リスニングが苦手といっても、原因はコレだ!と一概には言えません。
以前、リスニング学習法:音のルールを理解するで、リスニングの問題点を4つ挙げました。
1. 知っている単語でも聞き取れない
2. 聞けないどころか読めない
3. 語彙力が貧弱
4. まとまった文章を聞くと頭が真っ白に
リスニング力を鍛えるにはひたすら聴くしかないでしょう!と、力まかせに聞きとれない英語を聞いていませんか?聞きとれない原因がわからないまま、やみくもに時間をかけるより、まずは聞きとれない原因を考えてみましょう。今回は 2. 聞けないどころか読めない についてです。
聞きとれなかったリスニング素材を読んでみてください。スラスラと左から右に読めるでしょうか。返り読みは禁止です。漢文のように行きつ戻りつ返り読みしている、理解しながら読むのに時間がかかる、一度読んでも理解できないもの。そういうものが1回聞いただけで理解できる可能性は少ないでしょう。通常スピードのニュース、ラジオなどは180語/分〜200語/分、ドラマなどのセリフは200語/分以上で進んでいきます。たどたどしく、つっかかりながら読んでいるようならリスニング力アップのためにリーディングも同時に勉強しましょう。
この時オススメなのが易しい内容のものをたくさん読む”多読”です。なぜならば、ある一定の速さでスラスラと読む訓練をするためです。”わからない単語は辞書をひかずに文脈から推測する”という多読の原則を守ることが重要です。リスニング中、知らない単語に出会った瞬間、”ん?今のなんだっけ?”と意識が止まってしまい、その単語以降の言葉を聞き逃してしまう、というのも聞きとれない原因の1つです。分からない単語に出会っても、慌てず騒がずそこは飛ばし、前後の文脈から意味を推測しつつ続きも聴く。そのために多読は有効な手段だと思います。
分からない単語があっても辞書をひかずに文脈から推測する、はぜひ身につけておきたい能力です。大人の英語学習者である私たちは、数年間英語を勉強したところで全ての英単語を暗記することは非常に難しいと思います。いちいち分からない単語を耳にするたびに思考がストップしてしまったのでは、いつまでたってもリスニングが上達しません。
スラスラと一定以上の速さで読めるようになったら、今読めるレベルよりも少し下のレベルをリスニング素材として選ぶと、ストレスなく聴くことが出来ると思います。
ということで、リスニング上達のためには、
1.返り読みをせずに、
2.一定以上の速さでスラスラと読め、
3. 分からない単語で考え込まずに文脈から推測しながら読む。
ということを意識しながら読解力も鍛えましょう。