「スピーチの原稿を作る」
一見ものすごく大変で、どう取り組んでいいのか躊躇される方も多いかもしれません。
前回のエミコフさんの記事にもありましたが、いくら素晴らしいスピーチを暗記したところで、借り物の言葉では意味がありません。自分の言葉で、自分だけのオリジナルスピーチをするために・・・。
”自分ネタ”をストックしていきませんか?
”自分ネタ”とは?
例えば、「年老いた親の介護は、子供がみるべきであると思うか」というトピックがあったとしましょう。
私自身は、祖父母の介護をずっと手伝ってきたこともあり、このトピックに対して言いたいことが山ほどありました。
働く母にのしかかる負担、介護施設への順番待ち、行政の対応への要望など・・・。
現状を知っている自分にしか書けない意見を書くことができたと自負しています。
もっと身近なところにも話題は転がっています。例えば、近くのショッピングセンターでcar pooling(駐車場に自家用車を止めて、バスで駅まで行く)をしているのを知り、早速それを作文したことがあります。
また、久しぶりに訪れた大都市の駅で、環境に配慮した回数券が売られているのを知って、帰ってすぐに書きとめました。
自分が見て、心を動かされたものならば、テレビのドキュメンタリーでもいいし、本で知ったことでも構いません。
「自分」というフィルターを通して、じっくり考え、言葉にしたもの。
それが”自分ネタ”です。
どの部分に組み込むか
スピーチをする際には、決まった型があります。
簡単にまとめると、スピーチは以下のような構成で組み立てます。
- イントロダクション (そのトピックに対する答え。)
- ボディ (そう思う根拠)
- コンクルージョン (もう一度、自分の主張をまとめる)
”自分ネタ”はボディの部分で使ってください。
”自分ネタ”の最もいい点は、他のトピックにも流用できることです。
例えば、先ほど書いたcar pooling, 回数券の話なら、多くの環境関連のトピックでボディの部分に組み込むことができます。
介護の話は特殊と思われるかもしれませんが、女性の働き方や、よりよい老後の迎え方など、意外なトピックにも流用できます。
自分で感じ自分で言葉にしたからこそ、パッと機転が利いて、流用することができるのです。
いつ書くか
実のところ、スピーチを一から仕上げようと思ったら、ものすごく時間がかかります。
情報収集、実際の作文、ネイティブに添削してもらう、録音する・・・等、全てを一度にやろうと思ったら、何時間、いや何日もかかることもあります。
ですが、”自分ネタ”を書くだけならば、こま切れ時間にでも取り組むことができます。
例えば、英文日記を書く習慣のある人ならば、その題材を、ちょっと時事関連、英検関連の内容を意識したものにするだけで、立派なスピーチ対策になるのです。
おわりに
スピーチだからといって、今までと全く違う対策をしなくてはいけないわけではありません。普段の地道な学習が、スピーチの成功へとつながっています。
”自分ネタ”をたくさん準備しておくことは、スピーチをする上で大きな自信になります。
構えず、気楽に・・・英文日記を書く感覚で、”自分ネタ”を集めていきましょう。