数ある文法書の中から自分にあったものを選ぶにはどうしたらよいか、迷うところだと思います。今週は、私たち3人それぞれのお勧めの文法書を紹介します。3人とも英語を勉強する目的や方法が違うので、学習目的別に文法書を選ぶ参考になればと思います。
私のお勧めは Basic Grammar in Use with Answers : Self-Study Reference andPractice for Students of English (Grammar in Use Series) です。この本は、難しい文法用語を覚える必要はない、英語は使えればそれでいい、という方にお勧めです。平易な英語がで書かれているため、漢字だらけの和書よりも理解しやすいと思います。ただし、かなりのボリュームがあるので、途中で挫折する可能性も高いです。
Grammar in Use を使って勉強する際にいくつかポイントがあると思います。まず第一に、凝りすぎて途中で挫折しない、ということです。綺麗にノートにまとめたり時間をかけすぎたりすると、最後までたどり着かないうちに嫌になってしまったり、リーディングやリスニングなど、他に時間がをかけるべきところにしわ寄せがきます。まずは期限を決めてざっくりと最後まで通してやってみることが大事です。
次に、文法書のみに集中しないということです。文法書を読む作業は根気を要しますし、説明だけで文法構造を完全に理解するのは困難です。文法書を勉強しつつ、同時期にリーディング、リスニングをすることで、実際の場面での使われ方を確認することが出来ます。文法書で学んだことに精読などで出会うことで、定着率があがります。
英語を学問として勉強している方や、英語の先生以外の普通の学習者にとっては、あくまでも文法書は英語学習の主役ではなく、副読本という位置づけで良いのではないでしょうか。文法書に書いてある事が完璧に覚えられなくても、数多くの実例にあたっていくうちに、感覚的に理解できることも多いと思います。
Grammar in Useには、初級編、中級編があります。この二つは中身が重なっている部分もありますが、どちらも中学校、高校で習う内容をカバーしています。初心者や中級者が学校で習った文法内容を確認したり、記憶があやふやな部分を学び直すのによい教材です。わからないところがあっても、そこでひっかからずに、説明文を読み、問題を解いた後で印をつけておくとよいと思います。その時は理解できなくても、寝かせておいて間をあけてから振り返ると、経験値が上がったことで理解できる部分が増えていることもあります。
まとめ
Grammar in Useは、初級者〜中級者で、中学、高校の文法をおさらいしたい方にお勧めです。練習問題がふんだんにあるので、あまり時間がをかけず、早い時期にざっと通しでやっておくことをオススメします。細部にこだわらず、まずはざっくり文法のルールを学びます。そして、同時に多読や精読も行いつつ、学習内容の定着を図ります。英語学習が進んで、Grammar in Use では物足りなくなった時は、成書を用意し、レファレンスとして用いればよいのではないでしょうか。
3 Comments on お勧め文法書 その1
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sshizu
2010年8月25日 at 8:03 AM (14年 ago)解説ありがとうございます。
Grammar in Use!実は持ってます。私のはアメリカ版だったかな(シルバーの)。
そしてまさにyukoさんがご指摘している”間違ったやり方”をして挫折、今本棚の奥底に眠っています(汗)
例文を単語帳に書き込んで(表:例文、裏:日本語訳)
全ての例文を書き終わり←なんか妙な達成感を感じてしまう←なぜか爽快な気分で脱落。
で肝心の文法は身につかずで今に至っています。
yukoさんのおっしゃる通り、適当な感じで何度もなぞれば良かったんですよねぇ。
あとは実践で長文を読んで確認していくと。
確かに問題をやろうと思うと量が多く、全て英語で書かれているというのも私にとっては「本当に私の解釈であってるのかなぁ」という不安もあります。
ともあれ、私も分かりやすい文法書だと思いますし、久々に引っ張り出してみようかと思います(笑)
yukomillennium
2010年8月25日 at 9:36 PM (14年 ago)sshizuさんへ。密かにGIUを持っている方、多いですよね!? 私は1単元15分くらいで、ちびちびやっていたら半年程かかりました。英検1級取得までやった文法集といえばGIUだけです。
ただでさえ文法本を解くのは大変なのに、なぜか新品のうちはうれしくて、ノートや単語帳に書き写したくなるんですよね〜。
GIU,けっこうなお値段だし、本棚に眠っているのは勿体無いので、今度は是非テキトーにやってみてください!