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【英検1級】エッセイ・スピーチを作る際の情報の集め方

前回、英作文の学習法では、まずは正しい文を書く練習をすること、エッセイの型を学ぶことが大事であると書かせていただきました。

伝えるための道具としての英語力(作文力)を磨きながら、発信する中身(自分の意見)を磨いていく。これを並行して進めていくことが大切です。

その発信する中身を磨くためには、具体的にどのようなことをしたらよいのか、どのような情報に触れていけばよいのか。今回は、私が実際に環境問題のスピーチを準備する際に使用したソース(情報源)について、ご紹介させていただきます。
(二次試験のスピーチ用に行った学習ですが、一次試験の英作文対策としても応用していただけると思います)

具体例・環境問題のスピーチを作るために使用したソース

以下が、私が英検1級二次試験の際に実際に使用したソースです。当時の記録と合わせて、今振り返って、こうしておけばよかったと思うことを余白に書いています。

TIME FOR KIDS

おなじみTIMEの子供版のページです。ブログでお付き合いのある英語学習者さんからのアドバイス、「易しい英語で自分の言いたいことを伝える」を参考に、スピーチ練習初期に使用しました。
使えそうなフレーズや文を抜き出し暗記。(例:「平均気温が上昇している」「数え切れないほどの植物、動物がその住処を奪われる」)
最初は長めのフレーズや長い一文ごと暗唱していましたが、もう少しコンパクトな形(例:「二酸化炭素を放出する」)で暗記をし、スピーチのなかのフレーズに活かしました。

この学習法は、直前対策には向かないかもしれません。英検受験を視野に入れ始めた時点で、コツコツこのような表現ストックをしていくのがベストだと思います。

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21世紀こども百科 地球環境館 (全1巻) (小学館こども百科事典)

図書館で借りた図鑑です。
こども向けに書かれているので、とにかく分かりやすく、スピーチの中に活かしたいネタの宝庫でした。面白そうなネタに関しては、自分でそれを英訳する(後日ネイティブ添削を受ける)ようにしていました。

百科事典に限らず、子供向けに書かれた本、大人用でも分かりやすく説明がされている本を一通り読んで、問題の背景知識を押さえておくとよいです。

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日本の新聞、テレビのニュース

自宅で購読している朝日新聞の中から使えそうな記事を切り抜き、英訳しました。
何気なくテレビのローカルニュースを見ていたら、「地球温暖化で海苔が壊滅的な被害」という話題を見つけ、さっそく英訳したこともあります。

もちろん英字新聞などで訳されているものを拾ったほうが早いですが、旬の話題を得られること、スピーチにオリジナリティを盛り込めることから、どんどん活用してほしいソースです。

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NPR: Environment(ポッドキャスト)

NPRの中でも、環境問題のニュースばかりを集めたポッドキャストです。

今思うと、自分の話すレベルとは合っていなかったので、「こんな話題があるのだな」くらいの認識で聴いていたような気がします。リスニング対策などに使ったほうがよかったと思います。

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VOA Special English

話すスピードがゆっくりなので、実際に口に出す練習には最適。環境問題に関するニュースがあった際には、シャドウイングをしました。

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思いついた話題を、とにかくネット検索→英訳

(例):
・身近な地域で行われている地下鉄・バスの割引(環境保全を目的としたもの)についてサイト検索
→その割引チケットの名前を英訳するのが難しかった

・太陽光発電について気になったので、燃料電池を作っている会社や電力会社のサイトを検索
→電力会社とガス会社がそれぞれ用いているシステムが、違うということを知って驚き。

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The Japan Times ONLINE

環境に限らず、すべての分野で使えるサイト。
環境関連記事を網羅するのは大変だったので、「この語句はどういう言い方をするのだろう」というのを調べるために使いました。

この作業も、直前ではなく、前もって始めておくことをお勧めします。

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まとめ

今振り返ると、この調べる作業というのは、本当に楽しくて、勉強しているなぁ・・・としみじみ実感するものでした。
試験勉強に余計な理想、理念は不要なのかもしれません。ただ、せっかく勉強をするのなら、丸暗記や何かの真似をするのではなく、新しい知識を得ながら自分の意見を述べる練習をしたい。そのきっかけとして、英検のエッセイやスピーチ練習は最適なのではないかと思いました。

今回、記事を書いたことで、「前もってやっておけばよかった」と思う内容もいくつか見つけられたので、ぜひ受験を考えていらっしゃる方の長期的な計画を立てるのに役立てていただければと思います。

英検1級英作文採点基準を予想する

英検1級1次試験の中で28点と最も配点の大きい英作文ですが、採点基準は公開されていません。採点を公平にするために、スペルミスや文法間違いなど明らかな減点対象の他にも、いくつかチェックポイントがあるのではないかと思われます。前回、基本的な5パラグラフライティングについて説明しましたが、その他にも採点の基準になるであろう項目を、SATやTOEFLのライティング採点項目を参考にして挙げてみました。

Vocabulary

・語彙の選択は適切か

・語彙のvarietyは豊富か

・スペルミスはないか

文法

・文章構造に間違いはないか

・用法は適切か

・コンマ、ピリオド、コロンなどpunctuationの使い方

構成

・論理的か
・段落分けは適切か、各段落のバランスは取れているか
・論理の流れ。筋が通っているか

内容

・提示した例は適切か
・ポイントがずれていないか
・意見に対する理由付けは適切か

長さ

・短かすぎたり長すぎないか

以上が大まかな項目です。チェック項目毎に採点する場合は、例えば各項目毎に1〜4までスコアリングして、その合計を点数とする方法が考えられます。単純な減点法であれば、簡単な単語で確実に、間違わないようにシンプルなセンテンスで書けば満点近くもらえるはずですが、そう単純な話でもないようです。

上記のチェックポイントは、他の試験を参考にした予想ですが、ライティング一般にあてはまると思いますので、英作文を書く際の指標にしてみてはいかがでしょうか。

英検1級 英作文対策 その3

英検1級のライティング。
その問題をみると、一見とてつもなく大変なことを求められているように思えます。
何か特別なことをしなくてはならないのではないだろうか?今の対策で大丈夫なのだろうか?不安に感じられる方も多いと思います。
私は英作文に関しては、ものすごくシンプルな対策法で臨みました。

基礎が大事

私が1級の英作文対策として取り組んだのは、エッセイを書く上での型を地元のコミュニティカレッジで学んだのみです。(型については、yukoさんの記事をご覧ください)

たったそれだけ?
じゃあ、そのコミュニティカレッジを紹介してください。
・・・ちょっと待ってください。
そうではなくて。

タネあかしをします。英検の対策として取り組んだのは型の習得のみですが、受験を考える1年ほど前に、以下の問題集に取り組んでいたのです。

伊藤サムの これであなたも英文記者

毎年出る頻出英作文

どちらの本も英検対策用というわけではありません。
与えられた問題(一文)に対してその英訳をするという、どちらかといえばエッセイの前の段階のものです。

あとから振り返ってみると、私がライティングに関してブレークスルーを感じたのは、この問題集2冊に取り組んだ後くらいなのです。
それまでは一つの文を書くにしても、ぎこちなく、そして苦しみながら書いていたのが、この2冊を終えてからは、格段にスムーズに書くことができるようになりました。(伊藤サムさんの本に関しては、文法解説も含めた基礎的な解説が充実していたところ、「毎年出る頻出英作文」に関しては、訳例が3つ載っていて自習しやすいところがよかったです。)

一旦、きちんとした文が書けるようになってしまえば、あとはそれを先ほどの型にあてはめるのみなのです。

合わせて対策しておきたいこと

文をきちんと書けること、型の習得。とてつもなく高いハードルに見えていたエッセイ対策が、身近に感じられるようになってきたと思います。

ここで、英作文対策と合わせて、一緒にしておいてほしいことがあります。

今、新聞で話題になっている社会問題について自分なりの意見を持っておいてください。

前回のエミコフさんの記事がまさにそれに当てはまります。英作文で問われる話題は、新聞に載っている社会問題です。いくら文自体の精度を磨いても、述べるための自分の意見がなければ、書くことができないのです。

と言っても、あまり硬く考えすぎないでください。内容が稚拙だからといって減点されたりはしません。世論では反対されていることを賛成といっても、それで点数が下がることはありません。

日本語で情報を仕入れることはもちろん、時事問題で目にする言葉を英語では何というのか(たとえば「事業仕分け」や「ゆとり教育」など)、英字記事を読みながらストックしていくことをお勧めします。

採点者の立場になって考えてみる

採点に関して、その採点基準の詳細は公表されていません。実は、私は大学受験の模試採点をしていたことがあるので、その時のことを思い出しながら、気をつけたい点をいくつか挙げてみます。

・内容で減点されることはない
上述の通りです。

・自分が自信を持って使える単語で、文法・スペル間違いがないように書く
使われている語句がカンタンすぎるからとか、文構造が複雑でないから減点されるということはありません。逆に言えば、難しい単語を使おうとして使い方を間違えればそれで減点されます。スペルミスなども確実に減点の対象になります。

・丁寧な字で書く

これこそ、減点対象になるはずのない部分なのですが。採点者も人間です。字の汚さでスペルミスとされてしまうなどという、悔しい減点はされないように気をつけたいものです。

まとめ

まずは堅苦しく考えず、英作文の練習(エッセイではなく基本的な文を書く練習)、型の習得をしてください。日ごろから、時事問題に触れる機会を多く持ち、自分の意見を持つようにしておいてください。

英検1級 英作文対策 その2 

今回も引き続き英検1級の英作文(エッセイ)対策です。

(エッセイの組み立て方については前回のyukomillenniumさんの記事を御覧ください。)

エッセイの組み立て方と同様に重要なことは、当然ですが内容です。英検1級のエッセイとして出題されるテーマは多岐に渡っています。普段から新聞やニュースなどで色々な情報をチェックしておく必要がありますが、チェックしているだけではなかなかエッセイとしてまとめていくことは難しいです。知っていることと知っていることを上手く表現していくことは別の問題です。
私は普段なかなか「意見を書く」という機会がないので、基本スタイルに沿ってとにかく書いていくことを心がけました。

カテゴリ分け

とにかく書くといっても手当たりしだいに書いているだけではトピックの内容に偏りが出てしまうため、過去問やインターネットの情報から、過去問と今後出題されそうなトピックを調べました。
そしてそのトピックをカテゴリ分けをしていきました。「医療」「環境」「教育」…などと振り分けながらリストアップしていきます。

ネタ帳作り

そのリストからカテゴリに偏りがないようにトピック(キーワード)を選んで、思いつくことや調べたことを箇条書きで書き出していきました。肯定的な意見なら◯、否定的な意見なら×マークを書いておいて、見直したときに分かりやすくしておきました。
ノートなら見開き2ページ、ルーズリーフなら1枚の裏表だけに書ききるようにしていました。これも見直した時にわかりやすいようにです。自分で書いた文字の方が頭に入りやすかったのであえてノート等に手書きしました。
このようにエッセイを書く前に自分の知識や調べた情報をコンパクトにまとめていき、思考を整理する作業を行ないました。この作業によって、自分でも意識してなかった自分の意見が見えてくることもあります。

もう一つのネタ帳のメリットは、二次試験にも役立つということです。私はこのネタ帳をもとにスピーチ原稿を作ったりしていました。当日までネタ帳をパラパラと見ていたことで、本番にそこにあった内容が出てきた時はとても嬉しかったです。

本からネタ集め

インターネット上でも色々な情報は得られるのですが、どの程度の信頼性があるかわからないものもあるので、私はいつものように本を買ってそれを参考にしました。

英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング

これは1級受験者のバイブルとも呼ばれているようなので皆さんご存知ではないでしょうか。
少し最近の出題内容からずれているような印象があるのですが、最低限押さえておきたい内容が網羅されています。様々な意見が英語で書かれているので、どのような表現をすればいいのかがよくわかります。

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Pros and Cons: A Debater’s Handbook
こちらはイギリスの本なので少し内容が日本的ではないものも含まれています。しかしディベート用の本なので、一つのトピックに対して賛成・反対意見がしっかり書かれているので非常に参考になります。具体例の出し方なども勉強になりました。

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英語スピーチハンドブック

英検1級二次面接専門学校を運営されている方が著者だけあって、トピックの選び方が絶妙です。最近の傾向とは少し違う印象もありますが、応用できるトピックが網羅されています。私は書かれている意見が自分のものとは違うものが多かったので、「この日本語は英語でどのように言えばいいのか」ということの参考に使っていました。

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本からネタ集めはしましたが、文章をそのまま使うことはしませんでした。他人の意見をそのまま書いても頭に入らずに「原稿を無理やり丸暗記する」という方向に行ってしまいそうだったので、意見を参考にするだけで、エッセイ自体はたとえ幼稚でも自分の言葉で書く事に徹底しました。

まとめ

一次試験対策の段階でネタ帳を作ってしまうことで、二次試験前の負担を減らすことができます。
自分はこれだけは誰にも負けないという分野を作ってしまうのも効果的ですが、それ以外が出題されたら全く手に負えないという状況になってしまっては問題です。
まず偏りがないように広範囲のトピックをカバーした上で得意分野のトピックを増強していくという方法がおすすめです。

   

英検1級 英作文対策 その1

英検1級1次試験において英作文は28点を占め、合否のカギを握る重要なパートです。日頃から時間内に英作文をまとめあげる意識を持ちながら練習をすることが大切です。 

 英作文にはイントロダクション、ボディ、コンクルージョンという決まった型があります。必ず型に沿って書く練習をしましょう。
まずイントロダクションで一般論を2〜3センテンス程書きます。 topicについて、”最近、何々が〜と言われている”とか、”〜が問題になっている”のような感じて書き始めて、この問題にたいして3つの考えを示す・・・で次につなぐ。
 
 英検は3つキーワードを選ぶのでボディは3つにします。選んだワードを使用したトピックセンテンスが1文。それを支持するサポートアイデアを二つほど書きます。

 コンクルージョンには、3つのボディパートで述べたアイデアを言葉をかえて言い直します。そしてこれらがこの問題を解決するのに重要だとか、今後は〜するべきであるとかでまとめます。つい日本のエッセイ風に結論に新しい提案を書いてしまいそうになるのですが、ボディで書かなかったアイデアをコンクルージョンで書くのは良い方法ではありません。
 
 
 以上がエッセイの基本骨格です。おもむろに書き出すと書いているうちにどんどん思考が拡散していって、最初に意図したところから離れていって話しにまとまりがなくなってしまいます。最初に5分だけ時間を取って、日本語でイントロの2文のアイデア、ボディのトピックセンテンスアイデア3つ、コンクルージョンの方向性を箇条書きに書いてから英文を書き始めると良いと思います。試験中は時間がなくて、5分も惜しいのですが、最初に方向性を決めてしまうことで書きながら迷うことがなくなりますし、焦ってまとまりのない文章を書いてしまうこともなくなります。メモ書き程度でいいので、最初に5分時間を割いてください。

実際の試験では作文にさける時間は最大でも30分ほどだと思いますので、練習の時も200字30分以内を目安とするといいと思います。実際書き出すと、まとめあげるのに意外と時間がかかるものです。また、試験前に慌てて参考書を読みはじめても、すぐに成果があらわれる分野ではありませんので、1級受験を意識し始めたらさっそく準備にとりかかってください。

 
 
 

 

英検1級 リスニング対策 その3

英検1級のリスニング。私にとっては、苦い思い出です。
受験初回こそ気負いがなかったのか、34点中25点が取れたものの、それ以降点を下げるばかり。ある回は、リスニングの大失敗で一次合格を逃してしまいました。ここで点を落とし続けるわけにはいかない。必死で基礎に立ち返り、合格者レベルの点数まで引き上げました。

実際に取り組んだこと

実際に試験対策として行ったのは、ディクテーションです。

試験前の期間に聴いていたのは以下のものです。
・BBC LEARNING ENGLISH内 Words in the News
NHKラジオ ビジネス英会話(リンク先では、ストリーミング音声で放送が聴けます)
LingQの音声素材(5分までのものが多かったです)

なかでも、もっとも利用したのはWords in the Newsです。ブログで知り合ったフクメンさん(現在は更新を停止されています)に教えていただき、内容、長さ(1分前後)、スクリプトがあることなど、あらゆる点で気に入って、この素材に取り組むようになりました。

具体的には、聴きとれた所を4色ボールペンで書き出していき(毎回色を変えて、聞き取れた部分を付けたしていく)、3~4回聴きとった後、スクリプトで答え合わせをするようにしていました。(他の素材に関しては、同じものを2回程度。細かく答え合わせまではしませんでした。)

そして、試験前には、英検1級リスニング問題150英検1級過去6回全問題集(リンク先は2010年度版です)を使って、実際の問題形式で解くようにしました。
(全問題集は、CDが別売りになっています。私は、過去問は問題形式に慣れる=戦う相手を知るために絶対に必要だと思うので、CDと合わせて購入することをお勧めします)

実際の試験でのリスニングの体感速度は、思った以上に速いです。英検1級リスニング問題150を自宅で解いている時よりも、もっと速く、聴き取りづらい印象を受けました。エミコフさんの記事にもありましたが、筆記パートが終わって集中力が切れてからのリスニングであることを注意していただきたいと思います。

道の途中

実は英検を受験するまで、自分はリスニングが得意なつもりでいました。TOEICのリスニングパートの最高点は475点。「耳だけはいいんだよね」などと調子にのっていました。

1級受験を機に初めてディクテーションにも本格的に取り組み、素材を集中して聴くことがどういうことかを学んだ気がします。

また、英検から話はそれますが、私自身、リスニング強化企画に参加するなかで、リスニング能力はすぐに衰えていくということを痛感しました。逆に、毎日こまめに聴くことを続けていると、英語の耳がすぐにオンになる=耳がすぐ臨戦態勢になるのを感じることができます。リスニングの訓練に終わりはなく、今も道の途中なのだと思います。

少し抽象的な書き方になってしまいましたが、まずは一つの音源をぐっと集中して聴く練習をすること。それが一番大事だと思います。その手段の一つとして、ディクテーションに取り組むことをお勧めします。

英検1級過去6回全問題集〈2010年度版〉 (旺文社英検書)

英検1級リスニング問題150 (英検分野別ターゲット)

英検1級 リスニング対策 その2

英検1級リスニング対策に役立った教材として、ENGLISH JOURNAL を紹介します。

英検1級リスニングでは会話文、説明文に加え、長めのインタビューが出題されます。1題2−3分と長めですので、途中分からないところがあっても、最後まで聞き取る集中力が必要です。English Journalは学習者用に作られた素材ではなく、俳優さんのインタビュー、スピーチ、ニュースなどバラエティに富んだ教材が音声、スクリプトつきで手に入るので、英検1級リスニングの耳慣らしとして重宝しました。

具体的な使い方ですが、まず最初の5回はスクリプトを見ずに、CDを聞きます。インタビュー記事の最後には、簡単なコンプリヘンションクイズが流されるので、その答えも考えます。5回通しで聞いたら、雑誌で英語スクリプトと訳をみて答えを確認。新出単語をチェックします。あとは1日1回、1ヶ月間リスニング、発音や内容が気に入った話者の部分のみシャドーイングしました。1ヶ月同じ素材を毎日聴き続けることで、聞き取れないところはなくなりますし、新出単語も覚えることが出来ます。これを1年続けたところで、最初の5回で聞き取れない部分はほとんどなくなり、知らない単語やイディオムが出てきても、そこで詰まることなく最後まで聴き続けることが出来るようになりました。

English Journalを使い始めるタイミングとしては、VOAなど学習者向けの教材が問題なくこなせるようになった後がいいと思います。ヒアリングマラソンの副教材として挑戦した初級者のころは、ほとんど聞き取れず1ヶ月で挫折しました。VOAで基礎がためをした後、Dr.LauraやInteresting of the Day などの教材でステップアップした後に聞き始めたところ、調度よい難易度に感じました。また、オーディオブック多聴と併用することで、飽きずにリスニング時間を増やすことが出来ました。English Journalやオーディオブックによるリスニングは、直接的な試験対策にはなりませんが、試験の3分あまりのダイアローグが短く感じますし、集中力不足で聞き逃すということがなくなります。初見でどんな内容のものがきても聴き取れるという自信もつくのでお勧めです。

私は英語学習を開始してからのリスニング時間を記録していますが、英検1級合格までに1162時間リスニングしました。流し聞きは含まれていません。リスニング上達には特効薬があるわけではなく、コツコツと毎日聴き続けることが一番の秘訣だと思います。

英検1級 リスニング対策 その1

英検1級単語対策、リーディング対策に続き、今回からはリスニング対策です。

前回の記事にも書いたように一応問題集は買ってみましたが、最初の数問を解いただけで飽きてしまいました。
準1級受験前に徹底して取り組んだ成果なのか、手に負えないような内容ではないと思えたので、過去問を解いてリズムをつかんだり、同程度の難易度のものをなるべくたくさん聴いていくことにしました。しかし、ただ漫然と聴いていてもいけないので、問題点を解決できるような聴き方をしようと考えました。

自分の問題点とは?

不合格だった1度目の受験時を振り返ってみると、放送内容を理解できるできないということとは別の問題点がありました。
それは集中力がないことでした。一旦解答で迷ったりするとそのことが気になってしまい、次に放送されているものを聞き逃してしまっていました。
対策としては、解答に迷わないほど完璧に聴き取れるようになることがベストなのですが、まず問題が変わったらそちらに気持ちを切り替えて(たとえそれに1問使ってしまっても)次に引きずらないようにする練習を全問題集を使って行ないました。

次に持久力がないことも問題でした。
筆記試験に集中しすぎて、リスニングが始まった時には疲れきってしまいなかなか集中ができませんでした。
適度な集中力で筆記試験を済ませる事は無理と判断したので、疲れている中でも集中できるようにするために、わざと仕事でクタクタになって帰宅した直後に数分のリスニング素材を聴いて内容理解できているかをチェックしました。その甲斐あって2度目の受験では集中力は落ちていたものの何とか最後まで持ちこたえることができました。

使用頻度が高かった音声素材

CNN English Express
茅ヶ崎方式月刊英語教本
The Japan Times NEWS DIGEST

などです。
これらを選んだ理由は、

1. 1級のレベルに対応できる難易度である
2. スクリプトだけでなく、内容理解のための質問が付いている

ということでした。
内容理解できているかどうかをチェックできるような問題が付いているものを使うと「わかったつもり」で聴き終えることを防げるのではないかと考えました。
The Japan Times NEWS DIGESTは1級にしては易しいような気もしましたが、理解度チェックだけでなく記事の背景解説もあり、最近の国内外の問題を取り扱っていることからエッセイやスピーチにも役立つと思い使っていました。

試験当日

邪道と分かりつつも合格のための戦略と割り切って問題の先読みをしました。
筆記試験で10分程度余らせてリスニング問題を一通りチェックしました。TOEICのように設問は記載されていませんが、選択肢を見ればどのようなことに気を付けて聴けば良いかが分かります。持久力のない自分の脳になるべく負荷をかけないようにするための作戦でしたが、前もってリスニングテスト全体を眺めることで気持ちを落ち着けることができたので効果があったと思っています。

まとめ

試験まではポッドキャストやネット上で聴くことができるインタビューやスピーチなど、
なるべく色々なものを聴くようにしていました。
もう私たち3人が何度も書いていますが、この段階で素材を選ぶときにはエッセイやスピーチに役立つよう意識して選んでいくことがおすすめです。少し意識するだけで、同じ時間をリスニングに費やしても後々の効果が違ってきます。
参考記事:英検1級 リーディング対策 yukomillennium編

英検1級 リーディング対策 その3

前回の記事では、問題を解くための読み方があるとお話しさせていただきました。
限られた時間の中で効率よく問題を解くために、以下の手順で読解問題に取り組んでみてください。

英検1級 大問3の解き方

1. 質問をあらかじめすべて丁寧に読み、何が聞かれるのかをしっかり把握しておく。
その際に選択肢の文まで読まないこと。余計な情報、先入観が入ってしまいます。

2. 本文を読み始める。

本文に出てくる順に、質問は並んでいます。一問ずつ、答えに該当する箇所はどこなのかをしっかりおさえていく。
(該当箇所と思われるところに印をつけておくと、あとで見直す時に便利。)

3. 該当箇所と選択肢を見比べる。

当然ながら、該当箇所と選択肢では、同じ内容のことが違う語句、表現を使って書かれています。2つを照らし合わせて、同じかどうかを読み取る力が必要です。
この力は、普段流し読みばかりをしていてはなかなか身につきません。たった一語でも反対の意味になることがあるので、該当箇所、選択肢だけはしっかりと精読してください。(文を訳せるレベルまで読みこんでください。)

以上です。
必ず質問の答えになる箇所というのが文章の中に存在しています。必ずそこを見つけてください。その箇所さえ見つけることができれば、もう正解は手にしたも同然なのです。

また、本文を読むときに気をつけてほしいことが、もう一つあります。全文を同じ力の配分で読まないでください。すべてをじっくり精読したのでは時間が足りなくなり、すべてを速読、流し読みしたのでは、該当箇所を見失ってしまいます。
私自身、 「該当箇所を見つける」という最大目的のために、それ以外の文は、いわゆる速読で「ぱぁっと頭に入れていく」くらいの力加減で読んでいます。まずはそのモードで読み始め、該当箇所らしき部分が来たときに、グググっと精読モードに切り替わる。そこでゆっくりじっくり力を入れます。質問文は3~4問ありますから、その力加減の波が、一回の読解の中で3~4回訪れている感覚です。

読解部分の復習の仕方

読解部分をどう復習していいのかわからない。そんな声をよく聞きます。語彙パートでは、「語句の意味を調べる」などやるべきことがはっきりしていますが、読解に関しては、そのやり方に迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は、読解パートこそ、復習のし甲斐がある部分だと思っています。

その際にも気をつけるべきは、ただ一つ。

「該当箇所」が合っていたかどうかを確認してください。

参考手順を以下に記します。

1. 正解の選択肢の語句を調べ構造をしっかり把握して訳す。

2. その内容を述べている箇所を本文から探す。
上述のやり方で問題を解いている場合には、自分が該当箇所だと思ったところに印がつけてあるので、箇所自体を見誤っていなかったかチェックしてください。

3. 該当箇所(自分が間違って選んでしまっていた該当箇所も含む)の、語句調べ・構造をしっかり見て訳す。

そのうえで、該当箇所と選択肢が同じことを言っていることをしっかり確認してください。

4. 自分が間違えた選んだ選択肢をしっかり訳したうえで、どうしていけなかったのか確認してください。

問題集によっては日本語訳が載っている場合もありますので、それをあとから参考にしてもらってもよいです。(日本語訳だけ読んで、分かったつもりになるのは一番よくないことです。あくまで、自分が復習で訳した後の確認に使ってください。)

まとめ

読解を行う上で、もっとも大切なのは、質問で聞かれている箇所を本文の中から探す力です。問題を解く際には、必ずそれを意識してください。

そして復習として、該当箇所、正解選択肢、誤って選んだ選択肢を、しっかりと語句調べ・構造チェック・訳をするようにして下さい。

<私が使った問題集>
「箇所を探す」訓練をする上では、過去問を解くことが非常に有効です。

英検1級過去6回全問題集〈2010年度版〉 (旺文社英検書)

英検1級 リーディング対策 その2

前回の記事”二次試験を視野にいれた一級一次対策”で、まずは英検HPにある過去問を解くことをお勧めしました。2−3年ほど解くと、試験の概要がわかると思います。

 

読解対策で大事なことは、英検1級レベルの英文を大量に読むことです。試験では、ある程度のまとまった内容を時間内に素早く読み、内容を把握することが求められます。普段から英文を読み慣れていないと、限られた時間の中で正しい解答にたどり着くことはできません。試験では、幅広い背景知識も必要になるため、出来ればTIME, The Economist, Newsweekなどの洋雑誌を選んで毎日読むと良いと思います。日本の英字新聞もありますが、日本に住んでいればネットやニュースである程度の知識は入るので、敢えて洋雑誌を選んで幅広いトピックに触れる機会を作ると良いのではないでしょうか。

 

私は英検1級用に販売されている問題集は使用しませんでした。理由は、問題集に出題されている記事が出題されるわけではないからです。過去問を3年分ほど解いたところで、どのレベル、分野の記事を読めばいいかが分かるので、あとは背景知識を得るためにも、問題集を繰り返し解くよりは、英語雑誌を読んだほうが力がつくと思います。

 

実際の読み方ですが、まずは試験同様、わからない単語は調べずに読み、1回で内容を把握するよう努めます。わからない単語は後でチェック出来るよう、印をつけておきます。問題集の長文問題の場合は、問題を解くことで内容を正確に把握できていたか評価できると思いますが、雑誌の英文記事の場合は、読み終わった後にどんな内容であったか本文を見ないでまとめてみる、または予想した未知単語の意味がおおよそ合っていたか、で内容の理解度を予測することができます。あまり内容がわかっていなかった場合は、未知単語の予想も外れますし、1度読んだだけでは内容をまとめることはできません。

 

次にわからない単語やイディオムを辞書を引きながら調べます。単語集を作っても作らなくても良いですが、単語集作りに手間をとられるくらいなら、その時間でもっとたくさんの英文を読んだほうがいいと思います。ここでは、トピックセンテンスと、それをサポートするアイデアがどれなのかを意識しながら読むと、後の英作文対策に役立ちます。

 

単語を調べ終えて、記事の意味を把握したら、最後にもう一度出来るだけスムーズに記事を読む練習をします。意味がわかった段階で、出来るだけ速く読む練習を続けることで、読解スピードアップに繋がると思います。

 

調べた単語は後に繰り返し見返して暗記します。ここの単語を暗記し終えるまでは次を読まない!と完璧を求めるのではなく、暗記は暗記で進めつつ、次々とたくさんの英文記事を読むことで、繰り返し出る単語は覚えやすくなります。

 

最後に、二次試験で使えそうな事実、表現を抜き出して別のノートに書き出しておきます。例えば使えそうな表現として、

”They are clinging to their jobs, more concerned with their own futures than that of the DPJ, or indeed Japan.” という一文を抜き出して、二次準備用ノートの”政治”ページに書き出します。また、記事中に ”the household-saving rate fell from above 10% in the 1990s to about 2.2% in 2007.” という事実が書かれていたら二次対策の”経済”のページに英文のままか、”1990年代、日本の貯蓄率は10%だったが、2007年には2.2% に減少” と書いておきます。こうすることで、一次試験対策をしながら同時に二次試験の準備をすることができます。

 

試験対策のためには、試験と同レベルの記事を大量に読む必要があります。リーディングはだた知らない単語を調べる作業に終始せず、単語は記事を読みつつ覚える、読みながら背景知識を仕入れる、トピックセンテンス、サポートアイデア、論旨に気をつけライティングを意識しながら読む、使える表現をストックする。こういったことに気をつけながら勉強すると総合力がアップすると思います。

TIME

The Economist

Newsweek

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