留学生から学んだこと


アメリカに留学しようと決意してから1年半。いよいよ出発の時を迎えました。この1年、中国から日本に留学されてきた女性と同じ職場で働いたのですが、留学生として5年前に日本にやってきた彼女に、1年後“日本からの留学生”となる自分を投影していました。留学後の語学力のこと、外国人としての態度など、彼女から学んだことをまとめてみます。

 

1. スピーキング

5年前に来日した際、すでに日本語能力試験1級を取得されていて、日常会話には困らないレベルだったそうです。ただ、これまでの4年間は日本にいても中国語環境だったということもあり、1年前こちらに移動されて来た時は、流暢とはいえないレベルだったと記憶しています。文法間違いは殆どないのですが、短い文章をゆっくり話すため、明らかに外国人と分かる話し方でした。

この1年は、私を含め、日本人女性と話す機会が頻繁にあり、仕事に限らず、世間話や中国での生活のことなど、毎日のようにお喋りしました。すると、1年近くたつ頃には、込み入った話でもスムーズに話せるようになったのです。しかも地元の人と同じイントネーションで!単文レベルが話せる基礎力があれば、スピーキングは急速に伸びると感じました。一方、彼女と同郷で出身大学も同じ女性がいらっしゃるのですが、彼女は来日5年目でもあまり日本語を話されません。来日するまでに殆ど日本語を勉強する機会がなく、来日後も積極的に日本語を学ぶつもりもないとのことでした。日本語での簡単な挨拶は出来るのですが、会話が出来るレベルではありません。日々繰り返される文章は耳からでも覚えられますが、ただ生活しているだけでは限界があるように感じました。海外に行くだけで“ペラペラ”になれるというようなおめでたい考えはありませんが、基礎力の重要さについて改めて考えされられました。

 

2.ライティング

外国語を使って仕事をするには、ライティング能力が重要です。日々の仕事で話す語彙は限られていますが、文章を書くとなると、やはり日頃から意識して練習しないと上達しないようです。メールでのやり取りなど、カジュアルなものはいいのですが、仕事上の正式なレポートを書くには、相当な文章力が必要です。中国出身の同僚が、“自分は日本人と同じレベルの日本語が書けないので、日本で出世するのは無理!”と嘆いていましたが、日本人と同じレベルでなくてもいいと思うのです。ちょっとした文法の間違いや、不自然な言い回しなどは、同僚のネイティブスピーカーが添削したり、業者に添削に出したりすることが出来ます。ただ、アイデアそのものが無い、何を言いたいのか全くわからないレベルの文章では、手直しもできません。ネイティブと同等のライティング力とまではいかなくとも、まずは少し手直しをするだけでOKなレベルを目指して努力するべきだと思いました。外国での生活に困らないからといって、漫然と生活していたのでは、きちんとした文書を書けるようにはならないことを肝に銘じておきたいと思います。

 

3. リーディング、リスニング

前述のスピーキングにも通じますが、リーディング、リスニングが出来る人は上達が早いと感じました。会話するにも、相手が言っていることが分からなければ、手振り身振り、筆談レベルになってしまいます。外国人と会話するには忍耐力が必要です。楽しいお喋り程度であれば、たどたどしくてもコミュニケーションが取れれば嬉しいので、それでも構いません。ただ、仕事であれば決まった時間でノルマをこなさなければなりませんので、忍耐強く付き合ってくれる親切な人ばかりではありません。たどたどしい会話にあからさまにイラっとした態度を見せる人もいました。リーディング、リスニングは、日本にいても鍛えられますし、留学後の伸び代を決める土台になると思いますので、留学してから頑張るよりは、日本にいる間にある程度のレベルまで引き上げておきたいところです。

 

 

4. 態度一般について

外国人がいれば、皆が分かるような共通言語で話すのはマナーだと思いますが、同胞同士で集まるとつい、母国語で話したくなるようです。ただ、日本にいながら周りが中国語だらけというのは、現地の人にとっては居心地が悪いものだということを体験しました。そしていくら中国語がわからないとはいっても、悪口を言っている時はちゃんとわかるものです。(後で確かめたらやはり日本の不満を言っていたそうです)。

 

コチラは、カリフォルニア州の病院で、タガログ語禁止のポリシーを差別として訴えたフィリピン人ナース達が勝訴したことを伝える記事です。アメリカでは、外国人ナースの半分以上がフィリピン出身だそうです。タガログ語を話さないアメリカ人が、母国にいるのに周りはタガログ語ばかり!という状況に不満を感じたことは理解出来ます。だからといって差別的な振る舞いをするのはいけませんが、外国の職場で、現地人がいる所で日本人同士固まって日本語で話すことは、悪気は無くても感じの悪いものであるということを学びました。

 

まとめ

“留学する/していた”というと、条件反射のように“え!じゃあ英語ペラペラ!?”という反応が返ってきます。留学されていた方々を見て思うのは、留学しただけではペラペラにならないし、“留学していたから”ペラペラだと思うのは大変失礼なことではないかということです。留学される前や留学中にちゃんと勉強されたからこそ語学が上達したのだと思います。海外で生活することの価値は語学だけではないことは分かっていますが、これまでせっかく勉強してきたからには、サバイバル英語にとどまらず、自分が納得できる成果をあげられるように頑張りたいと思います。

 

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