観/客観の分類法では、ニュースなどで得た情報と、自分の意見を混同せずに整理する方法を学びます。主観による文章と客観的な事実が書かれた文章を分類する演習問題を解くことで、この2つをしっかり区別することが出来るようになっています。

 

実践編 構成の仕方

実践編では、Topicの選び方、Topic sentenceで言うべきこと、Detailed sentencesの展開の仕方を学びます。Topicを選ぶ際には、なるべく焦点を絞り、パラグラフとしてまとまりやすいトピックを選ぶ練習をします。Topic sentenceでは、トピックの内容を的確・簡潔に総括している文章を書きます。このチャプターでは、いくつかの文章が挙げられ、どの文章がトピックセンテンスとしてふさわしいかと選ぶ練習をします。Detailed sentencesでは、さらに詳細にアイデアを説明していくのですが、パラグラフ内の文章がすべて連結していなければなりません。Detailed sentenceには、決まった順序があり、空間上の位置、時間の流れ、概要と詳細、重要度の4つに分けて文章を書く練習をします。

応用編 論理と技術

応用編では、いくつかのトピックについて、準備編・実践編で学んだことを踏まえながら、実際に自分で英作文を書きます。プレインイングリッシュ10カ条という、作者によるライティングルールも紹介されています。この本での演習を終えた後も、このルールを意識して英作文を書くとよいのではないかと思います。

 

感想

トピック→トピック・センテンス→サポートアイデア→結論、の順序を頭では分かっていても、実際に書くとなると、スムーズな流れで論理的な文章を書くのは難しいです。英検1級エッセイ準備のため、ネイティブ添削を受けた時によく注意されたのが、

・情報と自分の意見を混ぜて書かないこと

・Off topic! トピックとは関係ない事を書いている

・結論で新しい事を言わない

でした。そうは言われても、自分ではトピックに関連している事しか書いていないつもりでしたし、自分の意見を言って何が悪い、結論で解決策を提示するのが何でいけないの? と疑問に思っていました。”ニュースで知った情報と自分の意見が混じり合った文章を書いてはいけない”、と注意されても、なぜ自分の意見を言ってはならないのか、ということが分からなかったのですが、この本を読むことで、意見を言うことが悪いのではなく、自分で考えた意見なのか、どこかで得た情報なのかを区別せずに書いていた事を指摘されていたのだということに気付きました。ネイティブの”パラグラフ・ライティングルール”は、思っていたよりもずっと厳しいということがわかりました。

ネイティブ添削者の質も様々で、冠詞間違いや、ナチュラルでない表現を直すだけで、ライティングルールについては何も言わない人もいます。添削者自身がどの程度のライティング教育を受けたかによるのかもしれません。ネイティブチェックを受けたから大丈夫!と安心せず、パラグラフ・ライティングのルールについて学び、ある程度は英語ライティングの型に沿った書き方を自分で実践できるようにしたほうがよいのではないかと思います。

この本は、英語で1文1文を書ける段階の人が対象となっています。英文ライティングについて学ぶのは初めて、という方は、英語ライティング講座入門 で、まずは1文を書く練習からから始めるとよいのではないでしょうか。

 

 

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使える英文法を身につけるために ~究極の文法問題とは~

「文法は、文法問題に正解するためにだけ学んでいるわけではない。
英文を読んだり、聴いたり、書いたり、話したり。実際に、英語を使うために学ぶ。」

このブログでも、何度も書かせていただいていますし、こちらにお越しくださる皆様には、ご理解いただけていることと思います。

ただ、そうはいうものの、「文法問題が解けるようになる」と「実際の場面で使えるようになる」の間には、ものすごく大きな隔たりがあると思うのです。
文法問題で「記号を選べる」、「穴埋めに正しい語句を入れられる」ということが、実際に英語力アップにつながっているのか。そのような不安にかられることはないでしょうか?

今日は、その「大きな隔たり」を埋める方法を、皆さんにご紹介したいと思います。

「回す」ことで正解できるようになったが・・・

英語学習者の方の間で、「問題集を”回す”」という表現をよく聞きます。何度も繰り返し解いて、問題集の内容を理解、体得していく方法のことです。

もちろん、間違えた部分を何度も復習するという意味において、その方法が有効に働くこともあると思います。

ただ、この方法だと、問題を解いているうちに解答を覚えてしまって、「ここは記号Cだった」、「(よく理解はできていないけれど)不定詞が入る」というふうに解けてしまうことがあります。

そのように、力づくで(=何度も”回して”暗記して)解いた場合、その問題には対応できるけれど、他の問題や実際の英文で出会った時に、意味がわからないということが起きてしまう可能性があるのです。

”考えて解く”文法問題を

では、どうすればよいのか。

ここからは、問題の種類の話になります。

例えば、TOEICのPART5のような文法問題(穴埋めの選択問題)では、ある一つの文法事項を用いて、答えを導き出します。問われているのが一つの事項なので、「これはこういうものなのか」と無理やり暗記できてしまいます。

それに対し、センター試験では大問2のCに、語句整序という問題があります。選択肢にある語句を並べ替え、意味の通る英文にする問題です。この問題では、通常2~3個の文法知識を組み合わせて解かねばならず、それぞれの文法をしっかりと理解していないと解くことはできません。

私はそういった観点から、皆さんにセンター試験大問2のCを解くことを、強くお勧めします。

(問題の詳細は、こちらでご確認ください)

また、このように語句を並べ替えて英文を作る練習をするということは、実際に自分で英作文をする前の段階としても、大変有効なトレーニングになります。

センター試験問題集裏話

実は、このセンター試験の大問2のCについては、私自身、何度かブログ記事にさせていただいています。何度もしつこく書きたくなるほど、お勧めしたい問題なのです。

センター試験復習ウィーク ~その1 文法総復習編~  GRAMMARous(グラマラス)

文法問題集の選び方 100 WISH LIST

今回の記事を読んでくださった皆様に、さらに裏話を2つ書き添えておきたいと思います。

整序問題というのは、センター試験の他、私大でも出されていて、そのような問題を集めた問題集も出版されているのですが、問題の質、問われている文法事項の内容から見て、圧倒的にセンター試験の問題が優れています。

また、値段を第一の選択基準にするわけではありませんが、そのコストパフォーマンスの高さは群を抜いています。

過去問集というのは、数社から出ていますが、私の手元にあるものは、23年分の試験が掲載されています。本試験・追試験と各2回ずつあるので、単純に計算し46回分。語句整序は各回3問ずつ出題されているので、140問近い、よりすぐりの良問を、たった900円ほどで手に入れることができるのです。

センター試験の問題集は、毎年発売されていますが、時期によっては手に入れにくくなる(センター試験後などは、書店の店頭には置かれない場合もあります)ので、ぜひ、この機会に手に入れることをお勧めします。

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【英検】 長文(内容一致選択問題)徹底攻略 ~その4 復習の仕方について・補足~

シリーズでお送りしてきました、長文(内容一致選択問題)徹底攻略。
今日はその最終回です。

前回、その3では、長文(内容一致選択問題)を解いた後の復習の仕方について書きました。

正しい復習をすることで、過去問を解く効果は何倍も上がります。問題を解くことと同じくらい、もっと言えばそれ以上に丁寧に行って欲しい「復習」について。今回は、もう一つ大切なことをお話ししたいと思います。

レベルによって復習方法は違う

前回の記事では、”毎回「長文全てを丸ごと訳し、全ての単語を調べる」のでは手間がかかる”と書きました。

確かに、試験対策を開始してから直前まで、ずっとそのように対策していたのでは、数をたくさん解くことができませんし、実戦でどれくらいのスピードで読めばいいかを体得することもできないでしょう。

また、いつまでたっても、(本文の理解に支障をきたすほど)わからない単語がたくさん出てくるということは、語彙対策など、他の分野のレベルアップがうまくいっていないということも考えられます。

対策初期の段階では、丁寧に復習することも大切です。長文を読みながら、一緒に語彙力アップをしていくという意味でも、解いた問題の中で分からない語句は丁寧に調べて、覚えていくようにするとよいでしょう。

そして、徐々に読解力をつけていく中で、「ちょろちょろと分からない単語は出てくるけれども、本文の理解には差し支えない」、そのような段階に来たら、今度は数をたくさん解くことを意識するようにしましょう。

なお、前回の記事でご紹介した、「正解の選択肢」、「本文中の正解の選択肢の内容が書かれている箇所」、(不正解だった場合) 「不正解の選択肢」については、どのレベルにおいても、必ず復習すべきことです。これだけは、毎回最低限、分からない単語・文法事項をしっかりと調べるようにしましょう。

おわりに ~答えはそこに書いてある~

4回に渡り、お送りしてきた”長文(内容一致選択問題)徹底攻略”。
「内容一致選択問題」は、試験の中でも配点が高く、非常に重要な分野です。また、自分を含め、1級合格者の方に伺うと、この問題では満点近い点数をとっている方がほとんどなのです。
「内容一致選択問題」を制する者が英検を制すると言っても過言ではないと思います。

この問題に関しては、苦手意識を感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、恐れるには足りません。

質問の答えは、必ず本文の中に書いてあるのです。

その箇所を探す訓練をするという意味で、過去問に挑戦、そして必ず復習をすることをお勧めします。

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【GW特別企画】 英語学習 ~私がブレークスルーを感じた時~

皆さん、こんにちは。
本日より3回に渡り、”GW特別企画”として、私達3人が、それぞれ英語学習でブレークスルーを感じた時のことについてお話ししたいと思います。
「どんな学習内容を」、「どれくらいの期間行って」、「どのような力を身につけることができた」のか。
一人ひとりの実例をご紹介していきます。

はじめに:コツコツも大事だけれど・・・

英語学習で最も大切なこと。
それは継続です。少しの量でもいいから、毎日コツコツやっていく。
覚えたことを定着させ、身につけた英語感覚を鈍らせないようにするために、大変重要なことです。

もちろんその基本スタンスは否定しません。

ですが、何か大きな変化を起こそうと思った時には、(自分でも、人から見ても)信じられないくらいの量を、ものすごい集中力で学び、”意地になって”体得する必要があるのです。

その過程は、決してスマートとは言えません。月並みな表現となってしまうかもしれませんが、「努力」以外の何物でもない。それも、血がにじむような「努力」。

それを経ずして、ブレークスルーなどありえないのです。

私が感じたブレークスルー

私がブレークスルーを感じたのは、予備校で英語を指導していた時に、文法問題集を徹底的に解いた時でした。

教える仕事のための英語力ブラッシュアップという、特殊な事情があったため、かけた期間は4年間と結果的にものすごく長くなってしまっていますが、読んでくださる皆さんにおかれましては、4年という期間を参考にするのではなく、解いた中身の方を参考にしていただきたいと思っています。

以下は、私が解いた、累計十数冊分に及ぶ文法問題集の中で、ぜひ皆さんにもお勧めしたい1冊です。

全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)
全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ) 瓜生 豊

桐原書店 2005-10
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(本についての詳しいレビューは、以前記事にしていますので、こちらをご覧ください。)

このような問題集に取り組み、文法を集中的に学習したことで、結果として、「読解力が格段にアップ」しました。
具体的には、講師になる前にはできなかった、「TIME, The Economistなどの英字記事が読めるようになった」「長文問題などで、求められた解答の箇所をすぐに見つけられるようになった(=これは、情報を読み取るという意味で、実生活・仕事でも大変役に立つ力です)という変化が挙げられます。

最後に補足をしておきます。ここで誤解をしていただきたくないのは、私が、文法だけを4年間やり続けたわけではないということです。
それと並行して、たくさんの長文、英文解釈を行いました。
文法を学ぶのは、そこに書いてある文の意味がわかるようになるため。
いくら文法問題集だけやっていても、文章の中で、文法が使われているのに出会わなければ、意味がないのです。

まとめ

「ブレークスルー」を感じたければ、自分も人も驚くほどの「努力」が必要。自分が本当に身につけたい力を得るために・・・なりふり構わず、「努力」してください。

私の場合は、「文法」でブレークスルーを体験し、自分が望むものをスムーズに読めるという「読解力」を得ました。

皆さんが目指しているもの、何のために英語を勉強しているかは、お一人お一人異なることと思います。(実際に、私達3人の中でも、それぞれ異なります。)

今日からのシリーズでご紹介する、私達の3例の中で、皆さんの最終目標に合うものがあれば幸いです。
ぜひ、ご自身の目的に合うものをに参考にしていただけると嬉しく思います。

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お知らせ: 今回予定しておりました、【英検】 長文(内容一致選択問題)徹底攻略 ~その4~ につきましては、都合により、次回に延期とさせていただきました。ご了承ください。

【英検】 長文(内容一致選択問題)徹底攻略 ~その3 復習の仕方~

シリーズでお送りしております、長文(内容一致選択問題)徹底攻略
今回は、「復習の仕方」です。

皆さんは、過去問や問題集を解いた後に、どのように復習をしていらっしゃいますか?
「合っているかどうか、点数を確認する」だけではもったいないですし、かといって、毎回「長文全てを丸ごと訳し、全ての単語を調べる」のでは手間がかかりすぎます。

今日は、長文(内容一致選択問題)について、解いた後に必ず復習しておきたいポイントをご紹介したいと思います。

かならず復習しておきたい3つの項目

答え合わせをした後で、必ず確認すべきは、以下の3項目です。

・正解の選択肢

・本文中の、正解の選択肢の内容が書かれている箇所

・(不正解だった場合) 不正解の選択肢

以上、3つの箇所は、丁寧に単語を調べ、自分自身で訳をし、正解の選択肢の内容が本文に出てきていることをしっかりと確認してください。

そして、不正解の選択肢については、どの表現が内容に反しているのか、きっちりと訳し、分からない単語・文法事項などは徹底的に調べるようにしてください。

問題集によっては、全訳の付いているもの、正解の選択肢の内容が本文のどの箇所に出てきているかまで解説が付いているものもあります。最初のうちはそのような解説で確認すると安心です。

過去問など解答のみしかないものだと、確認できずに不安・・・と思われるかもしれませんが、逆に言えば、試験を受ける直前の段階になったら、その箇所を”自分で”しっかり見つけられる力が付いていないといけません。

例え、そのような解説がついていなくとも、解いた後には必ず、この作業を行ってくださいね。

まとめ

過去問(または同形式の問題)を解くことは、試験の形式に慣れる意味でも、大変重要な作業です。
そして、せっかく問題を解いたのならば、それを何倍にも有効に活用したいもの。

「正解の選択肢」、「本文中の正解の選択肢の内容が書かれている箇所」、(不正解だった場合) 「不正解の選択肢」。
この3項目を毎回必ず確認し、確実に読解力をアップさせていきましょう。

復習については、私自身、大変重要なことだと考えておりますので、回を改めまして、もう一つ大切なことを皆さんにお伝えしたいと思います。

是非、次回記事もご期待ください。

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問題集の長文を読むということ

前回の記事では、多読と精読、それぞれの目指すところについてご説明させていただきました。

端的に言えば、最終目的は同じ。
それぞれ、「英文の切れ目(かたまり)が見えるようになり、英文の意味がわかる」のを目指し、異なるアプローチでその訓練をしていくというものでした。

では、ここで質問です。大人になってからも、やり直し英語として大学受験用の長文問題集を解いたり、英検受験のために読解問題を解いたりすることがあると思います。
それは一体何のために行うのでしょうか?

わざわざ問題集をする必要はない?

どうして大人になってまで、問題集の長文を読まなくてはならないのか?
せっかく勉強法やその素材も自由に選べるのだから、自分の好きな文章を読めばよいのではないか?それを繰り返す中で、英文の理解度も上がっていくはず。
全くその通りだと思います。

ですが、それでもなお、私は問題集を解くことをお勧めします。
それはなぜか。
問題集を解くことで、その文章をちゃんと理解できているか測ることができるからです。

例えば、ネットで英字記事を読んだとします。
それがどれくらい理解できているか、不安になることがありませんか?
もちろん、それに日本語訳が付いていれば、それと照らし合わせて、どれくらい内容が理解できたかを確認することができるでしょう。
分かりにくかった文だけをピックアップして確認することもできますね。

問題集には日本語訳ももちろん付いています。
当たり前ですが、問題集には、長文に対する問題が設定されていて、和訳、内容把握の選択問題、中で問われている文法についてなど、さまざまな形式で、「内容をきちんと理解できているか」を確認することができるのです。

これを利用しない手はありません。

発想の転換

でも、問題集の長文はつまらない。

だったら、発想の転換をしてみませんか?
「問題集の中でも自分が興味のある素材を選べばよい」、そうではないでしょうか?

例えば、今までにもお勧めしたことのある基礎英文問題精講をとってみても、言語、教育、国際化、環境などさまざまなジャンルから問題が出題されています。

英検の試験問題も同様です。

そして、さらに言えば、「これからそのような、さまざまなジャンルの文章が読めるようになりたい」、そう思っている方にこそ、このような問題集が適しているのです。

おわりに

「問題集の長文ばかり読むのはつまらない」。

そういって、英語力(読解力・理解力)アップのチャンスを逃してしまってはいませんか?

もちろん、ずっと問題集の長文ばかり読めとは言いません。前回の「多読と精読の目的」の記事でも書いたように、最終的に、自分の好きな文章を(英語力で足を引っ張ることなく)、スラスラ読める・理解できる、それが目指すべき姿のはず。

問題集の長文を読むことも、その手段の一つとして、取り入れることをお勧めします。

基礎英語長文問題精講

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【問題集レビュー】English Grammar in Use

文法学習で”やさしくたくさん”を実践するならEnglish Grammar in Useがオススメです。私は英語学習初期の頃、多読と並行してGrammar in Useシリーズを2冊解きました。

 

私が使用したのはBasic Grammar in Use の日本語版であるマーフィーのケンブリッジ英文法(初級編)、次に洋書でEnglish Grammar in Use With Answers (Book & CD-ROM) : A Self-Study Reference and Practice Book for Intermediate Students of English , Intermediate です。日本人により執筆された文法書は、どうしても文法用語をふんだんに使い詳しく説明されているため、英語そのものの勉強というより、日本語の読解では?と思うことがあります。その点 in Useシリーズは、英語の初学者でもわかりやすいように平易な英文で書かれています。日本語版も基本的には同じで、あまり文法用語を多用せず、基本的な事のみ書かれているので理解しやすい作りになっています。英語で書かれているため理解出来ないのではないかと最初は心配していましたが、逆に平易な英文を読んだほうがストンと理解出来ました。

 

この本の特徴は、説明を簡潔にし、演習問題をたくさん解かせることで、文法をただの”理解”にとどめるよりも、使って覚えさせるよう工夫が凝らされているところです。文法書の説明部分を読み、フンフンと分かったつもりで済ませてはいけません。実際に問題を解いて、文法事項を体得することが大事です。演習問題の量が多いため1冊仕上げるのは大変ですが、すべて解き終わる頃には、中学・高校で習った範囲の文法がひと通りおさらい出来ます。また、同時にリーディングやリスニングを進め、学んだ文法事項を実際に使って確認することで、覚えたばかりの文法内容の定着率が格段に良くなります。

 

本書は、既存の教科書や日本語で書かれた文法問題集と比べると、より”基本を理解する”ということに重点が置かれていると思います。細かい周辺情報は省かれているため、本質的な文法のルールがわかりやすい仕組みです。英語を理解するためには、本質的な骨組みとなる部分と、それを修飾していく詳細な部分がありますが、この修飾的な部分や細かな文法用語説明が時に雑音となって、本質的な仕組みの理解を妨げることがあるのではないでしょうか。細かな用語説明を一読して、わかったつもりになってしまうことすらあります。また、詳細に書かれている内容がわかりにくいからといって、ノートに書き写したり、覚えるまで何ヶ月も同じ問題集をやり続けるというのも、本来の英語学習の目的とはかけ離れたことだと思います。in Use シリーズでは、このような初学者にとって”雑音”となりやすい部分を極力おさえてありますので、大事なところだけをしっかり学ぶのに適していると感じました。

 

Basic Grammar in UseとEnglish Grammar in Useは取り扱う範囲がだいぶ重複していますので、全く初めて英語を勉強する、というのでなければEnglish Grammar in Use1冊でも良いと思います。With Answersと書かれていないものは、演習問題の答えがついていませんので、購入の際は注意してください。また、English Grammar in UseについているCD-ROMは、演習問題の音声読み上げではなく、PC版の問題演習のみとなっていますので注意が必要です。例文問題の音声版が入っているのはBasic Grammar in Useのほうですので、発音確認もしたい方はBasicのほうを購入されたほうがよいと思います。なお、English Grammar in Useはイギリス英語版、Basic Grammar in Useはアメリカ版初級編です。どちらもこだわりなく買ってしまいましたが、初心者だったためか違いはわかりませんでした…。English Grammar in Useに対応する北米版はGrammar in Use Intermediate Student’s Book with Answers and CD-ROM: Self-study Reference and Practice for Students of North American English (Book & CD Rom)です。

 

文法は大事ですが、あまり時間をかけすぎて実際に英語に触れる時間が減ってしまっては元も子もありません。1単元15分程度と時間を区切ってどんどん解き、実際に読んだり聞いたりするinputの時間も作ってくださいね。

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【問題集レビュー】 英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング

大人が使える大学受験問題集シリーズ。今回は、「英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング」をご紹介したいと思います。
皆さんは、「パラグラフ・リーディング」という言葉を聞いたことがありますか?
私自身は、講師時代にその存在を初めて知りました。長文読解がすごく苦手だった生徒さんがパラグラフ・リーディングを学んで劇的に力が伸びたのを目の当たりにし、その手法にものすごく興味を持ちました。
そんな魔法のような読み方がある?
そう思われる方は是非この2冊を手にとってご覧ください。

なぼむしの設定:レベル4~5 文法を一通り復習し終えてから。「ゆっくり調べながら読めば、長文も訳せる」ようになってから。)


英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング―高校中級用 (発展30日完成 (14)) (定価 429円+税)

英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング 高校上級用 (発展30日完成シリーズ 25) (定価 429円+税)

パラグラフ・リーディングとは

パラグラフ・リーディングとは、この2冊の編者・野村武士さんが冒頭で書かれている言葉を引用すると、

皆さんは、長文に接したとき、大切な文とあまり大切ではない文を区別しながら読んでいますか? この2種類の文を峻別しつつ、全体の論旨を大きく把握することがパラグラフ・リーディングなのです。

とのこと。

その目的は、

筆者が(1)「何について」(話題)、(2)「何を根拠にして」(論拠)、(3)「何を言いたいのか」(結論)を読み取ること

です。

本の中で、具体的には、

”パラグラフには「何について」書かれているのかを示す主題文が必ず一つ含まれていて最初・または最後の一文に来ることが多い。

このような、どこに大事な文が現れるかについてのヒントや

”主題文がどこにあるかを見つけるのに役立ち、また文がどのように展開されていくかを示してくれるディスコースマーカー(道しるべ語)について”

などが具体的に紹介されています。
どれも、次に長文を読むときに、すぐに活かせるルールばかりです。

パラグラフ・リーディングの目的

一文一文をゆっくり見れば、訳すことはできるし、意味はとれる。
でも、問題形式になっていて時間制限があったりすると、途端に正解できなくなる。

こんな方にこそ、取り組んでいただきたいのがパラグラフ・リーディングです。

パラグラフ・リーディングは、すばやく長文を読むための便利なツールのようなものですが、それは「いい加減に読み飛ばす」というのとは違います。

自分の得たい情報を素早く得る。
その目的をかなえる手段として、ぜひ利用してみてください。

おまけ ~不満を言わずに行きましょう~

この「パラグラフ・リーディング」。大学受験予備校では教えられることが多いですが、高校ではそうではないようです。
実際、私自身も講師時代にその存在を知り、最近になって勉強し直しているところです。

こんな便利なことなのに、環境によっては学ぶことができない。最初は、「そんなの習ってないよ」と不平・不満を言いたい気持ちがわきあがってきました。
けれど、よく考えれば、自分で勉強することができるんですよね。(しかも、今回ご紹介した本ならば2冊買っても1000円でお釣りが来ます)

この記事を読んでくださった皆さんの中で、パラグラフ・リーディングについて知らなかった人が、その存在を知り、「それならば自分もやってみようかな」と思う。
そんなきっかけになれたら嬉しいと思います。

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【問題集レビュー】全解説 頻出英文法・語法問題 1000

元予備校講師なぼむしの大人が使える大学受験問題集シリーズ。今回は、「全解説 頻出英文法・語法問題 1000」を取り上げます。
TOEICのリーディングパートなどでも四択問題はおなじみだと思いますが、この問題集は四択で群を抜く、問題のクオリティの高さを誇っています。
TOEIC対策として使っていただくのはもちろん、その先にある「使える」文法の体得のためにも、この本はイチオシです。
それでは、さっそく中身を確認していきましょう。

この本の特徴

全解説頻出英文法・語法問題1000 (大学受験スーパーゼミ)  桐原書店 定価 1300円+税

なぼむしの設定: レベル3~4 文法の総復習をしたい方、「使える」文法を目指す前の総仕上げに)

まず、解答(解説)が別冊になっており、本の作りからして確認がしやすいです。
そして、何よりその解説が丁寧でわかりやすい。
各問題に、どの分野のどの箇所から出題されているかが赤字で記載されているので、
万が一、その部分だけでは理解できなかった際も、文法書での確認がしやすいです。

文法と語法

この問題集は、タイトルにあるように、文法問題、語法問題の両方が出題されています。

文法は文を作る際の普遍的なルール。例えば、時制のルールを知っていれば、時制の問題には全て対応できますね。

語法は、その単語にのみ当てはまる使い方のルールであり、単語ごとに覚えていく必要があります。(もちろん、同じ使い方をする語をまとめて覚えていくなど、工夫次第で覚える効率は上がります。)

問題集によっては、語法ばかりに偏っている場合が多々ある(私の印象ではそのほうが多い)のですが、その点、この問題集は、バランスよく文法、語法に関する問題が出題されており、文法復習に高い効果が期待できます。

全部解いた後に、単語の使い方しか身につかず、結局文法の全体像が見えない。それでは悲しいですよね。
この問題集ならば、そのようなことは決してありません。

おすすめの解き方

先ほど、本の特徴のところでも書きましたが、解説のところに、どの分野・項目から出題されているかが記載されています。
間違えた時は必ずここを確認してください。
もしも語法問題(単語の使い方の時には、具体的な単語が記載されています)ならば、この単語はそういう使い方をするのだなと、納得し覚えるようにしてください。
そして、重要なのは文法問題の場合。(その際には具体的な単語ではなく、文法用語で書いてあります。例:「副詞用法の不定詞-結果」)
それは、その単語だけではない、文法という普遍のルールに関する問題です。この場合は、さらりと流すのではなく、分かるまで食らいついてください。分からない場合は、総合英語Forestなどでしっかり復習することをお勧めします。

余力のある方に

以下にあげるのは、瓜生・篠田先生のシリーズ本です。
紹介しておきながら、あれですが、決してすべてを解こうとしないでください。
今回ご紹介した「全解説 頻出英文法・語法問題 1000」を1冊丁寧に解くだけで十分です。

私は講師時代に、ファイナルの難関大学編を解きました。
「高校生に英語を教えたい」と思われる方には、これらの本(特にネクステージ)は有名ですので、一度手にとって確認されることをお勧めします。

Next Stage英文法・語法問題―入試英語頻出ポイント215の征服

全解説入試頻出英語標準問題1100―文法・語法・イディオム・会話表現の総整理 (大学受験スーパーゼミ)

全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (標準編) (大学受験スーパーゼミ)

全解説実力判定英文法ファイナル問題集―文法・語法・イディオム・会話表現の総仕上げ (難関大学編) (大学受験スーパーゼミ)

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【問題集レビュー】基礎英文法問題精講

元予備校講師なぼむしの大人が使える大学受験問題集シリーズ。今回は、基礎英文法問題精講を取り上げます。
タイトルには「基礎」と付いていますが、初心者、特に最初の1冊としては、絶対にお勧めしない本です。
表紙を一度見れば、「ああ、あの本か!」と皆がうなずく名著なのですが、使い方、そして取り組む時期を間違えると、文法嫌いの出来上がり。
今日は、この本を最大限に生かす、効果的な取り組み方についてご紹介したいと思います。

この本の特徴

問題形式だけ見ると、記号選択、カッコ埋めの問題がほとんどなので、気軽に解きすすめていけます。

膨大な出題数(例題・練習問題合わせて1500問前後ある)

そして、それらの問題に対し、約400の重要文法・語法項目が解説されています。
高校の英語の授業で触れられる重要な文法・語法・構文や成句については全て網羅されているといっても過言ではありません。

「頭を使って考える」良問ぞろい

以前触れましたが、問題集によっては、ほとんど考えることなく解けてしまう出題形式のものもあります。

例えば、文法書Forestでは、各文法説明の直後にその知識を使って解く問題があって、「それはさすがに今聞いたばかりだよ・・・」と思ってしまうこともあります。(Forestは文法書としての分かりやすさが秀逸なので、私はその辺りは全く気にしていません。)

この問題集に限っては、そういうことは全くありません。

問題→解説の順になっていることもあり、まずは自分の頭で考えるというステップを踏むことができます。
大問ごとの出題範囲も適度に広く設定されているので、例えば関係詞という章ならば、その中で、どの項目を使うのだろう?と考えながら解いていけます。

そして、問題ありき(出題順)の文法解説なので、説明はランダムにでてきます。

このランダムというところがポイント。
例えば、関係詞の章だからといって、関係詞の説明が一から載っているわけではありません。いくらひとつひとつの説明が詳しくても、これだけで文法の体系的ルールを理解することはできないのです。

それが初心者、または1冊目としてお勧めしない最大の理由です。

いつ挑戦すべきか

では、いつ取り組むべきか。

まずはやさしい文法書を読んだり、基礎的な問題集を1冊は解き、文法の全体像を(完璧でなくとも)しっかり見ておきましょう。つまり、骨組み(大枠)を理解しておくということです。

その上でこの問題集を開きます。「こんな項目もあるんだ」、「あれと合わせて覚えておこう」と気付きながら解いていきましょう。
先ほど組み立てた骨組みに、肉をつけていく作業です。
それこそが、文法事項を補強していくということ。

何が大事なことなのかもわからないまま、同じテンションで1000問以上解いても、骨組みのしっかりしていないグラグラの文法知識が、まばらについていくだけです。

そのようなやり方で、たとえこの問題集だけを何回も「回そう」が、思うような効果は望めません。

まずは、本当の基礎をおさえてから。それがポイントです。

この本もおすすめ

以前紹介しましたが、最初の1冊にはこちらをお勧めします。

 

 

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