大人が使える大学受験問題集シリーズ。今回は、「英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング」をご紹介したいと思います。
皆さんは、「パラグラフ・リーディング」という言葉を聞いたことがありますか?
私自身は、講師時代にその存在を初めて知りました。長文読解がすごく苦手だった生徒さんがパラグラフ・リーディングを学んで劇的に力が伸びたのを目の当たりにし、その手法にものすごく興味を持ちました。
そんな魔法のような読み方がある?
そう思われる方は是非この2冊を手にとってご覧ください。
(なぼむしの設定:レベル4~5 文法を一通り復習し終えてから。「ゆっくり調べながら読めば、長文も訳せる」ようになってから。)
英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング―高校中級用 (発展30日完成 (14)) (定価 429円+税)
英語長文を読むためのパラグラフ・リーディング 高校上級用 (発展30日完成シリーズ 25) (定価 429円+税)
パラグラフ・リーディングとは
パラグラフ・リーディングとは、この2冊の編者・野村武士さんが冒頭で書かれている言葉を引用すると、
皆さんは、長文に接したとき、大切な文とあまり大切ではない文を区別しながら読んでいますか? この2種類の文を峻別しつつ、全体の論旨を大きく把握することがパラグラフ・リーディングなのです。
とのこと。
その目的は、
筆者が(1)「何について」(話題)、(2)「何を根拠にして」(論拠)、(3)「何を言いたいのか」(結論)を読み取ること
です。
本の中で、具体的には、
”パラグラフには「何について」書かれているのかを示す主題文が必ず一つ含まれていて、最初・または最後の一文に来ることが多い。”
このような、どこに大事な文が現れるかについてのヒントや
”主題文がどこにあるかを見つけるのに役立ち、また文がどのように展開されていくかを示してくれるディスコースマーカー(道しるべ語)について”
などが具体的に紹介されています。
どれも、次に長文を読むときに、すぐに活かせるルールばかりです。
パラグラフ・リーディングの目的
一文一文をゆっくり見れば、訳すことはできるし、意味はとれる。
でも、問題形式になっていて時間制限があったりすると、途端に正解できなくなる。
こんな方にこそ、取り組んでいただきたいのがパラグラフ・リーディングです。
パラグラフ・リーディングは、すばやく長文を読むための便利なツールのようなものですが、それは「いい加減に読み飛ばす」というのとは違います。
自分の得たい情報を素早く得る。
その目的をかなえる手段として、ぜひ利用してみてください。
おまけ ~不満を言わずに行きましょう~
この「パラグラフ・リーディング」。大学受験予備校では教えられることが多いですが、高校ではそうではないようです。
実際、私自身も講師時代にその存在を知り、最近になって勉強し直しているところです。
こんな便利なことなのに、環境によっては学ぶことができない。最初は、「そんなの習ってないよ」と不平・不満を言いたい気持ちがわきあがってきました。
けれど、よく考えれば、自分で勉強することができるんですよね。(しかも、今回ご紹介した本ならば2冊買っても1000円でお釣りが来ます)
この記事を読んでくださった皆さんの中で、パラグラフ・リーディングについて知らなかった人が、その存在を知り、「それならば自分もやってみようかな」と思う。
そんなきっかけになれたら嬉しいと思います。
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